今日29日は待ちに待った小春日和とでも言えばよいのか、燦々と注ぐ太陽は周りのものさえ暖かくしているような日差しで、元気が出る日和でした。歩いているとほんのりと汗がにじんでくるほどでした。
そんな中、昨日友人から札幌コンサートホールでの演奏会のチケットをいただいたので、早速ホールに行き、演奏日を決めてきたのでした。無事5月と6月の演奏会のチケットを手にしました。
その帰り、まだたっぷり積もっている残雪の中島公園の鴨かも川の支流でしょうか、小さな橋の下は、春の小川がさらさらと流れていました。その脇を歩いていたとき、僕より若干年下の女性が重そうなカメラを肩から提げてまるで獲物でも探すようにあちらこちらを眺めているところでした。
ぼくはその女性に、「いいご趣味ですね」と声をかけたところ、積極的に応答してくださって写真の話を一くさり。今撮ったばかりのコマを見せてくれました。水面から飛び上がろうとする水鳥の姿が実に美しく取れていました。もう一流のカメラマンのような風情です。
「重そうですね」というと「持ってみますか」と手に持たせてくださり、「およそ10キロはあるでしょう」とのこと。僕などとてもこんな重いもの首から提げていたら、もうぐったりして首が上がらなくなると思ったほどです。
カメラマンいわく。「子育てをしているときに、だんだん成長する子ども抱え、いろんな荷物も持っていたあのころは、重いともなんとも思わなかったんですが、こうしてモノを持ってみると違う重みがあり、確かに疲れますね」と解説してくださったのです。数分の立ち話でしたが、お互いに名前を交換し合って分かれました。
またいつ再会する場面があるかわかりませんが、その方、ぼくがよくこの公園に来てスケッチをするのですよ、と話すと、「だからでしょうか。どこかでお目にかかったような気がしていたのです。わたしはそのそばのベンチに座っていて、ちらちら見つめていたのを覚えていますよ」と言われ、驚きました。本当かどうかはわかりませんが、不思議に思いました。
ちょっとした声がけ、ぼくはときどき悪い感情をもたれない程度に小さなコミュニケーションをするようにしています。もちろん誰かれなくというわけではありません。今日は僕にとってもとても気分のよい時間でした。
帰りに図書館まで歩いていき、また数冊借りてきました。
やさしいタイガー