永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

昔ながらのせんべい菓子。昔ながらの商い。

2010-06-12 09:13:02 | 日記・エッセイ・コラム
門司区社ノ木の蒲生菓子店さんは昔ながらの手焼きせんべいや炒り豆を手づくりで作っておられます。12坪ほどの工場と売り場が一体となった店舗は老夫婦が仲良く働いていらっしゃいます。
ご主人は菓子づくり、奥様は販売担当。これも昔ながらの大きい窯でもくもくとご主人が、蜜や砂糖・生姜を混ぜてせんべいを焼いたり、かたちがよく大きいピーナッツを炒ったりと忙しいそうです。
ここの生姜焼きせんべい焼きピーナッツはおいしいです。保存料などの添加物は一切入っていないから人気のお店です。
大工場でつくられるお菓子はやたらとパッケージや売り場・広告、販売員と販促に経費をかけて売りますが、蒲生菓子店さんはご主人の腕一本、奥様の対面商売による家内制のご商売です。とうぜん広告などいうことはされません。包装もいたってシンプル。これが実にいいのです。口数は少なく職人の商いです。
お店も昔ながらの店構え。商品のお値段は元が取れるのだろうかと買い手が心配になるような価格です。感覚的に言うと、一銭菓子屋の趣き。だから人気があるのもうなづけます。
町が再開発などでどんどん変化してどこの町も無味乾燥な表情を見せて味気ない時代になっていますが、ここの社ノ木の町もごたぶんにもれず高層マンションが増えてきて、お店のあたりもマンションだらけです。蒲生菓子店さんは昔から独自のブランドで時代に媚びない商いを通されています。