動物霊園グリーンメモリアルのブログ

「いとしい子たちよ安らかに」

埼玉ペット投棄事件について思う事

2010年04月07日 | 日記・エッセイ・コラム
平成22年4月6日 読売新聞
山林にペット100匹の死体、業者が不法投棄か
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100406-OYT1T00078.htm

記事を読む限りでは、おそらく火葬を依頼されたのにも関わらず山林に遺棄されたと思います。
本当にひどい話です。遺棄された小さな子達や残されたご家族の気持ちを思うと胸が張り裂けそうです。
そしてこの様な行為をする者を許せない気持ちでいっぱいです。


平成22年4月7日 MSN産経ニュース
峠に犬の死骸約100匹を遺棄 70代葬儀業界関係者を逮捕へ 埼玉県警
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100407/crm1004071220012-n1.htm

当事者と思われる人物が事情聴取を受け警察は容疑が固まり次第逮捕する方針だそうです。
私の長年の経験から誤解を恐れずに言わせて頂きますと、これは動物を生業とする様々な[一部の悪質業者]が複雑に絡み、結果それら人物や団体の事を信用し依頼された無垢な小さな子達がこの様な悲惨な扱いに至ったのは明白です。
[ペット葬祭業]が増える昨今、今後も前職が様々な人が参入してくるかと思います。
新規で顧客を得るにはペット関連を生業とする人から紹介をしてもらうのが手っ取り早いと浅はかに思うかと想像できます。
最近では無料のフリーペにチラシを折り込んだりネット上で検索エンジンのスポンサーリンクに名を連ねるのもそうでしょう。
全てとは言いません。先に書いた[一部の悪質な業者]と利害が合致し可愛い子を亡くし正常な判断を出来ない事をいい事に残ったご家族の心に付け入り食い物にしている人々がいるのも事実です。
紹介を受ける側も、その業者をご家族に紹介する側も慎重にならねばなりません。
実際にご家族を直接紹介するならまだしも、死んだ事実も告げずにご家族の同意も無しに火葬業者に遺体を明け渡し、とても尋常でない料金を請求する。当然業者間のマージンが発生するのは言う間でもありません。
一つのご家族に対し少なくとも3つ~4つの業者が関わり中間マージンの上前分が料金に反映されます。
これはもはや紹介でなく遺体の横流しです。
ここ数年、この様な事でご自分達で当霊園を探して県内外から他所で火葬されお骨となりました仏さまを連れて納骨に来られるご家族が多いです。


平成22年4月7日 読売新聞
ペット死体不法投棄容疑、業者の元町議を逮捕
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100407-OYT1T00809.htm?from=main1

逮捕された元町議は火葬設備も持たずに[完備]と謳い火葬業者に委託し営業していた。
火葬業者に委託すると利益が1000円しか残らず、代金を浮かす為犯行に至った。
この元町議は簡単に儲かると身勝手にも思い込み己の自浄能力や良心の無い事に気が付かずこの業種に入り込んだのでしょう。
全くもって最低です。
もし、この業種でなく別の業種を選んでもやる事は同じ結果になるでしょう。

この職種で逮捕者が出たのは初めてで、今後、法規制やルールがいっそう明確になるでしょう。
各自治体ではそれぞれに条例は定めておりますが、今回の悲惨な出来事が起きないように社会的に目を配らなければいけない時を迎えようとしています。
[ペットブーム]と言う言葉がありますが、ワンちゃんや猫さんを可愛いがり一緒に暮らす事は大昔からあり、昭和30年代には一般的ではありませんが死んだら人間様の斎場で火葬をしていただいた方もおられます。
現在はペットの葬儀も広く知れ渡り社会的に認知される様になりました。
過渡域を過ぎ老舗の動物霊園では円熟期を向かえつつあります。
ですが今まであまりにも法規制が無く、ルールが曖昧だった為、この元町議みたいな人物が平気で動物霊園を名乗り出す事になり、且つそれらに繋がる怪しい業者も増えているのです。

今回の事件で被害に遭ってしまった方々には本当に気の毒と思います。
では、今後この様な被害に遭わない為にはどうしたら良いのかは、電話の応対や事前に霊園の現地に行ってどこでだれが火葬するのかを見て判断するのが妥当です。お知り合いで動物霊園を利用した事のある方がいれば意見を聞くのも良いでしょう。
まだ生きているのに考えたくないと思いがちですが、出来れば亡くなる前に方々何件も見学に行けたなら本当の最善です。
掛かる料金とその内容の説明を受け、その現地で火葬するのか別の場所でするのか、お骨はどうなるのか、分からない事や不明な事はどんどん聞く事です。
電話帳やネットの検索で探すと動物霊園はどんな地方にもあります。当然の事ながら形態や内容、システム、そして料金は一軒一軒異なります。
ご自分が可愛がってきた子がどの様に火葬ご供養されるのか、また、ご自分が亡くなった子をどの様に供養したいのかをご家族自信が見極める時代になってきているのです。