街に出かけて地下鉄で帰宅しようとした時のことである。ホームには何か所かに椅子が置いてあるが三つ並びで一つ一つは意外と小さく結構窮屈な思いをする。
この日は二人の高齢者が、一つの椅子に荷物を置いて座っていた。周囲に何人かの人が立って電車を待っている。足が不自由で杖を突きながら歩く身としては椅子に掛けたかったが声をかけることなく立っていた。
その時ふと思った。公共の椅子に座る時に荷物を置いて別の椅子を占拠するのは老人に多いのではと。そういえば、込み合う時に公共の椅子に荷物を置く若者をみた記憶がない。
そんな若者たちを好ましく思う。