千字のおもい


徒然のことを千字を超えずに載せていきます。

「死にとうない」から  

2021年01月07日 | 徒然の記

江戸時代の禅宗の高僧が臨終の間際、「最期のお言葉を」と問う弟子たちに「死にとうない」と答えたという逸話がある。

若い頃、これを本で読んだ時に、死というのはどれだけ歳を重ねようと恐怖がなくなることはないのだと思っていた。
自分がその歳に近づいた今、ふとその頃を思い出したが、これは死の恐怖の言葉ではないように思う。

恐怖ではなく、単に、自分の身近な人たちと別れること、見慣れた身の回りの光景が見られなくなることが嫌で死にとうないの言葉になったのではないか。
これは凡人の私が思うことでこの禅宗の僧はやりかけている偉大な仕事の途中だから「死にとうない」と言ったのかも知れない

若い時と心の持ちようが違っていることに気が付いた。

コメント
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