昨日9月3日、仙台は35.5℃を記録。
これが今年の最高気温だということである。
どうして9月になって最高気温か!? と怒っても仕方ない。
暑い日はラーメンである。
で、農学部正門前の さっぽろラーメン「純連」に来た。
2年前にできた店。気になってはいたが立ち寄る機会がなかった。
Kのさんが埼玉からわざわざ訪れたと聞いて触発されたのである。
木の看板と暖簾の文字は哀愁が漂い、人を惹きつけるものがある。
雪降りしきる日に駆け込んだら、心揺れることいかばかりか。
中に入ると一転、券売機で食券を買うメカニカルなシステムである。
これだとメニューを広げていろいろ迷う楽しみがない。
カウンター14席だけ。テーブルはない。
カウンターから調理場まで距離があり、調理状況が見えないようになっている。
さっぽろラーメンだから、やはり味噌ラーメン¥750を頼む。
最初の一口・・・スープが熱い。札幌の「ひぐま」を思いだすしっかりした味噌の味。
削ぎ切りにしてあるチャーシューも美味い。
しかし、食べているうちにだんだんスープのしょっぱさが気になってきた。北国のラーメン店の宿命とはいえ、身体に悪いと言えるほどの塩分濃度である。
最後は麺からスープを降り落とすようにして完食した。
健康のためにはこの塩分は、10年に一回でいい。
ところで、札幌には「すみれ」というラーメン店がある。
昭和39年、札幌に『純連』と書いて「すみれ」と読ませる店が開店した。この店は次第に人気店になって行くが、昭和57年、店主の病気により一旦閉店する。
翌年、中島公園の近くで店を再開。以前から店名を「じゅんれん」と誤読する人が多く、その読み方が定着していたことから、読みを「じゅんれん」に改めた。
店主は経営が安定した頃から、店を長男に譲ることを決意。昭和62年、長男が『純連(じゅんれん)』澄川店を開業。この店はその後豊平区平岸に移転し、現在に至る。
一方、店主の三男もラーメン店を始めることを決意。平成元年にもともとの店名で『純連(すみれ)』を開業。こうして読み方の違う2つの『純連』ができあがった。
それぞれ経営は完全に独立。味は似ているものの事実上全く別の店となっている。
両店のラーメンの特徴は、濃厚なスープにラードの層が浮き、こってり熱々なことである。このラーメンを作るポイントは火の使い方にあるのだそうだ。そのためフライパン作業は企業秘密とされていて、作業工程が見えないような店舗の造りになっている。
なお、現在では長男の店『純連(じゅんれん)』は、「さっぽろ純連」または単に「純連」と表記され、三男の店『純連(すみれ)』は、数年前から「すみれ」と平仮名表記するようになった。
仙台店はもちろん長男の店である。
時代に歌あり。人に涙あり。店に歴史あり。