ゲスト

今日のは、我ながらちょっと図々しいなぁ、という日記です。

同僚・カボスくんと、ランチ仲間の乙女ちゃん。
2人が結婚するという報告を聞いたのは、私がテパ妊娠を報告したその日だった。
5月に結婚式を挙げるという2人と、5月に出産予定だった私。
どちらもおめでたいことだけれど、さすがに産後2週間そこそこの私が結婚式に出席するのは厳しいよね…。
残念だけど、体が1番大事だからね…。
そんな風に、「高瀬さんを招待するのは、止めておくよ…」的な方向へ。
こちらも、「ぜひお祝いさせて貰いたいけど、倒れたりしたら迷惑をかけるので、遠くからお祝いしているよー」と伝え、実際には内緒でカワイイ電報でも送りつけてやろうと思っていた。

けれど今、私のお腹には、テパはいない。

その事はもう皆知っているし、私を含め誰も口にすることはナイ。
隠すつもりもなければタブーでもナイけれど、サキタのことですら積極的に話題に出すことはナイくらいなので、テパのことは日常の中にすっかり溶けてしまった話題だ。
私は平気でも、周りは気マズイだろうしね。

ランチタイムには、ちょいちょい乙女ちゃんの口から結婚式準備の話が出る。
衣装合わせのことや、2次会の幹事は誰に頼んだ、会社の上司は誰をどこまで呼べばイイのか、云々。
それは数年前に私も通ってきた道で、どこか懐かしく、そしてウキウキした気分で聞いているのだけど。

はっきり、聞きたくて聞けなかったことがあった。

…私、やっぱり結婚式には行けナイのだよね？と。

だって、発想そのものが図々しいじゃナイ？
こちらの事情が変わったから、前は行けないと言っていたけどやっぱり行きたいので招待して欲しい、とかってさ。
ゲストを決めるのはあくまでも2人で、外野がとやかく言うことではナイ。
それに、もうゲストのリストアップは済んでいることだって考えられる。
それに伴って、席次やテーブルの配置なども大まかにだって決めているかもしれナイ。
更に言えば、5月出産予定だったけれどそうでなくなったということを、私に意識させてしまうかも…などと気を遣ってくれている可能性だってある。

言えないじゃナイ。
でも正直、気になっていたのだ。
我ながら図々しいと、わかっていても。

そして先日、またランチタイムに結婚式の話が出た。
どうしようかな、思い切って聞いてしまおうか、うーん、でもどうしよう、えぇい聞いちゃえ！！
言葉を発しようと息を吸い込んだところで、乙女ちゃんが言った。

「でね、高瀬さんは絶対こっち（新婦側）だから！！って（カボスくんに）言ったの！」
「…っ、はいぃ？」

あまりと言えばあまりのタイミングに、喉の奥で声が裏返ったよ。

「会社の人をどこまで呼ぶか、って上司に相談しているんだけど、上司は『え、高瀬ちゃんは普通こっち（新郎側）だろ』って言うんだよ！　そりゃそうかも知れないけど、でもでも絶対、高瀬さんはこっち（新婦側）なの！！」

私は、前の部署では乙女ちゃんと仕事をしていて、今もランチタイムは混ぜて貰っている。（おっさんばかりの部屋で机に向かってご飯を食べていてもツマラナイ。ネットも禁止になっちゃったし）
しかし今の部署では、毎日カボスくんと同じチームで仕事をしている。
席だって隣の隣という近さだ。
なので、妥当なところは「新郎側同僚」だろう。
どっちみちカメラ片手にうろうろしていて席を立っていることが多いだろうから、まぁそこは本人達の都合の良い様にして貰って全然構わナイ…のだけど、アレ？　（゜-゜；
ということは、どちらも私を、「自分側のゲスト」としてカウントしてくれているということ…？

「えー？　高瀬さんは、絶対こっちだよー！」　←　別の子
「だよねだよね！　絶対こっちだよね！　うん、こっちにするから！！」
「うんうん、てゆーか、こっちじゃナイとヤダー！」

あのね。
その時の私は、「イヤン皆ありがとう～♪（＾o＾）ゞ　　でもどっちでも、2人の都合のイイようにしてくれれば全然OKだよ！（＾▽＾）」などと軽ーく会話に参加していたけれど。

その裏で、実は泣きそうに嬉しかった。
その、「気遣い」ではナイ「当然」の扱いが、ね。
お嬢ちゃん達、なんてイイコなの。
おばちゃん泣いちゃうよ？

ぶっちゃけ目の奥がうるうると来ていたけど、多分彼女達は、それを知らナイ。