異国舩騒動第二ページ(上の写真のはじめから)。文字が読みにくく、教材としては適当ではありませんが、ご辛抱をお願いします。
解読
一筆申入候、然者異国舩躰之舩
古座組水崎沖ニ漂流致候趣
読み方
一筆「いっぴつ」申し入れ候。然者「しかれば」異国舩体の船
古座組水崎「みさき」沖に、漂流致し候趣「おもむき」
解説 「一」の次の字は「筆」を長く伸ばした字で、次は「申し入れ候」。「入」が左に大きく跳ねています。 次の大きな字は「然」その下は「者」・・・然れば(しかれば)。 「異国舩躰」・・・「異」は異体字で「己」の下に「大」と書きます。「国」の崩し方は、これは極端な方です。 「舩」は異体字。 「躰」は「軆=體の異体字で、ここでは「てい」と読みます。「異国舩のような形の」。 一番下も「舩」。 二行目上から「古座組」。 「水崎沖」・・・「みさき沖」。水崎は「岬」で「潮岬」の事。潮岬は尾鷲組から見れば、古座組だと勘違いしたのでしょう。潮岬は江田組に属します。 「漂流」の次に「致候」と小さく「候」が入り、最後は「趣」・・・事情とか内情・様子。