チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

<検証>現在のK9護岸工は、当初からわずか100mの「仮設工事」として着工された。台風シーズン終了後、捨石以外はほとんど撤去して護岸工のやり直しが必要となる

2017年08月02日 | 沖縄日記・辺野古

 昨日のブログでも簡単に触れたが、一昨日、防衛局への公文書公開請求で開示された資料により、現在、大浦湾で施工されているK9護岸工は、「仮設工事」にすぎないことが明らかになった。

 防衛局は、本年4月、K9護岸の受注業者に「仮設工事 詳細施工計画書」を提出させた。下に、「仮設工事」の平面図、構造図を掲載するが、今回施工された工事内容とぴったり一致する。4月25日、「本体工事着工!」と大きく宣伝されたK9護岸工は、「仮設工事」に過ぎなかったのだ。

 

 この施工計画書により次の事実が判明した。

1.K9護岸工は、当初から100mだけの施工が、「仮設工事」として予定されていた。現在、ちょうど100mの施工が終り、「仮設工事」は終了した。当面、100m以上に延長されることはない。

2.本来なら、基礎捨石の両側に被覆ブロック(9トン)を置き、海側に大量の消波ブロック(20トン)を置かなければならないが、今回の「仮設工事」では、基礎捨石の両側に根固用袋材(4トン)を置き、南側に消波ブロック(12.5トン)を設置している。このままでは本来の護岸とはならず、台風シーズンが終った後に、袋材、根固用袋材、消波ブロック(12.5トン)は全て撤去し、両側に被覆ブロック(9トン)を設置した上で海側に消波ブロック(20トン)を設置しなおすこととなる。

 

 今後のこうした手直し工事で、大変な手間暇と莫大な費用が必要になる。防衛局は、何故、このような無駄な工事に着手したのだろうか?

 最近のブログでも説明したが、K9護岸工の石材搬入だけで大型ダンプトラック9000台が必要になる。しかし、工事用ゲート前での座り込みもあって、まだ、それだけ大量の石材が搬入されていない。工事用仮設道路も出来ておらず、搬入が追いつかないのだ。さらに、被覆ブロック(9トン)は2900ヶも必要だが、まだシュワブ内ではいっさい製作できていない。

 工事の工程を考えれば、とてもK9護岸に着工する準備はできていないのだが、政府は、ともかく大浦湾に少しでも石材を投下しようとしたのだろう。100mほどしか施工できず、大変な手戻り作業になることを分かった上で工事を強行したのだ。

 「大浦湾に石材の投下が始まった」、「護岸本体工事が進んでいる」ということを見せつけて、県民の諦めを誘うことが目的であることは明らかだ。騙されてはならない、焦っているのは政府・防衛局なのだ。

 

     (今回開示された、K9護岸工の仮設工事施工計画書)

 

 

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