やむやむやみー

やみーのやむやむな毎日

「海よりもまだ深く」 2016 監督 是枝裕和 その2

2019-01-17 10:19:44 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
☆登場人物の魅力

 ①篠田 阿部寛

 見事なダメダメ中年男のまとい方。

 「大器晩成なんだよ!」と自分で言ってしまうダメさ加減。

 しかも「大器」という言葉に皮肉を感じてしまう体の大きさ。

 その大きな体で別れた妻を尾行してブツブツ悪態をつく。


 この息子と母の関係がおもしろい。

 こんなにダメダメなのに、母は息子を自慢する、ある意味フツーのお母さんだ。

 息子は母親にお小遣いをあげて、いいとこを見せようとするフツーの息子。

 この二人の会話で好きなのは、

 自分の横を飛んでる蝶が、死んだ夫かと思って話しかけた、というエピソードの

 再現をじっと見ていた息子が最終的なオチに「なんだ、もっといい話かと思ったよ」

 と、いかにもケッという感じで流すシーン。

「海よりもまだ深く」 2016 監督 是枝裕和 その1

2019-01-15 16:18:47 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
年末に是枝監督の映画の3本立てをやっていた。

どれか一つ録画しておこうと思い、

まるっきり自分の中に情報がなかったこの作品にした。

結果。。。大当たり。

味わい深い映画だった。

魅力を丁寧に書き残したい、そういう気分にさせる映画だった。


☆キャストの魅力

 これ以上リアルな老婆が演じられる人がいるのか?と思わせる樹木希林を筆頭に

 自分が一番まとも、と思っているであろう姉役、小林聡美、

 結婚生活に行き詰まった原因を考えて揺れている元嫁役、真木よう子、

 思春期ちょい手前の素直さ残る真悟くん、

 ちょっとあやしくもありおっかなくもある上司リリー・フランキー、

 無条件に篠田を慕っている様子の心優しい部下池松くん、

 質屋の夫婦・・・とにかくすみずみまでこの映画の世界を壊さない配慮を感じるキャスティング。


 

 



 

 

 


センター試験まであと4日

2019-01-15 10:49:09 | やみーの日常
受けるのはもちろん私じゃない。

当の御本人は体調まずまず、この連休もほぼ家に缶詰。

いつもは勉強は塾、の人だけど、この時期やっぱり感染が命取り。

珍しく意識高く健康管理をみずからしている。


学校は通常通り。

弁当はヘビーでない、汁物がいい気がして

カップスープとおにぎり、いわしのおかず。


受験のために新幹線を利用するので

少しでも賢く使いたい、と思い、「えきねっと」研究。

仕組みが分かるまでちょっといらいら。

首が痛くてPCを見続けられないのでまたいらいら。

なんだかすごくお腹すくし、腰もちっと痛い。


いかんいかん。

穏やかに過ごしましょう。

掃除して、洗濯して、お湯でも飲んで、本でも読も。




つながり読書  134「セーヌ川の書店主」 ニーナ・ゲオルゲ

2019-01-14 17:45:45 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!



「川」シリーズと呼ぶには最高の作品だった。

タイトル通り、セーヌ川に浮かぶ船の書店主ジョンが主人公。

いなくなった恋人を忘れられない未練の人、ジョン。

結婚相手リュックとジョン、二人の男性を同時に愛して亡くなった、マノン。

マノンは一人の男性じゃ満足しない、と抱擁力ありありの、リュック。


はっきり言ってこの3人より、脇役たちのほうが魅力的。

特に気に入ったのはジョンの両親。

もはや同士であり、親友のような二人はある意味夫婦を超えた関係に見える。


そしてこの作品ならでは、「読書」についての一文が印象深い。

「長い、まさに永遠の旅で、その途上、人はだんだん穏やかになり、

 愛情深くなり、他人にやさしくなっていく。」



㊴ラムとマトンってどちらも羊だよね?

2019-01-12 11:24:16 | ?ハテナ?
この間録画した

「探偵はBARにいる」という映画の中で

探偵を生き埋めにしようとする寸前に

すごーく気味の悪い悪役、高嶋政伸が

「ジンギスカンはラムかマトン、どっちが好きなんだ?」

と聞くシーンがあった。


あれ、と思った。

どっちも羊、だよね?


どうやらラムは生後1年未満の仔羊で

マトンは生後2年から7年くらい成長した羊で香りが強いらしい。

もっと細かく分類されることもあるらしい。



「探偵はBARにいる」2011年 監督 橋本一 特にネタがバレています!

2019-01-06 10:25:39 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
原作、東直己。

探偵もののコンビは大抵、動と静だ。

大泉洋が動、松田龍平が静、であることは言うまでもないが

このコンビがなかなか楽しい。

ストーリー的にはわりとベタなところも、レトロ感が漂っているところも

この二人に合っている。


印象に残った俳優

①喫茶店モンデのウェイトレス 安藤玉恵

 「店間違えたか?」と思うような露出度。
 
 あの徹底したムンムンが、すすき野ならいるんじゃないかと

 思わせてしまうギリギリの日常感がいい。


②桐原組の若頭 松重豊

 ヤクザなのにいい人感がにじみ出てしまうキャラ。

 でもどうしてもジンギスカンを食べているシーンなどは

 「孤独のグルメ」を彷彿とさせる。


③美人ママ 小雪

「黒革の手帖」の米倉涼子のような派手さはない。

だけど、あの華やかさがあったら探偵は惚れないだろう。

だから小雪がぴったんこなのだ。

しかし、バーのママが似合う女性ってどうしてこんな露骨に

ウェディングドレスが似合わないんだろう。

 

㊳ヨハンさんがいっぱい?

2019-01-04 10:33:33 | ?ハテナ?
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

ヨハン・セバスティアン・バッハ

などヨハンさんはよく聞く外国人のお名前。

由来は聖書の中のヨハネ。

英語ではジョン。

フランスではジャン。

スペイン語ではフアン。

など各国バージョンがあるらしい。

世界中に同じ由来の名前の方が散らばっているのは

要するに聖書のおかげ。

でもジョンもジャンもフアンも

日本の名字には合わないよなあ。







つながってない読書 「目の見えない人は世界をどうみているのか」

2019-01-03 13:06:39 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


伊藤亜紗著

タイトルを見てまず思ったのは

視覚障害者を理解するための本だな、ということ。

読後、思い返せば

その思いの底にあったのは

視聴覚障害者を理解、してあげる、ための本だな、という気持ち。

みんなができることをできないのはかわいそう、だから。。。

言ってみれば、そういう思い込みを覆してくれる本だ。



障害があることは、足が欠けたイスではなく、3本足で成立しているイスだ、という

冒頭の文章に衝撃を受けた。

目が見える人のための社会なのだから、目が見えない人が不便なのは当たり前。

でもそういう視点を離れて視覚を使わない世界を想像するおもしろさ。

パラリンピックを見る目が変わりそうな気がする。


見える世界の笑いの説明を求めるのではなく、その場の雰囲気を一緒に楽しむ、

というような視覚障害者の話があった。

これは英語がほとんど分からない私には身近な話だった。

映像で一生懸命英語で語り、笑い合う人を見るとき、

たとえ細かい内容が分からなくても、なんか分かるような気がして楽しいのだ。



老年になれば、足が言うことをきかなくなったり、耳がとおくなったり、目も悪くなる。

つまり障害者である、と書いてあったのにも、ハッとした。

私もいずれ障害者になるのだ。