三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

FT-730R 修理完了(?)

2024-02-18 06:22:55 | 日記
ジャンク品の箱の中にFT-730RというUHF FM トランシーバが転がっていました。多分動作不良で修理も半ば諦めたものでしょう。
取り出して電源を接続すると,何と?動きます。あれ?故障品じゃなかったの?
――と言うことでしばらく扱っていると,‥‥やはり,途中から受信音が途切れました。単に途切れるだけでなく,不安定です。

これを数日間観察。電源投入当初から音が出ないときもあれば,かなり長い間正常(らしく)に出ることもあります。要するに不安定です。
しかし,無線機テスターから信号を加えていると音が出ないときでも受信ランプが点灯しています。また,スケルチを開放しても同様です。と言うことは,(高周波)信号はきちんと復調されているが音声としてスピーカが鳴動しないだけの可能性があります。ただし,スピーカ単体は無事です。

回路図で調べました。

上の図の右上の赤矢印の先にスピーカの記号があります。その信号をたどっていくと,uPC575C2という集積回路にたどり着きます。これは「2.0W音声電力増幅回路」だそうです。どうもこのICとその周辺の部品,特に電解コンデンサが怪しいと睨みました。

さっそく部品交換です。ICはすぐには手に入らないので別のジャンク品から取り出し,電解コンデンサは470uFのみ近郊のDIY店から買ってきました。
まず,470uFを2個とICを交換。——駄目でした。
つぎに47uFを手持ちのものに交換。――やはりだめでした。

万事休すかな,と思いながらやはりIC付近の電解コンデンサを指でいじっていたら4.7uFのところで変化がありました。これが最後と思いつつ交換。4.7uFの手持ちがなかったので2.2uFを2本並列に接続して取り付けました。
その結果,音が安定して出るようになりました。
取り外した4.7uFのコンデンサをアナログテスターで調べていると,テスターの指針が変な動きを示します。時おり開放(断線)状態になります。どうもこのコンデンサが元凶だったようです。

下の写真の赤点のついた部品が今回交換したものです。

送受信周波数,送信電力,スプリアスすべて問題ありません。(問題ないように調整しました。)感度は-8dBuほどでやや低下しているようですが,元来アマチュア無線機器の感度は異常に高いのでまあ問題ないでしょう。

修理を終えた無線機の前面です。

このアナログメータがいいですね。最近は液晶表示なっているのですが,昭和のハムのわたしとしてはやはり指示計器がいい。これがために不動品でも捨てきれずに保管しておいたものです。

手前にハンドセットが写っています。付属のスピーカマイクですが,本体にもスピーカが内蔵されているので時としてうるさいことがあります。そこでハンドセット側のスピーカを切り離せるようにスイッチを設けました。スライドスイッチで,左はスピーカオフ,右はオンです。

なお,液晶画面の周囲がにじんでいます。これは手に入れた当初からです。中古品ですから。しかし,液晶のバックライトが切れていたので交換したときやや無理をしたのでにじんだ範囲が拡大したような気がします。まあ,周波数は読めるので使用には差し支えないでしょう。

すっきりしました。
以上