古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第七章 異国舩騒動・その三

2011年09月26日 09時51分13秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

異国舩騒動第二ページ(写真の三行目から) 写真が少しマシになりました。

解読

大嶋浦遠見番より注進申出候

趣、大森十郎兵衛方より申来り候間、

読み方

特に難しい読みはありません。

解説 「大嶋浦」・・・「嶋」は慣れないと読みにくいです。 「遠見番」・・・「遠」の崩しは最も読みにくい崩し字の一つです。形で覚えて下さい。下についている「一」はしんにょうです。「見」も絶対読めませんが、文書の内容から「遠見番」と読めるようになります。海防のため、高台から遠めがねで異体の船などを監視する番人の事です。 その下は「より」の合成文字。 「注進」・・・「注」はまだしも、「進」は最も読みにくい崩し文字の一つです。 「申出」の次に小さく「候」があります。 四行目一番上は「趣」です。二行目一番下と同じです。内容・事情。 「大森」・・・「森」の崩しに注意。 「十郎兵衛」・・・「じゅうろべえ」。この「郎」はちょっと読みにくい、「十」の下に他の字が入っているようにも見えますが、習った通り「十郎」とします。 「兵衛」・・・「兵」はひらかなの「そ」のような形で、「衛」読めませんが、「兵衛」とセットで覚えましょう。 「方」の下に小さく「より」が有ります。 「申来」の次に小さく「候」が有り、一番下に「間」が有ります。「間」も形で覚えましょう。