永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

ダガシックパーク。旧い時代のお店の黄金期。

2010-06-24 06:07:42 | アート・文化
狭い間口のお店に所狭しとお菓子や玩具が積み上げられた世界は子どものダガシックパークでした。そうそう駄菓子屋は子どもにとっては、情報交換をする社交場でもありました。お店の奥はすぐ上がり口になっていて畳があり卓袱台がありと、生活の匂いがプンプンしていました。
いちばんの買物はやはりどうしてもクジ。紙を破って当りを狙う三角クジ。数本の糸から当りを狙う糸クジ。紙を舐めると薄らと当りの文字が出てくるクジ。当りが外れたらスカといっていました。そうそう当りが出るもんではありません。いわば、小銭を使わせる子どもだましみたいなもんでしょうか。
しかし今思い出したらどうでもいいようなものを売っていました。指に土色したクリーム状のものを指につけて擦ると煙りが出てくる遊び。爆竹というのでしょうか、2B弾。いまでは考えられないものを売っていました。得体のしれないお菓子も売っていました。ベターッとした糊状の甘酸っぱいもの。ゼリーではない。ソースの味やカレーの味がする紙切れ状のようなイカ。タバコに似せたシガレット。ミントみたいな味をしていました。チューブに入ったチョコレートみたいなものと種類は豊富にありました。今思えば、赤や青、ピンク色と毒々しく極彩色に彩られたお菓子だったような気がします。
たまにクジが当ると馬鹿みたいに喜んだ非日常空間。毎日がハレの縁日であるダガシックパークでした。


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私の思い出。〈C〉永野宏三