名づけ

　日曜日の午後、妻の姪が明日出産するので病院へ見舞いに行った。産まれてくるのは男の子で名前も決めているとか。

　妻「名前はなんて付けたの？」
　姪「蘭丸。今は奇抜な名前が多いから、逆に日本的で古風な名前をつけたかってん」
　妻「蘭丸も地味にみえるけど奇抜やで」
　私「日本的で古風な名前やったら田吾作は？」
　妻「それはおかしいわ、いじめられるで。蘭丸もいじめられへんか？」
　私「今は変わった名前が多いから逆に普通の名前の方がいじめられるで」
　姪「ほんまやね。宇宙とか地球とか蒼空とか、以前では考えられへん名前ばっかりやで」
　妻「そういえばS子ちゃんとこの息子も聖良（セイラ）いう名前やったなあ」
　私「学生服を着たらセイラ服やなあ」
　姪「それじゃ機関銃持たんなアカンなあ。セーラー服と機関銃…」
　妻「あ、薬師丸ひろ子出てるわ」(偶然にも日本テレビで『ドラマSP：さくら道』が放映)
　私「娘の友達の子供の名前やけど、大きな海て書いてなんて呼ぶと思う？」
　姪「だいかい？」
　私「違う、オーシャンて呼ぶねん。オーシャンは日本語に訳したら大洋とか大海やねん」
　妻「へえ、大海をオーシャンて言うの？知らんかったわ」
　私「自分(妻)は蛙やなあ」
　妻「なんで私が蛙やのん？」
　私「“井の中の蛙大海を知らず”て言うやろ」

　一句：子の名前　時代が変わり　洋風化