「漂流外国物語」第七十二ページ、上の三~五行目
解読 ノノチと申たら、家内中大笑ひ致し、夫より内ニ這入候所
ボイナシノノチを前ニ云ふ遍゛き越、跡でいふたるゆへ、皆々
大笑ひニ逢ひ申候。
読み ノノチと申したら、家内中大笑い致し、夫れより内に這入り候所
ボイナシノノチを前に言うべきを、跡で言うたる故、皆々
大笑いに逢い申し候。
説明 「家内中大笑ひ」・・・家中大笑い。「笑」は難しい。 「這入候所」・・・
入り候ところ。 「云ふ遍゛き越」・・・言うべきを。「遍゛」は変体仮名の「へ」、
「越」は変体仮名の「を」。「遍」も「越」も読むのは困難です。 「跡で」・・・「あとで」。
「跡」は形で覚える字。難解文字の一つです。 「大笑ひニ逢ひ」・・・大笑いに合い。
「笑う」も「逢う」も読むのは困難です。