永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

伝説。

2010-06-18 06:11:47 | アート・文化
直仕込んでいた水木しげるさんの著作本がぞくぞく出てきた。ほとんどが30年~35年前に出版されたもの。水木しげるさんが50代頃に出版された本。
『丸い輪の世界/講談社刊』『ゲゲゲの鬼太郎・全5巻/中央公論社刊』『ゆうれい電車/ポプラ社刊』『総員玉砕せよ!!/講談社刊(この本は最近フランスの出版社からも出版されている)』『お父さんの戦記/川出書房新社刊』『水木しげるの不思議旅行/サンケイ出版刊』等々。床に本を並べてみると、ぼくも相当マニアックに水木ワールドファン。ぼくが20代のころに買った本ばかり。
中でも『水木しげるの不思議旅行』をあらためて読み返してみると、朝ドラ『ゲゲゲの女房』のストーリーを彷佛させる記述が随所に出てくる。登場人物。波乱万丈の出来事。水木さんの視点は一貫していて、運命には“かんがえられないふし”“あるものが偶然に”にというご自身の体験からくる宿命みたいなことを書かれている。それは奇妙な“あるもの”で千差万別の形となって世の中に存在していて、世の中が不思議だらけになるということを説いておられる。
水木さんはマンガを通して文学をされていると思う。朝ドラをきっかけにあらためて水木ワールドに足を引きづり込まれてしまった。


Ring0079_2

ネコのコネコは親知らず。〈C〉永野宏三