まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

写真家 雪の高原に立つ

2020-03-18 21:17:50 | 日記
先日、坂本珈琲にお呼びした鳥写真家は、その企画をとても喜んでくれたらしい。
会がお開きになる頃、これ、御礼です、って可愛いパネルを3つもくれた。
それは2年くらい前に関内のフォトバーで展覧会をした際に販売していたシリーズで
どれもこれも本当に素敵だったので、一枚選ぶのにものすごく苦労した。
最後の最後までこちらにしようか迷ったものがその3つの中に入っていて狂喜乱舞。
しかし、帰りの車でふと「あれ?どうしてわたしが御礼をいただくのだ?」と思った。
お呼び立てしたのはこちらなのにさ。しかも一銭も払ってない。ケーキをたらふく食べてもらっただけで。

そのあと、メッセージをくれた。いわく、写真を見たいとリクエストされることはとても嬉しく、ありがたく、
この思いをどうしたらいいかなと考えたら「フィールドに立ち、もっと撮る」ことに解を得たと。
で、寝不足のその日の翌日、車を駆って遠く八ヶ岳の対面にある標高1450mの高原に向かったんだって。
雪の野原に舞うコミミズクを狙って。って、言うのは簡単だけどね、そんな、うまい具合に舞わないからね。
しかも行き帰りや自然光の都合で、チャンスはたった4時間。重たい装備で遠距離移動して、全くの空振りってこともあり得る。
ところが、ちゃんと舞ったんだよコミミズク。ちゃんと光も当たってたんだよ。そして彼のレンズはちゃんとそいつを捉えたの。
チラ見させてくれたショットがもうすでに麗しすぎる。
彼には鳥の神様がついてるってことを確信した。

これはもう次やるしかないでしょう。
こないだはご本人の意思もあり小規模シークレットイベントだったけど
終わってからその話を聞いて「行きたかった。次あればぜひ。」っていう方も複数いて
改めて、彼の写真に惹かれる人の多さに驚いた。
だけど多分これは広いホールでプロジェクターで、って感じじゃないんだよなあ、
珈琲飲みながら近い距離で和気藹々と話すのがいいんだよね。
先着予約制、もし多くなったら2ラウンド。写真家、疲れて大変か。
人気者の定めと諦めてもらうか。

そして次やるとしたらわたしはケーキのカットを早々にやっちゃって
あとは珈琲淹れるのを一緒にががっとやらなきゃ。

人それぞれに神様から持たされた役割があるわけで、
彼の場合は美しい鳥の写真を撮り、みんなに見せてあげることで
私たちも含め生き物が豊かに暮らせる環境を守ることを啓蒙する、
ってちょっと硬すぎるけど、そういうことなんだと思う。
わたしの役割は、そんな彼の写真をちゃっかり楽しみつつ、
お菓子を好きなだけ作りまくりつつ、環境保全のほんの少しのところをアシストする、
ってことなのかもしれないな。
え?そんな美味しい役割でいいのかって?そんならがんばるよもっと。