古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第七章 異国舩騒動・その四

2011年09月27日 10時00分09秒 | 古文書の初歩

 

 

 

異国舩第二ページ(上の写真の五行目から)

解読

何連之浦へ漂着致候儀も難

計候間、仍之為心得申越候、以上。

読み方

いずれの浦へ漂着致し候儀も計り難く

候間(そうろうあいだ)、之によって心得させ、申し越し候。以上。

解説  「何連之浦」・・・いずれの浦、「何」の次は「連」で「れ」の変体仮名です。 「浦へ」・・・「浦江」と書く事が多いですが、ここでは「浦へ」と仮名で書いています。 「漂着」・・・「着」も読むのは難しいです。 「致」・・・難解文字です。 その下の点は「候」。 最後は「難」、次の行の頭に「計」と続いて、「はかり難く」と読みます。 「計」の次の縦棒は「候」です。 その下は「間」、四行目の一番下の「間」と同じ字です。 「仍之」・・・「これに依って」と読みます。「依之」と書く場合も有ります。 「為心得」・・・心得させ。「心」の次の「得」も難解。ここは「心得のため」と読む人もいます。  「申越」・・・これは何とか形で分かります。「申」の字はアルファベットのPのような形になります。 その下に点の「候」が有り、最後の縦棒の下が左へ刎ねているのが、「以上」です。 この二行はとても難解でした。