ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

京都嵐山の紅葉が近くに

2010-07-23 09:35:52 | 日記・エッセイ・コラム

 我が家の近くに創立132年の山鼻小学校があります。そんなに大きな学校ではありませんが、開拓期はこのあたりを「山鼻界隈」といわれ、高級官僚やグレイドの上の人たちが住んでいた静かな住宅街だったようです。この学校の横に植えてある樹齢100年もする赤ちゃんの手のようなもみじの葉が目にも鮮やかな深緑で歩道を被っています。

 小さな看板には京都嵐山から200本の苗木の贈呈があったと記してありました。ちょうどこの辺りを行啓されていた明治天皇が一休みされたところのようで、それは大きな石碑に刻まれています。明治14年の事です。昔は天皇が通過した所やお話しをされた事を地元の人たちは光栄な事と後に記念の碑を作ったのでしょう。だからこの通りを「行啓通」と称します。

 この話しを2,3ヶ月前のぼくのラジオ放送でゲスト出演してくださったSさんが紹介してくださいました。札幌市内のいたるところをぷらっと歩き、歴史を紐解き、楽しみながらウォーキングを兼ねるアルキニストとぼくが名づけたのですが、8月9日最終日を前に、いままでの5回の放送はとても興味深い話題ばかりでした。こんな歴史を持つ学校や恐らく周囲にはまばらな住宅が点在する程度の殺風景な小さな町に、天皇がやってこられたといえば上を下への大騒ぎだったと想像されます。ここにしか見られない京都のもみじも、もしかして天皇のアイデアかもしれないと想像すると、なかなか粋な計らいだったなあと勝手に思ってしまいます。

 日ごろよく通る道ですが、ふと見あげた樹の鮮やかさの裏にこんなほのぼのとしたエピソードがあったのかと思うと、歴史の面白みにますます興味が湧きますね。

やさしいタイガー


夏の大通公園の風物詩

2010-07-21 08:41:20 | 日記・エッセイ・コラム

 今、札幌の大通公園は賑わっています。植えている花々は色とりどりで美しく、公園を覆う大木の緑も目にも鮮やかです。大勢の人たちがのんびりと憩いを取りまたイベントを楽しんでいます。こんな風景を見ていると、ここだけは平和なんだなあとしみじみ思います。

 その真ん中を通って2丁目辺りに来たらミニチュア版のようなホワイトドームが特設されています。連日ここでジャズ演奏をしているのです。タイトルは「SAPPORO CITY JAZZ」中には日野浩正の名前もありました。ほとんどが街のアマチュアバンドが中心だそうですが、それでもストリートミュージシャンとしてかなりのキャリアもあるでしょうから、きっと楽しい演奏が続いているのでしょう。切符売り場はずらりと20mは並んでいます。中には中年のおじさん、おばさんも多く、青春期をを思い出してスイングしているのかもしれません。

 公園の真ん中辺りの野外ステージはPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)開かれ、海外からやってきた演奏家たちが軽快な音楽を楽しく聞かせてくれます。なにしろ一流の演奏家ですから、またとないチャンスですね。北海道のこののんびりさがいいんですね。連日、本州並みの暑さにも関わらず、ビアガーデンは昼真っから賑わっています。

 街の活気はやはり人が集まらないことには元気がでません。元気をうつされて自分も元気になる。札幌ならではのちょっとスマートさには欠けてもこの泥臭さがまたいいのでしょうね。今日も行きかう人びとの話す言葉はどうやらお隣の国の方のようです。一杯楽しんで帰っていただきたいものです。夏の風物詩でした。

やさしいタイガー


若者一歩前進

2010-07-19 09:12:27 | 日記・エッセイ・コラム

 20代半ばの若者とのつきあいは、もう2年以上にもなるでしょうか。何度も若者についてこのブログでも取り上げてきましたが、確かに少しずつ成長する姿がはっきりとしてきます。この年齢の自分と重ね合わせながら、何度も振り返る自分がいるのです。

 彼は最近就職試験を受け、外国からの電話面接で1時間も話したということを知らせてくれました。どこか感触があったような印象を受けました。それを予感するようなメールを真夜中の3時ごろにくれました。採否は別にしてこの長い電話インタビューから何かをつかんだような、そして自分のこれからの進むべき道が決まりました、と喜びにあふれる内容が綴られていました。

 もちろん結果も気になりますが、この若さで少しずつ自分とは何か、自分はどのような進路を取るべきか、をやっと発見しての喜びが伝わってきます。このような若者がまだまだいるのだろうと思います。

 当時のぼくはもちろんもう社会に出ていて中学校に勤めていた頃だったと思います。希望はかなえられたという喜びに充たされた刻ではあったのですが、それからまもなく長い長い病というトンネルの中を歩まなければならなかったことを悔やみや恨みとともに過ごした時期でもありました。人間はいつもその時の思いを心に残しているのですが、この若者のように凛として希望に向かって歩みだしたのも同じだなあと遠い昔を懐かしみつつ、一歩前進する彼の成功を心待ちしているのです。

やさしいタイガー


静かな日曜日の朝

2010-07-18 08:00:07 | 日記・エッセイ・コラム

 今朝は7時に起きました。いつもよりちょっと早いのですが、思い切って起きてしまいました。わずかにカラスの鳴き声だけがしじまを破るだけでこんな静かな朝を迎えたのは久しぶりのような気がします。別段予定があって起きたわけではないのですが、朝の空気は何ともいえぬ爽快感を漂わせてくれます。

 大雨や水害、土砂災害など各地では、身の危険さえ感じた方がたくさんおられ、避難先から帰宅してみると、もう家は流されて跡形もないという、そんな現場を想像するだけで、恐怖と不安、どうなっているんだとの怒りの心情が伝わってきます。

 毎日のように報道されるニュースから今度は厳しい灼熱の太陽による真夏を迎え、病気の発症がおこるのでは、と案じます。こうした惨状を見聞するにつけ、たとえ短い夏とはいえ、梅雨もなく、暑いといってもこの程度の暑さにに不満を持つのは贅沢というよりも、被災者の方々のことを思うとなんだかもったいないという気持ちが先に立ちます。

 一日も早い復興を祈ります。落胆から希望へと一日も早く気持ちが切り替わられることを祈っています。

やさしいタイガー


習うより慣れろ

2010-07-17 08:18:35 | 日記・エッセイ・コラム

 昔からの諺や言い伝えの中には実に見事に的を射たものが多いですね。水彩画の仲間と描き初めてもう1年にもなりますかね。初めは小学生以来の絵画レッスンを受けるのです、と謙遜にいわれて入られるが、どうしてどうして、日増しにうまくなる方ばかりで、こちらが戸惑うほどです。

 習うといっても書道と違って自分の個性を持っている人もいますから、手取り足取りは出来ません。それでも構図の取り方、明暗や色彩、そして遠近の出し方など課題は沢山あります。季節による表現もまた違います。夏の雲と秋の雲とは違いますし。

 ちょっとした言葉添えで、納得されたらどんどん進んでいかれます。次第に個性的こ表現する方もいます。それでもみんな自分が気にいった作品はかけないと嘆きもあります。まあ1年やそこらで超特急のようにはいきません。だから何度も何度も描いて楽しむのですね。

 僕たちの会は「和みの会」と名づけています。今はエル・プラザで週1回のペースで進めていますが絵を描く楽しみはもちろんおしゃべりの時間がなんともいえない至福の時になっています。もうすっかり人生の仲間が出来たと思っています。ぼくのような「老いぼれ」を労わってくれる優しさも嬉しいことです。

やさしいタイガー