まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

遠回りする理由 川崎大師の参道の不思議

2016-07-25 19:43:52 | 日記
風鈴市に行きたいんだ!という
ムスメを連れて勝手知ったるお大師さんへ

昔、営業してた頃
ここの直営教室の担当だったので
やれ大掃除だのやれ決起会だの
よく車で来たものだ

ついでに事務所にいるみんなに声かけて
「住吉屋のくず餅欲しい人?」
ってオーダーとって買って帰るというね

そこそこ重たいものなので
車ならではのメリット

京急の駅を降りて
表参道と書いた門をくぐり
てくてく歩く

右手にお大師さんの境内が見えてくるが
塀でぐるりと囲まれているので屋根だけ

ここをまだまだまっすぐ行って
それから仲見世通りに迂回して入るんだよ
というと
ムスメが素朴な疑問を投げてよこす

なんでこんなに遠回りなの?
駅の場所か門の場所が途中で変わったの?

ふーむ
そう言われてみると
確かにおかしな作りだ

困った時のグーグル先生

800年ちょっと前
お大師さんが建てられた時は
海方面から来るのが正規ルートだったそうで
そうなると参道の始まりは
今でいう仲見世通りをまっすぐ伸ばした先となる

わざわざ表参道を設定したのは
その通り沿いにくず餅屋などの商店が立ち並んだため
経済効果を狙ってのことらしい
駅の位置もそんなわけでこの場所にしたのだそう

いつも不思議なのはそのくず餅屋
私の贔屓は「住吉屋」だけど
看板の書き方やパッケージの色味が本当にそっくりな
「住吉」っていう店が別にあって
もし誰かに買い物を頼むんだとしたら
わざわざ「あっちじゃなくてこっちだからね」と
言わないと絶対間違える

元町のカバン屋じゃあるまいし

帰りにお土産に買ったくず餅は
並んで待った甲斐あって
作りたてのほんのり温かい包み
美味しいですよ、とお店の人に言われ

今食べる?電車の中で食べる?そうする?

とがっつくムスメ

いくらなんでも
きな粉や黒蜜を散乱させながら
車中でこれ食べてたらヤバかろうよ

急いで帰宅して早速食べると
発酵の香りもほのかに上品な美味しさ

作り方のしおりを音読するムスメ

「雨に濡れた小麦粉がもったいないのでこねて水の入った樽に入れ
そのまま忘れてしまったのを翌年の飢饉で思い出し
沈殿した上質なグルテンをこねて蒸し上げたところ
不思議な食感の餅が出来上がったので聖人に献上した」
などなど

つまり

一年忘れてたのね
それを思いきれずにどうにかして食べようとしたのね
怪しいものができたけど
とりあえず徳の高いお方なら死にゃしないでしょうと
毒味させたわけね

お腹の丈夫な人でよかったことだ

まとめ

・遠回りは大儲けの元。
・功徳を積めば長生きできる。
・くず餅に葛粉は入ってない。

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