「漂流外国物語」第八十ページ、上の五~七行目
解読 阿蘭陀「イギリス「イスハニヤ「ロソン等之人ハアメリカと
着附同様少々宛違ひ候処茂有之候へ共大概同様、
一、外国之屋敷此處ニ多く有之候、
読み オランダ・イギリス・イスハニヤ・ロソン等の人はアメリカと
着附け同様、少々づつ違い候処もこれ有りそうらえども、大概同様、
一つ、外国の屋敷此の処に多くこれ有り候、
説明 「阿蘭陀」・・・オランダ国の漢字表記。 「イスハニヤ」・・・イスパニア。
これはスペイン国の事。 「ロソン」・・・「ルソン」、フィリピン国の事。正式には、首都
マニラがあるフィリピン諸島の最北の島の名称。 「ロソン」の次の字は「等」です。
「着附」・・・服装の事。 「宛」・・・づつ。 「違ひ候処茂」・・・最後は消えていますが、
変体仮名の「茂」と推定します。 「大概同様」・・・これも読みにくい。
「外国之屋敷」・・・「屋敷」も読みにくい。 「此處」・・・このところ。