雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

大縄跳び(2)

2009年09月11日 | 楽しい学校生活
中学になると周りの子との差は小学校時代とは
比べ物にならないくらい広がるし、
周りの子も思春期やら受験やらで複雑で
障碍をもつ子はどうしても疎外されたり
もっと悪い場合にはからかいやいじめの対象に
なってしまうという話は残念ながらよく聞きますが

幸い、息子の交流級の子たちはみんなほんわかと
優しくて、これまでもクラスの中で1人明らかに幼い息子を
からかったりすることもなく、特にべたべたちやほや
するわけではないけれど、困っているとき、遅れているときは
さりげなく声をかけたり手伝ったりしてくれることが
よくありました。

息子がみんなと同じようにしたいと精一杯頑張っていて
でもできないのだとわかっていてくれるようです。
あれほど集団に入るのが苦手な息子が当然のことのように
先生の怒声が飛ぶ練習にみんなと一緒に懸命に
参加できるのは、みんなが自分をクラスの一員として
認めてくれているのを実感しているからだろう、と
私は思っていました。

誰にも責められず、誰にも無理を押し付けられない中で、
ありのままの自分を「そういう人」として認めてもらい
さりげなくかばってもらっているから
自分も自分のできる限りの頑張りで応えよう、という
自発的な頑張りが息子のエネルギーになっているようでした。

そして今日。ついに最期のクラス練習となった6時間目の練習で
息子はみんなと一緒に大縄跳びを22回も跳んだのです。

残念ながら、その瞬間を私は見ることができませんでしたが、
すぐに交流担H先生が学級通信のネタにしてくれていました。
文中の「M君」が息子のことです。

 そういえば、体育大会の最後の練習時間、準備のため
 遠巻きで見ていたのですが、M君がみんなと一緒に
 大縄を22回跳んでたね。あまりにうれしくて、M君に近寄り
 思わずハイタッチをしちゃいました。みんなは1年・2年のとき
 M君は大縄本番どうしてたか知っていますか? そうです。
 みんなの跳ぶ大縄の横で応援してたんです。 ○○ルームの
 K先生の特訓の成果でしょう! また、その血もにじむような
 特訓に耐え切ったM君の成果でしょう! みんなと一緒に
 大縄を跳ぶM君。しかし、目を離した隙に「先生~!M君が
 縄に引っかかって一回転した~!」って!それ聞いたときには
 「大丈夫か?」ではなくて「うそっ!見逃した!」って
 思っちゃいました。(M君のお母さんごめんなさい!)
 それでもその後、M君は上機嫌で、僕にいろんな話をしてくれ
 ました。体育大会本番で、M君も一緒に、皆でいっぱい大縄
 跳びたいなぁ~。

息子本人は帰宅直後は何も言わなかったのですが、夜になって
「今日ね。みんなの中に入って、22回も跳べたんだよ~」と
報告してきました。やっぱり嬉しかったんでしょうね。

その日の息子の日記を後で見ると、こう書いてありました。
「ぼくは、22回とんでどう思ったかというと、 
 みんなのおかげで上手にとべるようになったなあ、と
 思いました。」

これは息子が1人で書いた文です。「みんなのおかげで」という
言い回しを彼がどこで覚えてきたかはわかりませんが
「みんなのおかげで跳べるようになった」と彼が自発的に
そう書いたことをとても嬉しく思いました。

後は本番を待つのみですが、私にとってはもう十分です。