9:30~13:30 晴
今日は予定を変更して、茂木さんのアレンジにより、びわロー O沼さんのローイング技術講習会を戸田で行なっていただきました。
《参加者》
O沼さん、みえねえ
岡野さん、山下さん、茂木さん、廣江さん、川本さん、中本さん、藤野さん、早川さん、浅野さん、大野、東工大 島田学生コーチ、長沼さん(横浜)
まず東工大に集合してYamazaki艇を筑波艇庫前に移動。人手が足らず、O沼さんにも乗艇していただきました。コースが混んでいたので、競艇場まで行って折り返し。
艇を揚げて、土方ホールで講習の部。そのあと、エルゴで指導。時間の関係で乗艇指導は省き、納艇のついでにまた1周(みえねえ整調)。
O沼さんからは、数々の刺激的なアドバイスをもらいました。常識という名の思い込みを洗い直していく作業は体も脳もほぐれて、精神衛生上良いことです。
以下備忘録(読んだだけでは他の人はよく分からんからいいでしょう)。
■ボート動作にかかわる関節は4つ(肘、肩、膝、股関節)。
だから4拍子。
■ボートを速く進めるには、加速波形の山の面積を大きくする。
■「1枚水平に」と言うが、水中のブレードの深さは水平には動かない。前半は深くて、後半は浅い。なぜなら、ストレッチャー角度は39~43度。つまり、脚を使うということは、水平ではなく上方向に体が動いているということ。したがって、オールは下方向に動く(潜る)。そのためブレードカバー角4度あり、潜らないように調整している。脚を使い切ると、ストレッチャーの角度によるベクトルは消え、カバー角4度だけになり、ブレードは自然に浮いてくる。したがって、フィニッシュでハンドルを下げて抜き上げる動作は不要。ハンドルを下げるとフィニッシュが浮いてバランス崩す。
■良いリカバリーがなければ良いドライブもない。
■フィニッシュ後、シートの上に重心戻す。シートより前に重心を移動させない(重心の前後移動でピッチングが起きる)。キャッチで体は自然に丸まる(前に伸びる)ので、「上体セットして前へ」をやると、前へ伸びる動作が1回余分となってしまう。
■フィニッシュで腕は脱力(伸ばし切らない)。ハンドル位置は膝を越えてから下げる(賞状渡し)。シート4分の3進んだあたりでハンドル高さは脛の所。
■「フォワードゆっくり」は必要ない。漕手がフォワードすれば艇はトップ方向に進む。フォワードが遅いことは艇の減速要因。
■「フォワードラッシュ」は問題ない。キャッチで水がつかめれば、艇は減速しない。
■良いキャッチとは戻らないキャッチ。ブレードの背面も水に浸かっていること。エントリーで腕を使う。腕が伸びていると水に入らない。
■キャッチを速くする練習。エルゴでキャッチの姿勢で腕漕ぎ。パワーカーブでピョンピョンピョンの波形が出る。「引く」動作だけでなく「押す」動作も必要。
■ドライブは膝関節ではなく、股関節優先。地上でジャンプするときに膝関節優先では跳べない(重量挙げも)。水平方向でも同じこと。
■脚はレールの上をただ動くだけ。腕の動きは自由度があり難しいので、うまく使えれば大きな差が出る。
■空漕ぎをやると、漕ぎのクセが分かる。クルーで合わせるのにも良い。
いろいろネタをもらったので、これから実地で確認していきましょう。
《昼食@いちげん》
講習の内容がさらに発展して興味深い話が続きました。
O沼さん、みえねえ、はるばる京都からありがとうございました。
今日の大沼さんの講義を聞いて、筑波の小回転漕法だと思いました。
あの時が筑波のエイトの最盛期でしたが、根拠があったのですね。
岡野
O沼さんも(あえて)常識を打ち破ろう、という手法でやっていると思いますが、筑波漕法はその点では遥かに「非常識」(当時の常識に対して)だったと思います。根拠があっての非常識。そして結果を出していますからね。O沼さんの講習を聞いていて、岡野さん、西山さん、筑波漕法と共通点があるな、と思ってました。