雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

「何をしてもいい時間」の過ごし方

2005年07月11日 | Wonder of Autism
今朝、ランドセルに連絡帳を入れようとして見ると、
連絡袋にビデオが1本入っています。
どうやら、息子が私の見ていない隙に入れたもののようです。

連絡袋の中身は朝、必ず担任が確認してくれます。
そこに入っているものなので、もし何か確認の必要があれば
担任から連絡があるはず。
私は何も見なかったふりをして、息子を送り出しました。


さて、実は今日は個人懇談の日でもありました。
交流学級の先生と15分、その後障担との懇談が約1時間。

交流担の先生から、交流学級にいる時の様子などお聞きしてから、
障級の教室に移動。

「きょう、ビデオ持って来てましたね」
「朝、気が付いたんですけど、そのまま送り出しました」
「本人に聞いたらね、『懇談の間見ようと思って』って言うんですよ。
 すごいですよね」

校区外の学校まで出かけてきて、1時間の個人懇談をする間
1人で子どもを家で留守番させることができたり、
子どもを預かってくれる人がいたりする人は、障級にはまずいません。
それで、懇談の間は、担任や介助の先生が他の教室で子どもを預かってくれるのです。

その間は、自由遊びの時間ですから、原則子どもが選んだ遊びに
先生が付き合ってくれます。
(そのほうが苦手な子どもには、もちろん先生が活動を用意してくれます)

ちびくまは、「今日は個人懇談がある」というスケジュールから
「懇談の間はぼくは先生と別の部屋で遊びながら待っている」
   ↓
「じゃあ、その間に家から持っていったビデオを見よう」
と考えたのです。

なんでもないことのようだけど、それだけの時間の見通し、さらに、
普段の「家のおもちゃは学校へ持ってきません」というルールに
例外が認められる場合があることと、今日がそれにあてはまるかどうか、という
その見極め。

それができたことを、障担は「すごいな」と賞してくれたのでした。

「何かをしなければいけない時間」を適切にすごす力をつけることと並行して
「何をしてもいい時間」の過ごし方を自分で選ぶ力をつけることを
私は息子が小さい頃からかなり意識して育ててきました。

もちろん、そうした力の強弱には、持って生まれたものもあって、
親が努力したから力がつく、努力しなかったから力がつかない、と
いうものではありません。

でも、息子が着実に成長していることと、先生がその成長をしっかり
受け止めてくれていることがわかって、
どんより曇った梅雨空の下、なんだか晴れ晴れとして帰ってきたのでした。