古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の三百五十八

2017年05月15日 07時40分03秒 | 古文書の初歩

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第百一ページ、上の七行目

解読 婦ませ候金ニ而拵候物越私ニ踏せ、夫より着用之

読み ふませ候金にて拵え候物を私に踏ませ、夫れより着用の

説明 「婦ませ候」・・・ふませ候。踏ませ候。踏ませた。 「金ニ而拵候物越」・・・金にて拵え候物を。金で拵えた物を。つまり、聖マリア像など、真鍮や銅で作った像の事。いわゆる「踏み絵」で、キリシタンでない事の証明をさせる事。 「着用之」・・・最後の「之」は見えませんが、「着用の品」と続きます。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百五十七

2017年05月14日 07時56分30秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

「漂流外国物語」第百一ページ、上の五~六行目

解読 御奉行所之御白洲下之方江被召出御役人

    衆大勢御列座前段唐船ニ而唐人共尓

読み 御奉行所の御白洲下の方へ召し出され、御役人

    衆大勢御列座、前段唐船にて唐人どもに

説明 「御奉行所」・・・「御」も分かりにくい。 「御白洲」・・・これもちょっと読めません。取調の場所。「御面倒」とも見えます。 「被召出」・・・召し出され。「出」に注意。 「御列座」・・・薄いので読みにくい。並んで座っている様子。 「前段」・・・前回。前の段階で。 「唐人共尓」・・・ここの「唐」は下の「口」部分が短い横棒になっています。「尓」・・・変体仮名の「に」。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百五十六

2017年05月13日 08時23分10秒 | 古文書の初歩

 


 

「漂流外国物語」第百一ページ、上の三~四行目

解読 上陸致候、船頭ハ駕籠ニ而御奉行所江罷越

    私并通詞人茂御奉行所江罷越、扨私壱人

読み 上陸致し候、船頭は駕籠にて御奉行所へ罷り越し

    私並びに通詞人も御奉行所へ罷り越し、さて私一人

説明 「上陸」・・・簡単な字ですが、「上」が難しい。 「船頭」・・・「頭」は形で覚える字です。「駕籠」・・・特に「籠」が読みにくい。 「御奉行所江」・・・御奉行所へ。 下の二文字は「罷越」・・・まかり越し。 「私并」・・・私並びに。 「通詞人茂」・・・これも難解。「通詞人も」。 「御奉行所」・・・前行に続いて出ました。 「罷越」・・・前行と同じ。 「扨」・・・太い文字で読むのは困難。 最後は「私壱人」・・・「壱」が読めません。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百五十五

2017年05月12日 08時21分03秒 | 古文書の初歩

 


 

 

「漂流外国物語」第百一ページ、上の一~二行目

解読 私難有と拝謝仕候、夫より私所持之品等一々御改

    被成夫より私并通詞人共御役人衆ニ付添ひ

読み 私有り難しと拝謝仕り候、夫れより私所持の品等一々お改め

    成され、夫れより私並びに通詞人とも御役人衆に付き添い

説明 はじめはとても読めませんが、「私難有と」で、「私、有り難しと」。 「拝謝」・・・「御礼を言う」の謙譲語。「拝」が難解。  「所持之品」・・・「持」と「品」が難しい。 次の「等」も読むのは困難です。 「私并通詞人」・・・「通詞」も難解。