連休に入りました。今日から5月、この時期になると思い出すのは、こんな句です。「目に青葉山ほととぎす初鰹」(山口素堂)。むせ返る様な目に映る新緑は、山一面が新鮮で自然の鮮やかさを浮かべさせます。さあこれから暑い夏がやってくるよ、といった山便りも送ってくれます。
5月はもう初夏です。そして2日は「八十八夜」です。「夏も近づく八十八夜・・・」と幼い時期にこの歌を歌いながら手合わせゲームをした方も多いことでしょう。男の子は「屋根より高いこいのびり」を飽きもしないで眺めていたこともありましたね。
季節季節に思い出す幼い時の想い出は、叙情歌や童謡、そして著名な詩人の句によってふと自分の過ぎこし方を顧みる事が出来ます。今の子供たちは情感がなくなりました。常に現実の中でいき、巡り来る自然の変化と尊さ、そして何より自分の心を洗いなおしてくれるといった畏敬の念を失っています。
いうまでもなくこれは子供に原因があるのでなく、私たち大人が自然の生業に感謝をし、同じような繰り返しに見えても、人生の螺旋階段を登っていることを子供に伝え、変化を感じることが大人になって行く過程なんだと教えてあげることが大切でしょうね。
初夏とゴールデンウィークを楽しくお過ごし下さい。札幌は今日もどんよりと曇って春のお告げはありません。それでも5月なんです。札幌も。
やさしいタイガー