古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第六章 鯨方一条・その三十

2011年09月15日 10時33分42秒 | 古文書の初歩

 

 

 

鯨方一条第十三ページ上の写真のはじめから

解読

大庄屋も不正之儀者御赦免被為成遣

恐多奉存候得共御憐愍ヲ以村々願意

御賢察被成下在々為方ニ而被為御思召再(勤)

読み方

大庄屋も、不正の儀は御赦免成し遣わせられ、

恐れ多く存じ奉り候らえども、御憐愍を以て村々願意

ご賢察成し下され、在々為方にて思し召させられ、再(勤)

解説 「御赦免」・・・罪を赦(ゆる)す事。 「被為成遣」・・・「為」は使役の他動詞で何何させると言う言葉。この場合は「成し遣わせられ」と読みます。 一番下の文字は読むのは困難ですが、「派遣」の「遣」遣わす、です。 二行目上は「恐多」・・・恐れ多く。 「奉存候得共」・・・存じ奉りそうらえども。 「御憐愍」・・・ごれんびん。憐(あわ)れむこと。 「願意」・・・お願いの趣旨。 「御賢察」・・・「お察し」。 「被成下」・・・成し下され。「被」の次に「為」が一字入ると、「成しくだせられ」となります。 「在々為方」・・・村々の為になるやり方。 その下の字は「旨」とも読めますが、意味がつかみにくいので、「にて」と読みました。 「被為御思召」・・・「為」が有りますので、「思し召させられ」と読みます。 一番下の文字は「再」。再勤と続きます。