古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の百九十四

2016年11月30日 08時54分04秒 | 古文書の初歩

 


 


 


 


 

「漂流外国物語」第五十六ページ、上の一~二行目

解読 日本之志きミ躰之花両側江拾本程立並遍親類

    縁者隣家之人々大勢面々蝋燭壱挺ツゝ燈し持

読み 日本のシキミ躰の花両側へ十本程立て並べ親類

    縁者隣家の人々大勢面々蝋燭一挺づつ灯し持ち

説明 「志きミ躰」・・・しきみ躰。シキミの様な。 「両側江」

・・・何とか解ります。 「拾本程立並遍゛」・・・十本程立て並べ。

「本」が読みにくい。「並」も読みにくい。「遍」は変体仮名の「へ」。

 「縁者」・・・「縁」が難解。 「燈し持」・・・灯し持ち。


第五十九章 漂流外国物語 其の百九十三

2016年11月29日 07時24分29秒 | 古文書の初歩

 


 


 


 


 

「漂流外国物語」第五十五ページ、上の七行目

解読 (縁)臺共舁ゆき、尤裏より出行なり。裏口ニ者青木之

読み (縁)台ともかつぎゆき、尤も裏より出行くなり。裏口には青木の

説明 「縁台共舁ゆき」・・・縁台ともかつぎ行き。「舁」は「かつぐ」、「かく」

とも言います。「御輿舁き」は「御輿かき」、御輿をかつぐ人のこと。 

「出行なり」・・・いで行くなり。「出」が読みにくい。 「裏口ニ者」・・・裏口には。

 「青木之」・・・「青」も読むのは無理です。


第五十九章 漂流外国物語 其の百九十二

2016年11月28日 08時47分51秒 | 古文書の初歩

 


 

 

 

 

「漂流外国物語」第五十五ページ、上の五~六行目

解読 一、右坊主唱へ事相済候へバ、木佛を飾り候儘縁臺共

    寺へ持行、其跡江坊主行、其跡へ病人臥候儘ニ而縁

読み 一つ、右坊主唱え事相済み候えば、木佛を飾り候侭、縁台共

    寺へ持ち行き、其の跡へ坊主行き、其の跡へ病人臥し候侭にて縁

説明 最初の「石」に見える字は「右」です。 「唱へ事」・・・「事」は「古」の

下に「又」と書いて異体字の「事」。  「相済み」・・・太くて読みにくい。 

「候へバ」・・・「候」が点に見えます。 「飾り候儘」・・・薄くて読みにくい。

 「寺へ持行」・・・「寺」は形で覚える。 「其跡江」・・・「跡」が難しいですが、

文意から読みました。 「其跡へ」・・・こちらの「跡」の崩し方が普通です。 

「臥候儘ニ而」・・・臥し候侭にて。「臥し」が難しい。


第五十九章 漂流外国物語 其の百九十一

2016年11月27日 08時34分59秒 | 古文書の初歩


 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第五十五ページ、上の三~四行目

解読 ハ可むり不申、役人躰ニ而茂坊主此笠越可むり来り候へバ吾

    笠越ぬくが敬ふ礼と相見へ申候。

読み はかぶり申さず、役人躰にても坊主此の笠をかぶり来たり候えば、吾が

    笠をぬぐが敬う礼と相見え申し候。

説明 「節ならではかむり不申」・・・こういう時でなければ、かぶらない。 「役人

躰にて茂」・・・役人の様に見える人でも。 「坊主此笠をかむり来たり候えば」

・・・お坊さんがこの笠をかぶって来た時には。 「吾が笠をぬぐが」・・・自分の笠を

脱ぐのが。 「敬ふ礼」・・・尊敬の礼儀。 「と相見へ申候」・・・と見えました。  


第五十九章 漂流外国物語 其の百九十

2016年11月26日 08時46分15秒 | 古文書の初歩


 


 


 


 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「漂流外国物語」第五十五ページ、上の一~二行目

解読 (羅)紗ニ而錦之糸越以て網之様尓縫い有之。此可むり物盤

    高位ならでハ冠不申と相見へ、坊主茂ケ様之節ならで(ハ)

読み 羅紗にて錦の糸を以て網の様に縫いこれ有り。此のかむり物は

    高位ならでは冠(かむり)申さずと相見え、坊主も斯様の節ならで

説明 「羅紗ニ而」・・・羅紗製で。(羅紗は毛織物) 「錦の糸」・・・ここはちょっと

読めません。 「越以て」・・・を以て。 「網之様尓縫有之」・・・網の様に縫い

これ有り。「縫」は欠けていて読むのは無理です。 「此可むり物盤」・・・

ここもたいへん難解です。「盤」は変体仮名の「は」。 「高位」・・・高い位の人。

 「冠不申」・・・冠り申さず。 「と相見へ」・・・ここも薄くてよく見えません。 

「坊主茂」・・・坊主も。 「ケ様之節ならて(ハ)」・・・欠けていて読みにくい。