ブログ人 話の広場

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心なき桜の下の宴会者

2010-05-12 08:55:42 | 日記・エッセイ・コラム

 これが北海道のおおらかさというか、でっかい北海道に住む人びとの無頓着さというか、北海道らしいとでも行っておきましょうか。一部の人の心無い行為が危うく大火を招きかねなかったというニュースを聞きました。

 札幌の中心街よりやや西に景観のよい広い森林公園があり、どのシーズンでも人が森林の下で遊んだり、憩いをとったり、大勢の人で賑わいます。ことに桜のシーズンともなると、それは見事でしばし世俗の事を忘れてしまいます。僕もよくスケッチに出かけるところです。その一角にセットをもってきてジンギスカンパーティを楽しめるコーナーが設けられているのです。いつも場所取りで大変な事でしょう。

 ところが2、3日前に切り株をくりぬいてその中に捨ててもいいようなコンロを中にいれ、炭を起こしてジンギスカンパーティをしている一群がいたそうで、それをまた大量のカラスがわがもの顔でつまんでいるというのです。そのまま放置して帰ってしまったらしいのです。もし火でも残っていたら、この公園の長い歴史を持つ森林はたちまち大火事になり、大変な事態になるでしょう。近くの人が届けてわかったそうです。

 自分たちが散々食べて、飲んで遊んで、こんな後始末も出来ない不心得な人間がいるというのは札幌の恥だし、人間としても許しがたい行為です。おおらかさが仇になり、のびのびと楽しんで、という自由さがかえって自己主義を生むむとしたら、まだまだ公衆道徳が身についていない、かつて日本人は十二歳といわれた時代を思い出します。役所の人は巡回を強めますと言っているそうですが、ご苦労な話しです。

 それでも桜は美しく咲き、やがて散り、新緑の初夏を迎えるのです。これからが爽やかでそよ風の心地よさや豊かな花の香りを味わう季節です。楽しんでいただきたいものです。

やさしいタイガー