雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

転地学習(その2)

2007年05月31日 | 楽しい学校生活
学校に着くと、既に1年生たちは屋根のある昇降口のところに
集合して整列していました。
ちびくまと私の姿を見つけて、障担K先生が出てきてくれます。
「ちびくまくん、おはよう。じゃ、整列しよか。1組は
 あの奥のほうやで」
ちびくま、素直に指示に従って、自分の交流級の方へ向かいます。
そこで、ちびくまにばれないように小型のカバンに入れた
DVDプレーヤーを「これ、例のものです」と先生に渡すと、
先生は「あっ、そうや、この天気やし、彼の好きな絵本も持って行きますわ」と
言って教室へ駆け込み、重そうな絵本を何冊も抱えて出てきました。

さて、ちびくまは、と思って様子を見に行くと、クラス集団の最後尾に
1人でぽつんとしゃがんでいます。でも、彼が自分では畳めないはずの
折りたたみ傘がきれいに畳んでカバンの上に置いてあるところを見ると、
誰かが手を貸して畳んでくれたようです。
そのうち、学年の先生が「出発式を始めるから、ちゃんと整列して」と
全体に声をかけると、ちびくまのところへ男の子が2人やってきて、
「ちびくまくん、荷物はここへ置いといていいから、班のところへ行って
並ぼか」と声をかけました。どうやら彼らが同じ班のメンバーのようです。
ちびくまは返事をするわけでもありませんが、すぐに立ち上がって
素直に彼らと一緒に整列しました。

学年の先生の挨拶(お説教?)が終わると、すぐに出発です。
「3号車から、そして席が奥の班から移動を始めること」という
抽象的な指示(自分で考えさせるため?)ですが、ちびくまには
今度は女の子が「ちびくまくん、行くよ~」と声をかけてくれました。
ちびくま、慌てて自分のカバンをとりに行き、彼女と並んで
バスに向かいます。

基本は全て班行動、ということで心配していたけれど、いつも
何かしら班の子どもたちが声をかけ目をかけしてくれているのを見て、
ちょっとほっとしました。

大型バスのトランクに大きなカバンを積み込み、通学カバンを
背中に背負って、バスに乗り込みます。ちびくまの席は
生徒最前列の窓側、その前の列には先生たちが座っています。
ちびくまの斜め前に座っていた女の先生が窓を開けて、
「ちびくまくん、お母さんに行ってきますをしたら?」と
言ってくれると、ちびくま、今朝初めてにっこりわらって
「おかあさん、いってきま~す」と手を振りました。

雨の中動き始めた3台のバスを、私は先生方と一緒に
手を振りながら見送りました。


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