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まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

転地学習(その3)

2007年06月01日 | 楽しい学校生活
さて、話は少し戻って、他に準備したことを書いてみようと思います。

まず、荷物。2泊3日分の荷物を、できるだけ自分で判断して
使ったり片付けたりできるように、持ち物はその日ごと、
場面ごとに分けてファスナー付きビニール袋に小分けしました。

例えば、2日目の朝に着る、長袖長ズボンのジャージ、中に着るTシャツ、
靴下、汗拭き用タオルで1袋。これに「2日目」と書いたラベルを貼り、
内容物の一覧を書き添えます。

バスタオルと体を洗うためのタオル、石鹸とシャンプーはそれぞれを
内容物を書いたファスナー付きビニール袋や透明ポーチにつめた上で
大きなビニール地の手提げカバンに入れて「お風呂セット」と書きます。

入浴後に着替える下着は1日分ずつ袋詰めして、それを「下着」の
ネーム入りポーチに。

こうしておけば、もし息子がわからなくても、他のお子さんや先生に
見てもらえば事前に説明していなくてもわかるので、一石二鳥なんですね。

自閉っ子のお母さんなら多かれ少なかれ取り入れておられるであろう
「見てわかるようにする」工夫の1つで、別に珍しくもなんともなかろうと
思うのですが、こんな風にパッキングされた荷物を見たのはK先生は
初めてだったようで、
「ああ、こんな風にしてあれば、彼もちゃんと自分で荷物が管理
 できるんや~、と感心しました。思わず他の先生も呼んで
 見てもらいました」
との感想をいただきました。百聞は一見にしかず、ですね(笑)。

そのK先生がやってくれたのは、学校で用意される「転地学習のしおり」を
もとに、ちびくま専用の「しおり」をちびくま自身に作らせること。
ちびくまは耳からの情報に強く、パソコンが使えるので、
先生がしおりから必要最低限必要な情報を取り出して、それに適宜
補足を加えて口述してくれることを、内容を一緒に確認しながら
自分で入力して3日分のスケジュール表を作りました。

これだと、先生とのやりとりを通してコミュニケーション訓練にもなるし、
本人の表情や言葉からどれだけ理解しているかをある程度は推測できるので
お仕着せのものより過不足の少ないスケジュールにすることができます。

さて、交流担S先生が用意してくれたのは、2日目夜のハイライト、
クラス対抗のスタンツでの役どころ。
ちびくまの交流級ではコントをすることになったのですが、
当然と言うか、ちびくまが誰かとコントをすることは困難です。
ところが、「台本どおりに喋ることはとてもうまい」ということを
K先生から聞いたS先生、クラスのスタンツの最初に内容を紹介する
ナレーションと、最後の挨拶をする役をちびくまに用意してくれたのです。

ちびくまが喋る台詞は、クラスのみんなが話し合って決めてくれました。
小学校時代、いつも障級のクリスマス会ではアナウンサー役や
ナレーション役を務めていたちびくまですが、実は交流級の子どもたちの前で
その力を披露する機会はほとんどありませんでした。
でも、今回はいわば「クラスの代表」としての挨拶。
ちびくまは緊張しながらも、やる気満々です。うまく行けば、とても
大きな自信に繋がるだろうと思われました。

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