2月22日 そーしゃるめでぃあ

2011年02月22日 | 風の旅人日乗
フェイスブックから逃げ出す手続きにてこずって以来、
ソーシャルメディアって?というテーマが頭から離れないで困る。

そういうときだからだろうけど、日経ビジネスオンラインのコラム欄の、
「フェイスブックって古くない?」というタイトルが
目の端に引っかかった。

ニューヨーク在住の日本人女性コラムニスト&ジャーナリストが書いた文章で、
アメリカでは、フェイスブックやツイッターに追いつけ追い越せの勢いの、
新しいソーシャルメディアがどんどん誕生しているのだという。

それらの機能がいろいろと説明されているのだが、
それが、なぜ魅力的なのかが、うまく飲み込めない。
それが、どう自分自身の生活のためになるのかが、理解できない。
なぜそんなことでこの筆者がはしゃいでいるのか、不気味でもある。

しかし、コラムの終わりになって、
この文章を読むのに時間を割いた価値がある記述にやっと行き着いた。

この筆者がアメリカでのソーシャルメディア人気沸騰の様子を日本に住む友達に話をすると、
アメリカ(ニューヨーク)の人は、なぜそんなにソーシャルメディアに首ったけになるのか?
と、みんなに聞かれるのだそうだ。

この筆者も、
もし自分が日本に住んでいたら、今のニューヨークでの自分のようにソーシャルメディアに浸った生活はしなかっただろう、
と自身を分析する。

そうして、この筆者は、
「アメリカは、電話が発明された国だから」
という御明察を導き出す。

つまり、
祖国を離れてこの大陸に渡り、
東に向かってひたすら開拓をしてきたこの国の先人たちは、
それぞれはとても孤独だった。
だから、いつも誰かと繋がっていたいという欲求は、半端ではなかった。
そういう人たちの、そういう欲求があったから、電話が発明された。

そうして、そういう祖先から
「いつも誰かと繋がっていたい」
という欲求のDNAを引き継いでいる現代アメリカ人たちだから、
「いつも誰かと繋がっていられる、新しい、さらに機能が充実した手段」
を、次から次に求めているのである、
と、この筆者は結論する。

そうか、そうだったのか。

それだったら、なんだか、分かったような気がしないでもないぞ。

やっぱり俺には無縁のものだったんだ。
なにしろ、DNAから違ってるんだもん。
いつも誰かと繋がっていたいなんて、そういう欲求、俺にはないもの。

個人としてソーシャルメディアの意義が理解できなかった俺は、
やっぱりアメリカ人ではなかったんだなあ、
という当たり前のことに気づかせてもらった。
ありがとうございます。

個人として必要性はまったく感じないけど、
ソーシャルメディアの機能は、仕事では使わせてもらおうと考えている。
顧客との相互意思疎通によって、大切な顧客が必要としていることを感じ取ることは、
とても重要だと思うから。

同じコラムにも書いてあったけど、アメリカの企業が雑誌などの広告に記載しているのは、
現在では自社のホームページのURLではなく、フェイスブックのファンページのURLになっているのだそうだ。
これからも勉強しなきゃ。




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4 コメント

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まぁ、評価自体も… (dairoku126)
2011-02-22 15:12:18
人事評価でも、どれだけのネットワークをもっているかということが問われる国ですからね。それと同時に「俺が、オレが…」ということを主張してないと、主体性がないダメなヤツ。という烙印を押されてしまうからでしょう。
不言実行なんて言葉は辞書にない国ですから…。
不人気と言われようと、言葉に出したことは次々にやっちゃうアメリカの大統領の方が、有言不実行の日本の政治家よりはマシですが…。
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久し振りの太平洋、満喫してきます。 (kazu)
2011-02-22 21:54:29
dairokuさま、

いわゆる、生き方の『美意識』が違うんでしょうか?

古くは、『男は黙ってxxビール』の某・三船敏郎とか、
同郷のアイドル、某・高倉健さんとかを見て育った日本人男子には、
やはり、どうしても、理解不可能な人たちです。

明日早朝、小笠原への船旅に出立です。

実は、プロセーラーにとって、
見ず知らずの船長のシーマンシップに委ねての船旅は、
ラクチンでもありますが、とても不安でもあるんです。

自分が口を出せない航海のことを心配してもラチがあかないので、
他人任せの航海を、前向きに楽しんできます。  
明日の日没は八丈島辺り。
その辺りからデッキに出て、
ホクレアの、自分向けトレーニングに当てようと思います。
南に向かっての仮想航海に没頭してきます。

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Unknown (west2723)
2011-03-02 09:05:09
SNSに対する態度として、大のオトナとしては、西村さんのようなあり方で正解だと思います。僕もいずれ、そっちの方へ収斂して行くことになるでしょう。
ただし、いずれシゴトで使おうとなると、ある程度積極的に攻めて行かないとメディアの特性を知ることができない、つまり使いこなすことができない。そこに難しさがあるんだろうと思います。
ま、飲んでも飲まれるなという、酒と同じようなものだと思っています。だから今のところは、ガンガン飲んでます(笑)。
ところで小笠原の海、とても羨ましいです。ご堪能ください。
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Unknown (kazu)
2011-03-03 06:16:58
westさま、

ダイロクさんに教えていただいた宮大工の話『棟梁』を読んで以来、「次世代への知の継承」ということについて、考えさせられるようになりました。

私が理解した限りでは、西洋のクラシック音楽のように楽譜で規定されて正確かつ四角四面に継承されていく文化と異なり、
宮大工の世界というのは、それぞれの世代ごとに進化を混ぜ込みながら継承していくことが許されている世界なんですね。

どちらがいい悪いではなく、その二通りの知の継承があることに、改めて気付かされました。
そのように分類する場合、ナイノアの伝統航海術も、進化型ですね。

他人とのコミュニケーションの手段に関する先人からの教えも、その時代時代の人類が手に入れる技術に従って進化していくものなんでしょうね。
だから、同じ時代に、過去の教えにこだわって進化についていけない人と、率先して、無意識とは言え、次世代のために進化させていく人が共存しているのではないかと…。

現代宮大工の代表のようになっている小川三夫さんの描く屋根の曲線を、
「いや、そうじゃねえ」
と苦々しく思っている人も結構いるんじゃないかな、と思うゆえ、そのようなことを考えております。
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