ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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伝承の呼応

2005-10-11 12:03:59 | 舞台関係
10月10日。体育の日であるが小雨の中、我々は伝統芸能と異文化芸術とのコラボを聞きに行った。
何と何が出会ったのか・・・

知恩院の御影堂という歴史も荘厳さも厳粛さも兼ね備えた空間。
歴々の魂が眠る場所。
日頃は読経が響いているあろうその空間に響くはバンドネオンとピアノの調べ。そして狂言。

実はウチの祖父はこの御影堂に祀られている。
そのあまりにも有名な三門はよく目にしていたが、知恩院さんを詣でた事はなかった。
今回初めて足を踏み入れた。
おじいちゃん、来るのが遅くってごめんね。しかもついでやし

それはさて置き、『伝統芸能への誘い ~伝承の呼応~』は18:30始まりである。
せっかく京都に来るのだからと、今回ご一緒のたけこ姉とともに、京都プチ観光もする事に相成った。
もちろん引率は、自称京都オタクのオイラが勤めまする。

最終目的地が『知恩院さん』であるので、今回は五条で下車して東山をずい~っと・・・茶わん坂から三年坂・二年坂・丸山公園そして知恩院さんと歩くコースにした。
ま、早い話が、だらだら歩きまくるぜ。って事

初めっからコケまくりのスタートであった。
京阪の五条と言う駅は、七条と四条の間に位置する。特急の停車駅は七条の次は四条なのだ。
車内で機嫌良くおしゃべりに花を咲かせていた我々は、七条で降りるのを忘れた。そして五条をスルーしてしまった。仕方なく、四条から引き返したものの、再度乗ったその電車は・・・特急・・・そう。五条を止まらない電車である。
行ったり来たりをくり返し、やっとの事で五条に到着。イキナリいっきに疲れた気もするが・・・ま、気を取り直してGO

大きな五条通。弁慶と義経も出会ったくらいだからね(関係ないけど)
この通りは清水焼のお店が沢山。茶の湯のお道具に華道の花器。香炉、おちゃわん・・・いろいろデス。でも、高いです(安いのもあるけど)なので、目の保養ってことで通り過ぎる我々。
茶わん坂に差し掛かると、お値段もぐっとリーズナブルに
そこでゲットしたのが、刺繍入りのコースターを2枚。笠地蔵とおちゃるの親子柄。機械で刺繍しているとは言え、少しづつ表情も違うし、取り合わせる端切れの色で印象がまったく変わる。いろいろ悩んでこの組合わせのコースターを買ったのだ。他にも猿カニ合戦やうさぎ、金太郎などなど・・・柄は豊富。
更にタラタラ歩いていると、感じのよい日頃使い用の陶器やさんを発見。う~ん。オイラが自分の家庭を持つならこんなの使いたいなぁ~とヨーダ様を我慢しつつ、見る。
器って大好きなので、見ていて飽きない・・・後ろ髪を引かれつつ、お店を後にした。
さらにさらに、タラタラ歩く・・・ん?
うひょ~~~ごっつ可愛いもの発見!!!
それがコースターとともに写っているお地蔵様。
うーたん地蔵と普通のお地蔵様。他にもにゃんこ地蔵とかよく解らない生物(もぐらか?)地蔵なんかもあった。そのお地蔵様達は、時にはお香たてであったり、時には置き物であったり、髪留めなんてのもありましたわ。・・・お姿様々。
オイラの手元に来て下さったお地蔵様は、頭に乗せたお鉢の中にお塩を入れて、鬼門の方角を守って下さるものである。
全部手作り、一つとして同じものがない・・・あぁ、店中の置き物を買い占めたかった(笑)
そんなこんなで興奮しまくりでなかなか先に進まない我々二人。大丈夫か?

それでも何とか清水さん到着。でも、拝観はしない
だって、清水さんの拝観お勧めは秋の特別公開時だから。「是非、紅葉の時分に夜の拝観を見に来て下さい。そしてその時、例え並んだとしても成就院の特別公開を見て下さい。」とたけこ姉に告げる私なのであった。私の清水さんのお勧めは成就院です。年に1度しか公開しません。是非皆様もこの公開時期を狙って来て下さい。更にこれは、夜の拝観をお勧めします。
さてさて、清水さんを後にした我々は、そのまま三年坂に。いや~。このアタリから人が増える増える。さすが京都。
両脇にあるお店を眺めつつ二年坂に。
途中たけこ姉はきなこソフトなるものを購入。おいらもお相伴に預かる。うん。きな粉味(笑)
高台寺さん付近では新撰組所縁のお寺も紹介しつつ、無事丸山公園に到着。

予定より少し早めであるが、まぁまぁ、予定通り。
いもぼうで早めの夕食を頂く。
 いもぼう御膳¥2520-也

食事を終えた私達。お時間は5時過ぎ。6時会場なのでちと早いが知恩院さんへ並びに行くと・・・さすがは自由席の威力か。既にかなりの人が並んでいた。
いろいろ「もの申す!」な出来事もありましたがね、気分が悪くなるだけなので書かない。

本日のメインイベント。
伝承の呼応
私の注目は何といっても『SANBA-SOU』。この日の為に書き下ろされた、作品。
個人的な感想は、「こうだ」と思えばこれはこれで非常に素敵な作品。洋の音と和の音との混ざり合が不思議な感じで、よい。ただ、三番三として見るならば、断然普通の三番三の方が好き。
まだまだ産まれたばかりのSANBA-SOUと1千年以上も時代に洗われた三番三。同じでなくて当り前。この『SANBA-SOU』が100年200年と語り継がれ古典の粋に達する時、きっと今とは違った色合いをかもし出すだろう。それが見れないのは残念だね。(まぁ、100年後に聞く人は産まれたばかりの色合いを知らないから、お相子だけどさ。)
小松さんと熊田さんのバンドネオンとピアノの演奏はゾクゾクッと鳥肌が立った。
建物(御影堂)と響きあってた気がする。私はずっと演奏者ではなく、幡や天蓋や太鼓や天井にこだまする音を見ていた気がする。
千三郎さんと正邦さんと七五三さんの『佐渡狐』も面白かった。やっぱ、七五三さん最高ッス。
初めて狂言を観たたけこ姉が「楽しい」と言ってくれたのがすごく嬉しかった。
最期に『魔法の箱』・・・何やったんやろ?中身は・・・と思わせる演出(笑)童司くんが出てきてくれたのも、ちょっとラッキー
小松さんの退場の仕方が、千三郎さん、正邦さん、七五三さん以上に面白かったのもラッキ~

お寺ってちょっと空気が重いじゃないですか。
でも、そのお寺で、いっぱい笑って、心に染みる音を聞いて、ごっつ幸せ気分だったのでした。
また、こういうの、楽しみたいな。