まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

次亜塩素酸水

2020-03-13 23:15:25 | 日記
ここんとこ、ドラッグストアに行くと局部的に空っぽの棚が目立つので
有事なんだなあと思う。ってなんだよ、呑気か?

来週から教室を再開するにあたり、やれることはやっとかないと、と思ってる本社が
「消毒剤を先生に配って」と言って、濃縮された次亜塩素酸水を事務局に送ってきた。
なので、欲しい人は事務局まで容器を持って取りに来て、と案内したら
初日の今日、80人がやってきた。来る時間を予告してから来てもらったんだけど
あまりにも午前中に集中するので、混乱を極めるのではと思い
100円ショップで広口瓶を10本買ってきてそこに300mlずつ入れてテーブルに置き
一度に5人までがそこで詰替作業をするようにして、待機する人は後ろの丸椅子に座っておいてもらい、
そのほかの備品が欲しい人は注文書に書いてスタッフに渡したら廊下で待っていてもらうことにした。
結果、丸椅子は2個くらいしか使われることはなく、詰替もスタッフがさっさとやって、
空いた瓶に新たに液を測り入れ、ジャグのなかみがなくなってきたら原液と水を足してを
ほぼ一日繰り返した。出社してた7人のスタッフ総出での作業。でも混乱は起きなかった。
嬉しかったのは、いらっしゃる先生のほとんどが笑顔だったこと。わざわざお花やチョコレートを差し入れてくれる人もいた。
持ってくる容器も人それぞれで、前夜ご主人と空けたという小洒落たワインボトルをお持ちになる方や、
どこで保管してたのかわかんないけど玉ねぎの皮がへばりついてるポンプを持ってくる人も。
「探したけどスプレーボトルなんかどこにもないわよ」と言ってる人の隣で平然と購入したばかりのスプレーボトルを並べる人も。
また、来ると言ってたけど来なかった人も、来る予定じゃなかったけど来た人もいて、終始賑やかな事務局だった。

研修会がぶっ飛んだので、先生たちの顔を見ることができてちょっと安心した。
毎日、めんどくさいお知らせがメールやファックスで一方的に送りつけられる日々で、ストレスフルなことだけど
先生も子供たちにまた会えるのがきっと嬉しいんだと思った。そういう人種なんだよね。ありがたいことに。

送られてきた消毒剤は7割がた無くなったので、また来週には次のを送ってもらう。
今度は濃縮が10倍なんだって。間違えないようにしなきゃ。


LOVE MONEY

2020-03-12 11:40:46 | 日記
ゆるっと手伝ってることの一つに(そういや「ゆるっと手伝ってること」がなんだかいろいろあるな)「カフェ開業メソッド」っていうのがあって、
横浜の某有名カフェの店長が指南する「カフェをやるってぇことはだな」コンテンツ満載のサロンなんだけど
先日ここの企画でスペゲスさんをお招きしての講座があったので、レポーターとして参加してきた。

その人のどこがスペシャルかというと、「3坪の飲食店を営みながら、年商6千万」っていうのがわかりやすいところかな。
やっぱりさ、え?ろくせんまん?ってなるじゃない。それも飲食という、単価が決して高くないものを商っていながらにして。
講座はあっという間に満席。キャンセルでてもすぐ埋まって。

カフェの店長とスペゲスさんは「店主友達」とでもいうのかな。それぞれの月の売り上げが二人して目標達成したら飲みに行こーぜ、っていう約束をしてるくらいの仲良し。
私はカフェの店長とは長いお付き合いなのでお人柄と仕事に対する思いなどはとてもよく知ってて、とても尊敬してる。
で、スペゲスさん。彼のお店には1回か2回行ったことがある。でもほとんど人となりを知らなかったので、講座の打ち合わせの時に初めてまともに話を伺った。

彼はセカセカと喋る人だった。カフェの店長はとてもゆっくり喋る人だ。
そしてあからさまに人を蔑むような台詞を吐く人だった。カフェの店長は、少なくとも私が知る範囲で、そのような発言をしたことはない。
それらはほんの一部だけど、一体どうしてこの二人が仲良しなんだろう?と不思議に思った。あ、彼はカフェの店長のことは大好きで尊敬してるんだそうだ。
カフェの店長も、彼のことは「自分にないものを持っている」ので、注目してるんだって。

そして当日。彼は真っ赤なキャップに黒々と「社長」と書かれたものを被り、前面にでかい猛獣が牙を剝く意匠のトレーナーを着ていた。
一体何と戦っているんだろうか。そのいでたちで、長いストーリーが語られた。

派手に打ち上げ花火をあげてオープンしたものの、慣れない対応ですっかり評判を落とし、そこから2年は赤字だった。
そこへ「通販やりませんか」と誘いを受け、タピオカに目をつけて、なけなしの貯金でプロを雇いホームページを作り、広告を打った。
去年、空前のタピオカブームを迎え、仕入れ先を必死に繋ぎながら売り抜いた結果の6千万。
だがいつまでも続かないのは目に見えているので、次なるターゲットに照準あてて新規店舗オープン準備真っ最中。

最初の2年でメンタルがやられなかった強さも、タピオカに注目する鋭さも、いざというときに思い切りよく投財できる勇気も、素晴らしいと思った。
だけどなんだろうな、尊敬はしないんだよ。どうしてかって言ったら、一番は、扱ってる商品と、お客に対して愛を感じないから。
太い客は大事にしろ、とか、別になんでもよかったんだけどたまたまフランチャイジーの話があったから始めただけ、とかね。
あとはこの商店街に店を構えて良かったと思うか?と聞かれて、全然全く思わない、むしろ違うところの方が良かったかも知れない、とか答えたりね。
珈琲を愛してて、商店街を愛してて、自分もお客様も幸福であることを願って仕事してる、カフェの店長とは違うんだよね。
それと、以前一度そこで食べた「まぜそば」がちょっと残念だったんだけど、その理由が判明した。食品ロスを極力抑えるために、保存性の高いアイテムを使ってるんだって。
桜海老とか海苔とか刻み生姜とかそういう感じのやつね。あとマヨネーズ。なるほどね。でもさ、美味しいと思うからこそ、人は繰り返し食べるんじゃないかな。

きっとその人を良く知ればもうちょっと違う景色も見えたかも知れないし、見せ方をちょっと間違えたのかも知れない。
だってさ、2年くらい前だっけな、店のシャッターに汚い字で連続休業のお知らせが貼ってあって、
一番最初が横浜マラソンで、翌日が店主結婚式ってしれっと書いてあったのを見て、
なんだか気恥ずかしさと晴れがましさの混在する様子に温かい気持ちになっちゃったことがあるんだよ。

彼の新しい店がうまく行ってもそれはそれで良いと思うし、また失敗してもまた不死鳥のように蘇ったりしてくれたらそれはそれで面白いと思う。

アコースティックライブ参戦記 其の弐

2020-03-05 20:45:41 | 日記



まいにちを楽しむってことだけを考えて生きてるので、楽しそうなことに誘われたら断らない。
あんまり即答過ぎてときどき笑われるけど、それで後悔したことはほぼ無いので構わない。
そういうわけで12月、りゅうさんからコーラスのオファーを受けてホイホイ受諾した。この時点で、どのくらいの尺なのか、曲目がなんなのか、まったくわかってない。なので、年明けにセトリ6曲がメッセで届き、うち半分がオリジナルで、既製曲についてはコーラスがついてるからその通りでいいんだけど、オリジナルはちかさんのセンスでよろしくねと書いてあって心拍あがる。
もともと、楽譜のとおりに歌うことを練習してきたので、アレンジだの即興だのは無縁だし、センスなどというものを持ち合わせてるのかすらわかんない。でもまあせっかくそう言ってくれたのだから、やってみるか。ハモりの基本は3度か5度上または下だから、なんとなくやれるんじゃないか。
ついでに、よければギターも弾いてとも書いてあって、これはもうエアでいいやと早々に諦める。
なにしろ他の参加メンバーがものすごいのだ。いつもはジャズやフュージョンをcoolに演奏してる重岡夫妻。超多忙のなか、既製の完コピからオリジナルのアレンジまで華麗にこなすのが素晴らしい。
本番までの数回の練習でも、まいかい進化していく楽曲にワクワクした。
他の集まりで会う人に、今回のライブは必聴だから、と結構ぐいぐいと宣伝し、当日はものすごくたくさんのお客様。
個性溢れる5組の演奏のあと、トリをつとめるMagic Dragon(りゅうさんとゆかいな仲間たち、のユニット名)。

セトリは
みどりの楽園(オリジナル)
Dust in the wind(kansas)
そよ風にのせて(オリジナル)
木枯らしに抱かれて(アルフィー)
加茂の流れに(かぐや姫)
あふれだすことば(オリジナル)

重岡さんのリードの多彩さ、奈津子さんのキーボードの華やかさ、
そしてりゅうさんの正確な音色のギターと、優しく響く声。
またもや、極上の音楽を特等席で聴いちゃったよ。

来てくれたお客様、
お誘いくださったりゅうさん、
ごいっしょした重岡ご夫妻、
ありがとうございました。


アコースティックライブ参戦記 其の壱

2020-03-02 13:28:19 | 日記





不馴れな姿勢でギター抱えてたら、向こうからなんか企み顔でタカさんがやってきた。
GとDとCを教えてくれて、これを順番に繰り返してくださいって言う。たどたどしく弾くわたしにあわせ、美しいリードを鳴らしてくれたとき、とても嬉しくなってしまった。
曲はwonderful tonightで、わたしのギターがクラプトンモデルゆえのお誘いだった。
それが秋のこと。

そこからのわたしの自主練習の熱心なことといったら。とりあえず、家事しないでギター。だんだん、それじゃやばいなとおもいはじめてからは、一時間掃除したら一時間ギター。たった三つのコードをなめらかに音楽になるように弾くのがこんなに大変だと思わなかった。でもとにかく楽しいし、腕が良くなくてもギターそのものがとんでもなく良いものなので、響く音が心地よい。
そのうち生意気にもベース音を意識しながら弾いたりしはじめた。

アコギクラブの集まりで、隅っこのほうでタカさんと合わせる。りゅうさんがそれを見て、2月のライブで演奏してみる?と言う。せっかくなので乗ることにした。デュオの名前どうしようか?と話し合って、「Chantilly!」にした。クラプトンのいたバンド名creamからの連想ね。もっとゆるっとしたあわだてクリーム。

ライブまであと半月、というときに、「マーチン入院しちゃった」とタカさんから連絡が。ネックが逆反りしたので、湿度を管理した部屋でひとつきかけて矯正するのだそう。コールクラークでやります、というので、どんなかんじになるのかなと少し心配した。ところがわたしはライブ前の週に風邪ひいて最後の練習に出られず。新調したピックアップは本番当日に初めて装着するはめになった。ボディに穴あけるのがどうしてもいやで、コンデンサーマイクのついてるクリップをサウンドホールにひっかけるタイプ。

そして当日、爆音ユニットの直後の熱された空気をすこし醒まして、wonderfulなtonightがはじまった。
こんなにたくさんのお客さんの前でやるにはあまりに下手なわたしだったので、申し訳なさ半分と、楽しくて嬉しい気持ち半分と。
タカさんのコールクラークはキラキラしたソリッドな音でとても気持ちよく、わたしはそれを特等席で聴けた。

打ち上げセッションでは、タカさんがわたしのギターでtears in heavenを演奏してくれた。インスタントなコーラスをやらせてもらった。ちゃんと弾ける人が鳴らすとこんなに素敵に響くんだなぁ。もっとわたしもがんばらなきゃ。そう思う反面、むしろ弾かずにハモってたらいいんなら最高じゃないか、なんて思う。いや、それだめだから。

重岡さんが録画をCDに焼いてくれた。自信の無さが音量に表れているけど、とにかくとても楽しそうに弾いてるわたしだった。人前でやるにはまだまだだけどね。他の演者さんのパフォーマンス、さすがだな。

そして実はその日、別のユニットにも参加したんだけど、その話はまた。