縁あって、映画「星の国から孫ふたり」上映会と同映画の
槙坪夛津子監督の講演会の実行委員会に加わることになりました。
この話が決まってから、慌てて門野晴子さんの原作を
読んだのですが、これが面白い!
カリフォルニア州バークレーでアメリカ人の夫と共に
学生相手の下宿屋を営む娘さんのところに生まれた孫が
2人とも自閉症。
門野さんの著作を知らず、「孫ふたり」のタイトルを見ただけで
「かわいそうな障碍児の孫を一生懸命理解しようとする
やさしい努力家のおばあさんのお涙ものがたり」だと
思い込んで、今まで手にしなかったことを後悔するほど、
ぴりっと辛口で、愉快痛快。
孫たちの「怪獣ぶり」を余すところなく描ききり、それを
「面白いやつらだなあ~」とある種第三者的に
距離をもって、観察するなんて、「自閉症」を身近に感じる
機会も少なく、旧時代の偏見をどっぷり染み込まされて
生きてこられたはずの、この世代の人にもできるんだ~、
なんて、
門野さんが聞いたら怒られるような、変な感心の仕方を
してしまいました。
それに、アメリカンとジャパニーズのミックスである
エリックくんの発語が出てくると、その独特な英日語の
ちゃんぽんぶりが、わが息子の昔の状態とうり二つ。
日々の生活の大変さと、将来が見えない不安とで、
詳細に記録を残していなかったことを後悔している今となっては
私の記憶に残っているだけの、その愉快なちゃんぽんぶりが
息子の状態像とぴったり重なって、かな~り面白く読めました。
さて、この原作が、どんな映画になるのかしら、と
楽しみにしていたのですが、舞台は日本になっているし、
おばあさんは原作よりもすこーし舌鋒が鈍って(やわらかく)
いるもののの、
自閉症を克服しようとか、障碍に負けないで努力する、という
形でなく、お涙ちょうだいもなく、
「自閉症とともに生きる」人たちの姿を、からっとした
空気感で描いた、秀作にできあがっていました。
自閉症啓発という目的もあってか、説明的な台詞も多く、
エンターテインメントとはさすがに言えませんが、
学校や公的機関などで、自閉症を含む発達障碍への理解を
深めてもらうには、とっても良い作品だと思います。
自らが関節リュウマチほか、数多くの難病に冒され、
電動車いすの上からメガホンを取られた、という槙坪監督とは
難病つながり、アメリカでの自閉症療育つながりで
会場準備中や休憩中もすっかりお話がはずんでしまい、
個人的にもとっても楽しい経験をさせていただきました。
今回、実行委員会を立ち上げたのは、高等特別支援学校の
コーディネーター、M先生(なんか、私の周りにはM先生が
多いなあ)だったのですが、実行委員会に加わらないかと
声をかけていただいたことに感謝しています。
準備活動を通して、いろいろな立場で動いている心ある人たちと
お知り合いになれたのも、今後の財産になりそうです。
この映画、学校での上映会などにも貸し出しが可能だそうです。
お近くで上映会のある人は是非。⇒公式ブログ
映画『星の国から孫ふたり~「自閉症」児の贈りもの~』予告篇
当日の様子はこちら。
槙坪夛津子監督の講演会の実行委員会に加わることになりました。
この話が決まってから、慌てて門野晴子さんの原作を
読んだのですが、これが面白い!
カリフォルニア州バークレーでアメリカ人の夫と共に
学生相手の下宿屋を営む娘さんのところに生まれた孫が
2人とも自閉症。
門野さんの著作を知らず、「孫ふたり」のタイトルを見ただけで
「かわいそうな障碍児の孫を一生懸命理解しようとする
やさしい努力家のおばあさんのお涙ものがたり」だと
思い込んで、今まで手にしなかったことを後悔するほど、
ぴりっと辛口で、愉快痛快。
孫たちの「怪獣ぶり」を余すところなく描ききり、それを
「面白いやつらだなあ~」とある種第三者的に
距離をもって、観察するなんて、「自閉症」を身近に感じる
機会も少なく、旧時代の偏見をどっぷり染み込まされて
生きてこられたはずの、この世代の人にもできるんだ~、
なんて、
門野さんが聞いたら怒られるような、変な感心の仕方を
してしまいました。
それに、アメリカンとジャパニーズのミックスである
エリックくんの発語が出てくると、その独特な英日語の
ちゃんぽんぶりが、わが息子の昔の状態とうり二つ。
日々の生活の大変さと、将来が見えない不安とで、
詳細に記録を残していなかったことを後悔している今となっては
私の記憶に残っているだけの、その愉快なちゃんぽんぶりが
息子の状態像とぴったり重なって、かな~り面白く読めました。
さて、この原作が、どんな映画になるのかしら、と
楽しみにしていたのですが、舞台は日本になっているし、
おばあさんは原作よりもすこーし舌鋒が鈍って(やわらかく)
いるもののの、
自閉症を克服しようとか、障碍に負けないで努力する、という
形でなく、お涙ちょうだいもなく、
「自閉症とともに生きる」人たちの姿を、からっとした
空気感で描いた、秀作にできあがっていました。
自閉症啓発という目的もあってか、説明的な台詞も多く、
エンターテインメントとはさすがに言えませんが、
学校や公的機関などで、自閉症を含む発達障碍への理解を
深めてもらうには、とっても良い作品だと思います。
自らが関節リュウマチほか、数多くの難病に冒され、
電動車いすの上からメガホンを取られた、という槙坪監督とは
難病つながり、アメリカでの自閉症療育つながりで
会場準備中や休憩中もすっかりお話がはずんでしまい、
個人的にもとっても楽しい経験をさせていただきました。
今回、実行委員会を立ち上げたのは、高等特別支援学校の
コーディネーター、M先生(なんか、私の周りにはM先生が
多いなあ)だったのですが、実行委員会に加わらないかと
声をかけていただいたことに感謝しています。
準備活動を通して、いろいろな立場で動いている心ある人たちと
お知り合いになれたのも、今後の財産になりそうです。
この映画、学校での上映会などにも貸し出しが可能だそうです。
お近くで上映会のある人は是非。⇒公式ブログ
映画『星の国から孫ふたり~「自閉症」児の贈りもの~』予告篇
当日の様子はこちら。