三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

FV-50Cの発振周波数の経時変化

2017-06-21 19:24:57 | 日記
先日インターネットオークションでFV-50CというVFOを落札しました。専門外の人には理解しづらいと思いますが,VFOとはVariable Frequency Oscillatorのことで,訳せば可変周波数発振器となりましょう。電波を出すとき,一つの周波数ならともかく,周波数を変えたいときはこれが必要です。現在ではデジタル技術を応用したPLL(Phase Locked Loop)などがありますが,往時はLC発振回路のようなアナログ的なものしかありませんでした。
前置きが長くなりました。今回落札したFV-50Cは下の写真のようなものです。

写真では大きさが分かりませんが,大体アイロンの収納箱程度と思っていただければいいでしょう。
このVFOはFT-75(B)というトランシーバ用に提供されたものです。しかし,これ以外にもたとえばFL-50等にも使えるということです。
VFOの場合,周波数変動,特に経時変化特性が重要です。この度,それを実測してみました。測定のためのセットは下の写真のとおりです。

左から,周波数カウンタ,FV-50C,FT-75とその電源です。周波数カウンタは古いもので,表示はニキシー管です。
測定結果です。

このままでは分かりづらいのでグラフにしました。
まず,周波数そのものの変化です。(横軸は経過時間〔分〕です。)

電源投入から60分(1時間)ほどしないと安定しないことがわかります。充分な安定度を得るならさらに1時間,つまり電源投入から2時間経たないといけません。
下の図は収束値からの誤差の変化です。

数値的なことはともかく,アナログ方式では電源を投入してから1時間とか2時間とか経過しないと安定しませんでした。
今のデジタル回路に慣れている人には信じられないでしょう?それにしても,このVFOは特性が悪い!
以上