雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

K先生の給食指導

2008年03月20日 | 「発達障碍」を見つめる眼
3学期もあとわずか。
今もまだ、息子の給食は、一足早く配膳室へ行って、
自分で「食べられるものを食べられるだけ」取ってくる
バイキング方式が続いています。

息子が1人で配膳室で自分が食べる物をじっくり選ぶ様子を
1年間見守ってくれた、給食の先生、校務員さんとも
すっかり仲良しになり、自分から挨拶をしたり、
話しかけたりするようにもなりました。

もうすぐ2年生になる、という意気込みからか、
今まで苦手だったメニューにも果敢に挑戦して
牛乳以外は完食、という日もちらほらと出てくるようになりました。

ここへ来て、K先生はまた
息子に対しての給食指導を繰り返してくれています。
その内容は
「給食は頑張って食べなくていい」
「給食は3つ残していい」

というユニークなもの。

普通、給食指導と言えば
「給食は嫌いなものでも頑張って一口は食べましょう」
「残さずきれいに食べましょう」
になるはずですが、

去年の春、
「中学生になったのだから給食は完食しないといけない」という
思い込みと、「でも自分にはできない」という現実との
板ばさみになって、給食が食べられないどころか
交流級にも行けない、学校に行くことさえ辛い、というほど
追い詰められてしまった息子をつぶさに観察し、
本人がその気になるまでじっと寄り添いながら
待ち続けてくれた先生だからこそ

ややもすると頑張りすぎる息子の場合には
頑張りすぎさせないようブレーキをかけることこそが
本人の安定した成長を支えるのだと
気が付いてくれているのだと思います。

母親である私でさえ、長い間の付き合いで段々に
肌でわかってきたことで
「専門家」と呼ばれる人々にでさえ
「甘やかしては伸びるものも伸びない」と
否定されることの多かった「頑張らせない」アプローチを

こんなにもすんなりと受け入れて自分のものにしてくれた
K先生に感謝感謝です。

子どもの背中を押し、頑張らせれば、目に見える成果が
迅速に現れることも多くあります。
でも、その子にとって「持続可能な頑張り」を目指すなら
時には「待つ」ことも「引く」ことも
大切だと思うのです。