2019年1月13日 葉山 鎌倉 こんな夜更けにバナナかよ

2019年01月13日 | 風の旅人日乗
古くからの映画ファンとして
あるいは
古い世代の人間として

最近の日本映画のいくつかの
タイトルの付け方に
いかがなものか
という
居心地の悪い感覚を覚えていたこともあって
その内容をまったく知らないままに
スルーしようと思っていた

こんな夜更けにバナナかよ

のことである

年末の本屋さんで
次世代が正月用の本を選ぶのを待つ間
平積みに積み上がった
そのタイトルの
映画の原作だという本を眺めていたら
腰巻かどこだったかに
解説・山田太一の名前が見えた

ん?
山田太一さんが解説するほどの本ってこと?

目次を斜め読みしてすぐ
ジブンの正月用の本として
選んでいた何冊かに加えて
レジに向かった

以来
極上のウイスキーを啜るようにチビチビと
慈しむように読み進めている

いや
ウイスキーに例えたが

それは
よく味わいながら
ときどき本を伏せて
ジブン自身の考えを検証したりしながら

という意味であり

酒を飲みながら
ヒダヒダがゆるく開いてしまった
脳みそで読むのは
もったいなさすぎる

主題そのものにまつわる
いくつかのテーマについてはもちろん

ヒトが生きるということ
だけについても

この歳になるまで
こんな切り口から考えさせられたことは
今までのジブンにはなかった

分かったようなつもりでいたジブンが
浅はかで恥ずかしい