昨日所要で中島公園を突き抜けたところにあるホテルに向かいました。交通の便が中途半端で結局歩くしか方法がなかったのです。
寒風の中、中島公園を突き抜けていったのですが、とても歩ける状態ではないほど歩道は悪く、せっかくの公園も台無しに見えました。
コンサートホールや文学館などがあり、人はかなり往復するだろうと思いましたが、これでは歩くのもいやになります。喜んでいるのは、犬と飼い主でしょうか。
結局徒歩で行きましたが、40分かかりました。寒さと遠さで心の中で、恨み辛みを思いながら約束の時間ぎりぎりに着きました。
帰宅して以前に発刊された札幌文庫のシリーズの「札幌の風土」という本を読み始めたのですが、すべてが人工的街づくりのために開拓民が随分苦労しながら労役をしてきたことが書いてありました。
いたるところに開拓者を偲ぶ碑がたっていますが、わずか150年ほど前の大改革によって自然森林がなくなっていくとき、札幌はどういう街づくりをしたいのか、そこが見えていないともありました。
なるほどそういう目で町を見たり道を歩いたりすると、表通りは近代都市に生まれ変わったが、一歩中通に入ると、がくんと町の美がないことに気づきます。
どんよりとした中島公園もまた長い冬眠に入っているからでしょうか。どこか未整備な印象を受けます。それにしても芸術や文化を楽しみにしている市民のために、せめて歩く道くらいは下を向かずに歩けるようにしておいてほしいものだ、と愚痴っぽく思いました。
やさしいタイガー