千字のおもい


徒然のことを千字を超えずに載せていきます。

フレデリック

2020年08月06日 | 徒然の記

これは絵本の書名である。ある雑誌の書評に惹かれて市民図書館より借りた。

ある牧場に5匹の子ねずみが住んでいた。やがて来る冬のために必死に餌や藁を集めていたが、フレデリックだけはそうでなかった。他のねずみがどうしてと聞くと「冬の日のためにお日様の光を集めている」と答える。別の時は「色を集めている。冬は灰色だからね」と答える。また、別の日は「言葉を集めている。冬は退屈な日が続くからね。」と。
やがて冬がくる。ねずみたちは集めた藁や餌でぬくぬくとした暮らしをするが、やがてそれもなくなった。
フレデリックは子ねずみたちに「目をつむってごらん。お日様をあげよう。感じるだろう暖かい光」。そして、目をつむった子ねずみたちに、野の花の色や楽しかった暮らしを語り出した。

イソップ寓話の「アリとキリギリス」は働かない蟻は不幸になるが、この絵本は違った。
このように価値観の多様化はよいのだが、混沌とした世になりがちと思う。現在の誹謗中傷が氾濫していることに繋がっているような気がする。

コメント
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