三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

山頂で寒さにふるえること

2024-03-03 06:59:39 | 日記
きのう(3月2日)久しぶりに福智山に登りました。
家を出て間もなく今川(いまがわ)を渡りますが,このとき目の前に何やら灰のようなものが舞っています。それが,よく見ると雪だったのです。3月になって雪?! 忘れ雪となるのでしょうか?

さて,途中用事を済ませていつもの上野(あがの)登山口に駐車して歩き出したのはちょうど9時半でした。
きのうは太田ルートを通って反時計回りに歩くことに。
その太田ルートの入り口に向かう途中特徴のある植物に出会いました。

キブシですね。木倍子とか木五倍子とか書くのだったと思います。小さな玉のような花が垂れ下がっているのが面白いですね。もっとも,きのうの段階では花がすでに開花しているのかまだ蕾なのかは判然としませんでした。

さらに行くとタラの芽が。

まだまだ硬い。今月末以降になると食べごろを迎えます。

さて,太田ルートでは林の中を歩きますので日当たりが良くありません。ところどころ霜柱が立っています。また,地面はぬかるんだり,凍ったりしていて滑りやすい。転ばないように慎重に登って行って頂上近くのところで

石で囲まれた植物がありました。植物音痴のわたしには何かよくわかりませんが,オモトかエビネ蘭あたりでしょう。植物好きの人が好むもののようです。わたしが学校を卒業した頃オモトブームのような状況でした。数年前はエビネが人気となり,自生している株が盗掘されるということがあったようです。それは今も続いている?

さて,11時25分に頂上です。頂上の寒暖計を見ると,氷点下3度でした。風はそれほど強くは吹いていませんでしたが,何しろ空気が冷たい。眺望も芳しくありません。故郷の霊峰英彦山(ひこさん)がぼんやりわかる程度です。

上の写真中央遥か遠方の高峰です。
何しろ寒い。5分も経たないうちに下山開始。

登りは谷筋でしたが,降りは稜線です。しかし,実際は稜線のやや西側を歩くので日当たりは良くありません。方々に霜柱が成長していました。

丁度通りかかった小母ちゃんが「帽子をかぶっている!」とか言いながら霜柱を眺めていました。

転ばないように慎重に歩を進めて,駐車場に降りたのは12時50分でした。
以上

あおげばとうとし

2024-03-01 05:29:02 | 日記
きょうは3月1日。もう3月ですね。春ですね。
3月といえば卒業の月。当地では例年県立高校の卒業式が3月1日に行なわれます。ことしはどうなのでしょうか?わたしは高校には行っていないので関係ないのですが,それでも特別な思いがあります。

卒業式といえばわれわれの世代では「あおげばとうとし」という歌が歌われました。卒業式前には音楽の時間に特訓が行われたような気がします。

アオーゲバートオートシー ワガーシノーオンー
オシーエノーニワーニモー ハヤーイクートセー
オモーエバーイトートシー コノートシーツキー
イマーコソーワカーレメー イザーサラーアバー

歌詞の説明もなく懸命に覚えたものです。今改めて口ずさんでみますと,‥‥あれ?これはどういう意味だ?「オモーエバーイトートシー」。当時は「思えばいと年」と解釈していました。しかし,「いと」とは何だろう?
子どもの頃に思いをはせると,一昨年のことを「おととし」と言いますので,「いととし」も同様に年月を表わすことばだろう位に思っていたような気がします。

このたび改めて歌詞を調べました。すると,くだんの場所は「思えばいと疾し」でした。年ではなく,速いという意味の「疾(と)し」だったのですね。さらに「いと」とは「非常に」といった意味の副詞で,古文でしか出てこない単語でした。たとえば,「いとあはれなることも侍りき」(方丈記)の「いと」です。この歳になって初めて知りました。

それにしても,学校では一般に歌詞の意味の説明を受けた記憶がありません。それは現在でも同様のようです。
「夏は来ぬ」という歌がありますが,夏は「来る」のでしょうか?それとも「来た」?あるいは「来ない」?
「シャボン玉飛んだ」という歌ではそのつぎに「屋根まで飛んだ」という文句が来ますが,「屋根まで吹き飛んでしまった」という大風を想像する子供もいるそうです。

話が変な方向にそれてしまいました。
「仰げば尊し」は今ではあまり歌われなくなったそうです。わたしは56年前に卒業した同級生をしのんで一人ハーモニカで歌ってやりましょう。
以上