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今、日本のポップカルチャーが世界でどのように受け入られ影響を広げているのか。WEB等で探ってその最新情報を紹介。

世界に最も影響を与えた日本語-アニメやマンガやサムライではない

2024年06月17日 | クールジャパンを考える
★この記事の内容は、次のユーチューブ動画の前半部分です。世界に最も影響を与えた日本語についての結論は、次の動画で見ること   ができます。⇒世界に最も影響を与えた日本語-アニメやマンガやサムライではない


世界に最も影響を与えた日本語は何でしょうか。この問いに答える前に、今や世界語となった日本語の代表的なものをジャンル別にいくつかあげて見ましょう。(それぞれの日本語のあとの数字の意味は後で説明します。)

まずは、日本の伝統的な文化に関係して世界語になったものから。俳句109、侍107、禅104、折り紙83、盆栽82、忍者78、着物77、芸者77、切腹73など。

次は日本のポップカルチャーが世界的人気なので、その関連の日本語でも世界語となったものが多いです。主なものは、アニメ131、マンガ116、エモジ74、オタク50、かわいい40などです。

最近は、日本食も大人気で、世界中に知られた単語も多いです。代表的なものは、寿司105、酒75、ラーメン69、うま味59、ワサビ58、刺身53、天ぷら46、弁当46 などです。

次は、日本の武道関係です。柔道125、空手117、相撲89、合気道86などです。

最後に以上の分野以外の言葉として、津波152、神風68、カラオケ62、改善49、引きも凝り49などもかなり有名です。

これらがなぜ世界共通語だと言えるのでしょうか。そう判断できる基準のひとつとしてWikipedia を挙げたいと思います。たとえば津波(Tsunami)という日本語は、世界の152の言語において項目があります。つまり152の言語でその意味が説明され、そのままtsunamiという日本語を直接用いて、あの自然現象を呼んでいるのです。

もう一つ例をあげましょう。引きこもり(Hikikomori)という日本語は、49言語において項目が作られ、その言語で説明されています。たとえば米国でそれと同様の現象がみられると、日本語のhikikomoriという言葉が直接使われて、この現象が語られる場合が多いということです。寿司(Shushi)は105の言語で項目が作られており、これもやはり世界中で使われている日本語ということになるでしょう。

Wikipediaの中でどれぐらいの言語でその日本語の項目が見られるかで、その日本語がどれだけ世界共通語になっているかどうかが分かるというわけです。さきほど、世界共通語となったと思われる代表的な日本語を大雑把なジャンルごとに挙げましたが、いずれもWikipediaでその項目が作られた言語が多いものから選びました。それぞれの言葉の後の数字は、その言語数を表しています。

ところで世界には今196の国がありますが、使用されている言語は7000以上あると言います。その中でWikipediaでは、たとえばJapanという国名は317言語、United Statesは314言語、Franceは302言語で項目が見つかります。国名などの基本語はどの言語でも項目があるはずですから、Wikipedia は少なくとも317を超える言語で記述され利用されていると言えるでしょう。

ちなみにこのいくつの言語で項目が作られたかという基準で、世界共通語になった度合が強い日本語(つまり、より多くの言語でその言葉の項目があるもの)を選び、60以上の言語で示されたものを数字が多いものから順番に並べてみます。これ以外にもまだまだあるかもしれません。あったら教えていただければ幸いです。

津波152、アニメ131、柔道125、カラテ117、マンガ116、俳句109、侍107、寿司105、禅104、相撲89、合気道86、折り紙83、盆栽82、忍者78、着物77、芸者77、酒75、絵文字74、切腹73、ラーメン69、カラオケ62……ということになります。

さて、この動画のタイトルは「世界に最も影響を与えた日本語」でした。これらの日本語の中で言葉自体としてどれがいちばん影響を与えたのでしょうか。あるいは世界に新しいものの見方や新しい価値観をもたらしたでしょうか。最初の津波は、数字は高いですが自然現象ですから、言葉自体が世界の人々に大きな影響を与えたとは言えないでしょう。次にアニメやマンガですが、もちろん膨大なアニメやマンガの作品が世界中の人々に与えた影響は計り知れないと思います。しかしそれは、これらの言葉自体による影響とは言えません。

柔道や空手はどうでしょうか。世界中に柔道や空手の愛好家はたくさんおり、それらを学ぶ過程で日本武道の精神に影響を受けるということは大いにありうるでしょうが、これもやはり言葉自体の影響ではありません。

次に俳句ですが、各国の言葉で俳句作りを楽しむ人々が世界中に増えているとは聞いていました。世界俳句協会によるとその会員数は30か国200万人に及ぶということです。それにしても、これが侍や寿司より数字が高いのは驚きです。確かに、短い言葉の中に季節の変化や自然から受け止めた細やかな感動を表現する俳句の精神は魅力的であり、世界中の愛好家に多くの影響を与えたことでしょう。しかし俳句という言葉自体が日本語の中でもっとも影響を与えたとは言えないないでしょう。

寿司やラーメンは、それを食べた世界の人々をハッピーにしたかもしれませんが、これらの言葉自体が世界に影響を与えたとは言えません。

侍はどうでしょうか。『SHOGUN将軍』の大ヒットもあり、サムライ・スピリットは世界に益々知れ渡ったことでしょう。しかし、それが世界の人々の生き方やライフスタイルに大きな影響を与えたとまでは言えないと思います。

★この記事の内容は、次のユーチューブ動画の前半部分です。世界に最も影響を与えた日本語についての結論は、次の動画で見ること   ができます。⇒世界に最も影響を与えた日本語-アニメやマンガやサムライではない


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