古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の百六十四

2016年10月31日 08時31分42秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第四十七ページ、上の五~六行目

解読 内我々弐人三四日以前ニ此在所江揚ら連、残四人ハいまだ

    舟ニ残り居候。夫々ニ預ケら連有之候事ニ而其方等茂此の在

読み 内我々二人、三四日以前に此の在所へ揚げられ、残り四人はいまだ

    舟に残り居り候。夫れぞれに預けられこれ有り候事にて、其の方等も此の在

説明  又「我々」が出て来ましたが、一行目の「家」の崩し方とほとんど区別がつきません。 「此在所」・・・「在」が読みにくい。 「揚ら連」・・・上げられ。陸へ上げられ。上陸させられ。 「いま多」・・・ここも読むのは困難です。「いまだ」。「多」の崩し方は形で覚える。 「有之候事ニ而」・・・これ有り候事にて。「事」は「古」の下に「又」と書く異体字です。 「其方等茂」・・・この辺も小さくて読むのは困難です。「等」の字も形で覚える。 最後は「此在(所)。


第五十九章 漂流外国物語 其の百六十三

2016年10月30日 08時02分19秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第四十七ページ、上の三~四行目

解読 申候。我々サンルカス江七人揚ら連、残六人之内七太良、萬

    蔵、両人是茂此濱辺ニ而出合候處、両人申ニ者六人之

読み 申し候。我々サンルカスへ七人揚げられ、残り六人の内七太良、萬

    蔵、両人是も此の浜辺にて出合候処、両人申すには六人の

説明 「申」・・・一本の棒の様な書き方です。次行の「申」は「P」の形をしています。 「我々」・・・難しい。「我」と「家」の区別がつきません。 「揚ら連」・・・上げられ。上陸させられ。「連」も難解です。変体仮名の「れ」。 「萬蔵」・・・「萬」が難しい。 「是茂」・・・これも。 「出合」・・・「出」は太くて読めません。 「申ニ者」・・・申すには。言う事には。「者」が難解です。変体仮名の「は」。


第五十九章 漂流外国物語 其の百六十二

2016年10月29日 08時26分25秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第四十七ページ、上の一~二行目

解読 軒家之主人茂有之候。然ルニ以前漂流中、沖合ニ而助

    ら連候異国船之船頭と水主五六人と、此濱邊ニ而出合

読み 二軒家の主人もこれ有り候。然るに以前漂流中、沖合にて助け

    られ候異国船の船頭と水主五六人と、此の浜辺にて出合い

説明 「二軒家」・・・「家」と言う字と三行目「我」という字がよく似ています。 「主人茂」・・・主人も。 「有之候」・・・これ有り候。 「然ルニ」・・・この「然」も読むのは困難です。 「一行目最後の字は「助」です。読めませんが後へ続く字から推定します。「助ら連候」・・・助けられ候。助けられた。 「異国船」・・・「異」は異体字で、「己」の下に「大」と書きます。 「船頭」・・・「頭」も難しい。形で覚える。 「ニ而出合」・・・「ニ而」も読みにくいですが、文の流れから解ります。


第五十九章 漂流外国物語 其の百六十一

2016年10月28日 08時25分53秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第四十六ページ、上の七行目

解読 乗候人々ニ我々越引渡候掛合躰ニ相見へ候。其内ニ弐

読み 乗り候人々に我々を引き渡し候掛け合い躰に相見え候。其の内に弐

説明 何度も出ますが、「我々」・・・「家々」によく似ています。 「越」・・・「を」。「代」の様な形の字。 「引渡」・・・「渡」が欠けていて読みにくい。 「掛合躰ニ」・・・掛け合い躰に。交渉をしている様子に。 「相見へ候」・・・「相」も「候」も欠けています。 「其内」・・・欠けていて難しい。


第五十九章 漂流外国物語 其の百六十

2016年10月27日 08時57分39秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第四十六ページ、上の五~六行目

解読 両人ニ而我々七人を乗セ濱邊へ上陸仕候。橋舟ハ水主

    壱人ニ而元船へ戻り、船頭壱人濱ニ残り右拾人餘馬ニ

読み 両人にて、我々七人を乗せ浜辺へ上陸仕り候。橋舟は水主

    一人にて元船へ戻り、船頭一人浜に残り、右十人余馬に

説明 「両人」・・・船頭と水主の二人の事。 「我々」・・・難しい。「家」と言う字に似ています。 「濱邊」・・・「浜辺」の旧字体。 「上陸」・・・「上」の字が解りにくい。 「橋舟」・・・「橋」が難解です。「端舟」の事。端艇。短艇。ボート。小船。 水主は船頭を浜に残して、一人で元船・・・「本船」へ戻り。 「船頭」・・・「頭」が解りにくい。