しかし、そこで大切なことはその「意識(認識)」の作用自体は此の物(自分自身)の
働きだ」ということです。
只そういう働きを持っている此の物(自分自身)が影を認め(理解し)そして
初めてそこに「私(わたくし)」という自我らしいものが有(在)る様な気が
したのです。
これを「錯覚」といいます。
「自覚」ではありません。
そういう気を起こさせたのが「意識(認識)の作用」の悪い方面なのです。
ですからこれに因って私たち衆生は「自我」が有(在)るような気がして
しまうのです。