古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第六章 鯨方一条・その三十四

2011年09月19日 09時58分07秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

鯨方一条第十五ページ(上の写真の始めから)

最終ページは古座組の全村名とそこの庄屋の記名欄です。ほとんど読めませんが、右側小さい文字が村名です。この解読では続けて記載します。

解読

大しま 銀右衛門   かしの 一 半右衛門  須江 一 吉右衛門 姫川  一 権助 姫 一 又兵衛 いくし 一 八右衛門 

神ノ川 常右衛門 西向 一 平兵衛 古座 一 市右衛門 つが   一 彦左衛門 下田原 一 長三郎 中湊 一 市右衛門

解説 写真では大変読みにくく、教材としては適格性に欠けますが、古文書の名前の読み方として参考になればと思い取り上げました。 「大しま」・・・「ま」は「満」の変体仮名。 名前の最初は「銀」で「右衛門」と続きます。「衛」はほとんど字になっていません。「うえもん」と読みます。 古座組の村名は、現在では串本町と古座川町に別れていますが、ほとんど大字名として残っています。 「右」という文字は、中の口の字が横棒で、右下下がり気味。 「左」という文字は、中のエが極端に右上へ跳ね上がっています。これが見分け方になります。 一行目最後は、読めませんが、「いくし」(伊串)。 二行目 西向は「平兵衛」。読むのは困難です。 「つが」は「彦」「左」「衛」「門」で「左」の右上がりを確認。「衛」は斜めの線の中に含まれると考えます。