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ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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古都奈良の演劇的空間 その1

2014-02-11 14:04:03 | 奈良
2月10日、大好きな西山先生の講演を聴きに行ってきました。
昨年も行った(この辺参照 → )奈良瑠璃会の一貫の講演会です。
奈良瑠璃会は、東大寺、春日大社、興福寺を光で結び、その繋がりをしあわせ回廊と呼んでいるイベントであります。
そしてその三社の中心にあるもの・・・それが「奈良国立博物館」なのであります(笑)
瑠璃会は今年で五回目なんだそうですが、先生の講演は今回で3回目なのだとか。

第一回目は、「神と仏との出会い」がテーマ
・奈良は今でも神仏習合である
・奈良では廃仏毀釈は行われなかった
このテーマについてお話をされたそうです。

第二回目は、「2月14日に思い出す 奈良の素敵な物語」がテーマ
・国分寺、国分尼寺の誕生日
・奈良公園の誕生日
これは昨年オイラが聴講したもの。

そして第三回目の今回は、奈良における演劇的空間についてのお話。
奈良と演劇・・お芝居好きといたしましては、どう繋がるのか楽しみですよね。


○お水取り○
一つ目の演劇的空間は奈良を代表する行事であるお水取り。修二会についてです。
修二会とは何かと言うと、1年間世の中の人々が行った負罪を練行衆と呼ばれる僧侶が代わって観音様に悔過(けか)すること。
悔過とはお詫びのことです。
古代より、禍は人間の行いが悪いことから起こると考えられ、これは刑罰に当たる悪いことだけでなく、妬みや恨み貪るなど心の中で起こることも含めてである。
人は意識的にも無意識にも罪を負っているという考えですね。これが積み重なって禍が起きる。
それをどうすれば防げるか。
古代の人の考えは明るいと先生はおっしゃいました。
「罪を詫びれば許される」=「悔過を行う」
と考えたわけです。

お水取りの起源は752年、実忠和上が行いました。
和上は天に行かれた時に目撃した、観音様にお参りする仏様を現世で再現しているのがこの法要。
「不退の行法」と呼ばれ、今日まで途切れることなく続けられています。
今年は1263回目なんだとか。

その内容は観音様に、「お詫びをする」→「褒めまくる」→「お名前を呼ぶ」です。
観音様の立場になってみると、ずーーーっとお詫びばっかりされてるとさすがの観音様もちょっと嫌気がさすであろうと。なので次に褒め、そして観音様との関係を近づかせるためにお名前を呼ぶ・・・んじゃないかと、先生談(笑)

二月堂の観音様の正式名称は「南無観自在菩薩」です。
お名前を呼ぶとき、南無観自在菩薩(フルネームで関係が遠い)→南無観自在(少し短くなってちょっと近づいた?)→南無観(観意外を省略という大胆な呼び方!これはかなり関係が近い!!)という具合に近づいていくんだそうな。


さて、このお水取り、どこが演劇的なのでしょう。

①ビジュアル・観せる演出
二月堂で行われる修二会は、礼堂と呼ばれる外から見える部分と内陣と呼ばれるご本尊様をお祀りしている場所と2箇所の空間で構成されています。
礼堂と内陣との間は「戸帳(とちょう)」と呼ばれる白い裾の長いカーテンのようなもので区切られております。
練行衆が内陣に入ると、戸帳が下ろされ中を伺うことはできません。
しかし、中で灯明が灯されると中にいるお坊様のシルエットが戸帳に浮かび、何かをしていることがわかるのです。
そしてその戸帳はたまーに開きます。

これは戸帳巻き上げと言うそうです。

戸帳を巻き巻きして、ふんぬ!っと振り上げるんだそうです。
こうやって、見えたり隠したりのチラリズムで法要を行い、神秘性を醸して参詣者を酔わせるのであります。
また観せる中でも圧巻なのが、五体投地。
体を板に打ち付けての投地は、本来観音様に向かってされるもの。
ならばより近く、内陣で行ったほうが観音様に響きそうですよね。
それを礼堂=参拝者に見える場所でするところに、心憎い演出があると先生は分析されておりました。

②音の演出
行の中に、走りというのがある。
差懸(さしかけ)と言われる木靴に紙を巻いた履物を履き、堂内を走るのである。
紙を巻いているとはいえ、木靴ですから「バタバタバタ」と音が鳴ります。
しかもゆるりと走るのではなく、猛ダッシュで走るんだそうで、その音たるやかなりの激しさ。
しかし、途中で一人・・また一人とその木靴を脱ぎ、足袋で走り出します。
するとバタバタの音はヒタヒタへと徐々に変化を遂げるのであります。
最後の一人が足袋になったとき、ヒタヒタヒタでありながらも激しく、且つ厳かな響きとなるんですね。
音の抑揚の演出です。
ガコガコなっていた音が収束されていく感じも、どこか神秘的な感じがしますよね。

因になんで猛ダッシュするのかと言うと、実忠和上が天に登って悔過をご覧になられ、「これ、やりたいっす!」と仏様に許可を求めたところ、仏様は「ダメ」と即答されたそうです。
「なぜなら、この法要は14日間ぶっ通しでしなければイケナイ法要です。佛の世界の一日は、下界では400年に相当する。人間の寿命はそんなに長くないでしょ?だから実質無理なのです。」とのことでした。
和上は考えます。どうにか人間にもできないかと。
ふと見ると、観音様の周りを回る仏様の動きはとてもスローリィ。
「っ!これだ!!」
このゆっくり回る動きを、死に物狂いで猛スピードでこなすんで、なんとか人間界の14日で納められます!と和上は解決したんですね。
なので「走り」は猛ダッシュとなったんだそうです。

音には練行衆の持ち物の「鳴り物」もあります。
「咒師鈴」「堂司鈴」「大導師鈴」など、一人づつ持ち物が違い、それによって鳴る音が違うんだそう。

違う物の音ではなく違う音色を出すことで、同じニュアンスの音にも広がりが出ますね。
また、この鈴は奈良時代の形状(時代とともに変化した形状ではない)を受け継いでおり、ビジュアルとしての効果もあるのです。

③触れる演出
閼加井屋というお寺でも神聖な仏様にお供えするお水を汲む場所があります。
修二会の初めに、そこにある若狭井から水が汲まれます。
そのお水に樒(しきみ)を差すことで「香水(こうずい)」となります。
このお香水を頂くことができるのであります。
男性は内陣に入ることができるので、現在は関係者のみしか入れないそうですが、そこでいただくことができます。
女性とその他の男性は頂けないのかと言うとそうではなく、局(つぼね)と呼ばれる場所と内陣とを仕切る格子の間から手を出すことで、お香水を頂けるんですね。

神聖なものを分けて頂けると、自分も参加している感がフツフツと湧きますよね。
そうすることで、より信仰深くなる法要を演出がなされているのであります。



こうして、視覚・聴覚・触覚への緻密な演出があるのがお水取りであると西山先生はおっしゃるのであります。
ただ観音様にだけ向けられた悔過の法要ではなく、万民に観せる法要でもあるのですね。

なるほどなー。
確かにそうだなぁと目から鱗なのでした。


さて、残りの奈良の演劇的空間はなんでしょうか。
次回に続く。




(昨年行った東大寺修二会についてはこの辺参照 →  ■■










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2013年紅葉狩り

2013-11-13 16:18:11 | 奈良
奈良を紹介せぇと言われ、今年になってから小学校からの友達Mさんと奈良散策をしております。
っつーでも気候の良い時のみなので、今回が第二回目なんですが(笑)
1回目は6月に談山神社→聖林寺→田舎茶屋 千恵さんでお昼→おふさ観音とゆーコースでした。
今回は、帯解寺→清須の里 粟さんでお昼→正暦寺→奈良市内とゆーコース。
イワユル少し早い紅葉狩りッス。

朝、8時に家の近所で待ち合わせし、小雨の降る中GO。
一旦近鉄奈良へ出てから、JR奈良を目指し帯解まで出ます。
11日から近鉄奈良⇔正暦寺間の臨時バスが出るんですが、10日に行ったので臨時バスはまだだったんですね。なので、オイラ達はえっちらおっちら歩く歩く歩く。そーゆー散策を選びました。(っつーか、これしか選べないんだけど。)

とにかく美味しいものが好きなオイラ達です。6月に行った千恵さんもそうですが、お昼ご飯に重点を置いております。
プチ贅沢ランチなのです。
それを楽しみに、帯解をスタート。
すぐ近くの帯解寺にお参り。帯解さんは超有名な安産祈願子授かりのお寺です。
皇室の方々だけでなく、遠い昔には時の権力者がお参りに来ていた由緒正しいお寺なのです。
Mさんは既に子供が中学生。ん?オイラ??言わずもがなッス(ーー゛)。二人共まったくもって安産関係ないんですが。。。折角なので中までちゃんとお参りいたしました。(お坊様の説明付き)
絵馬を見ていたMさん曰く、「沢山の幸せの絵馬でほっこりする」そう。
出産体験者じゃないオイラは、手放しでほっこりできない心の狭さでございます。
もともと妊婦さんやお礼参りの方が絶えないお寺なのですが、この日は七五三のお参りの方もいらしてました。いやはや、心は狭いけれど、子供たちに幸多かれと思う次第でございます。

帯解さんのあとは、小一時間かけて粟さんを目指す。しっかりお腹を空かせねばなりませんからね(笑)
たらたらっと止めどなく喋りながら、ゆるい勾配を登ります。
雨は降ったり止んだりの繰り返し。振り向くと霧雨にけぶる山。「こんな景色は、魁夷か雪舟か・・・」などと言いながら歩くオイラ達。うーん、ちょっと芸術っぽい?(なんて・笑)
地図をアウトプットしていなかったので、ちょっと遠回りしちゃいましたが、遠回りしたおかげでいい感じの時間になりましたよ。
11:30にお昼をいただく粟さんに到着。
粟さんは、地元のお野菜、大和野菜を大切に出してくれるお店とゆーコトでチョイスいたしました。
とっても気さくで笑顔満載のお店です。いっぺんで好きになっちゃいました。
そして出てくる料理が、色鮮やかでいて美味しいのであります。
体が喜んでるな~って思える料理達に大満足です。
ヤギさん家族もいて、とってものんびりホッコリゆったり出来るお店です。
Mさんが大絶賛で喜んでくれて、このお店選んで良かったな~っと、幹事冥利につきました。
奈良町にも店舗があるんですが、個人的には時間があれば高樋町をおすすめします。(と言いつつ、奈良町店には行ったことないんですが^^;)
どちらのお店も完全予約制なのでご注意を。(http://kiyosumi.jp/awa/)
諸事情で、文章内に写真を入れれておりません。
オイラが食べた料理はフォトチャンネルでご堪能くださいませ。

ちょー美味しい料理を堪能した後は、オーナーさんが教えて下さったショートカットコース(畦道突っ切りコース)を通って正暦寺さんへ。
お腹もいっぱいこっぱいだし、正暦寺さんへの小一時間がちょうど良い腹ごなしになりました。(もちろんそのアタリは予定を立てた時に計算してましたが♪)

正暦寺さんは以前にも書いたように(このあたり参照→http://blog.goo.ne.jp/chachanao/e/9eef2ca8868efe09db1100f8f7b3f67f)清酒発祥の地です。
この企画を立てた段階では、まったくもって一人ではなかなか行かないところってことしか頭になく、だったら本堂へのお参り忘れたしなって感じで正暦寺さんをチョイスしたんです。
しかし決行日が近づくにつれ、Mさんのおばあちゃんが入院したり、叔母さんが骨折で入院したり。。。オイラの側も、母の調子が悪くなったり、山寺で仲良くなったおじちゃんのガン発覚だったり、大好きな作家さんが胃潰瘍になったり・・・と、バタバタ~っとお薬師さんにすがらなければイケナイ状態になっちゃったんですよね。
奇しくも紅葉時期が秋のお薬師さん御開帳。この時期をチョイスしておりましたので、しっかりみんなの病気怪我の回復を祈りましたさ。

紅葉は2~3割ってところでしょうか。
紅葉と言えば真っ赤を好む人が多いと思いますが、Mさんもオイラもこのくらいの緑から黄色赤へのグラデーションの妙が好きなので、問題なし。もちろん、真っ赤も好きだけどね。
この時期だとまだ参拝の人も少なくって、しんとした静寂が心地よかったです。

福寿院にも人はほとんどおらず、のんびりゆったりお参りし、お山の借景をいただくお庭を眺めることができました。
いやー。ホント、こーゆーのを心の洗濯って言うんでしょうね。

お天気が良ければ、山之辺の道を通って奈良公園へ行く予定だったんですが。。。この天気でこの時間にその道はおすすめできないとゆーご住職様やお寺の方のご忠告を聞いて、山の辺の道は断念。
しかしバスがないので、帯解まで歩いて戻るかバス道を歩いて奈良公園へ戻るかしかありません。(タクシーを呼ぶという選択肢はなし・笑)
結局、同じ道を戻るより違う道が良いというMさんの鶴の一声で東海自然道を歩くことに。
途中、大雨降ったり止んで来たりを繰り返し、奈良教育大あたりまで歩きました。かなり時間がかかっております。
一人モンのオイラは何時でもOKですが、旦那と子供のいるMさんはそこそこの時間に帰宅しなければいけません。
このあたりまで来るとバスの本数も俄然多くなっております。奈良教前のバス停でバスをGETして、ショートカットで近鉄奈良駅まで戻りました。
やっぱ乗り物は早い!
このルート、今調べなおすと、一部山之辺の道(北ルート)を歩いていたのかも。。。^^;

近鉄奈良駅で、玉うさと大仏プリンロールをお土産に購入したMさん。
雨に降られたり、ガッツリ歩かせたりの紅葉狩りでしたが、楽しかったよの感想をいただきました。
いつも一人でモクモクと歩いておりますが、たまには連れ立って歩くのも楽しいですね。









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大津詣

2013-10-16 08:20:53 | 奈良
ものっそ久々に、二上山へ行ってきました。
電車の中から望むなんて事は何度もしてますが、登るのは3月以来のようです。
んーーー。。。毎月登るって目標立てたんだけど^^;まったく行ってませんでした。

のんびりモードで家を出たので、二上の駅に着いたのが既に13時。
しかも電車にぼんやり乗ってたもんで、南大阪線に乗らんといかんのに大阪線に乗っちゃって、遠い駅からのスタートとなりました。(いつもは二上神社口下車で登るのら)
でもね、いつもと違う町並みを歩くのは楽しい。ちょうど秋祭りをしていたようで、春日さんのお神輿が出ていました。
しかし、いつもと違う道で行くってのは、道に迷う可能性も秘めていて(・∀・)
えぇ。登山道への道がね、よくわからなくって。ウロウロしちゃいましたさ(爆)
それでもなんとか13:40頃に登山道に到着。無事登り始めることができました。

とにかく体が鈍ってて。。。しんどいこと、しんどいこと(||´Д`)o
汗は滝のように流れるし、途中でカバンの中に水をこぼしちゃうし。
とにかく上りは、想いを馳せるとか自然と語らいながら・・・なんて悠長なものではなく、「大津!大津!大津ぅ~~~~!!」って念じる感じで、自分の目の前に大津という人参をぶら下げないと頑張れませんでした。
まったく、どれだけ鈍ってんだかって話です。

雄岳の大津のお墓に到着して、手を合わせるのもそこそこに、びしょ濡れのカバンの中身を外に出す。
ペットボトルの口を締めるのが甘かったのか、大惨事です。ハンドタオルが絞れるくらいはこぼれてました。
手帳は家に置いてきてたんだけど、チケットとか財布とか水浸し。
水分補給をポカリとかにしてなかったのが、不幸中の幸いってところ。
大津のお墓前にカバンの中身を御開帳し、しばし乾燥させる。
その間、オイラはゴロンと寝転んで、のんびり空なぞ眺めてくつろぐ。
大津のお墓の前ではいっつも寝転んで空を見ます。一番好きな瞬間かもなぁ。。。
ラッキーなことに、オイラがいる間、ほかの方は2人しか登ってこられませんでした。

まだ湿っているものの、完全に乾くまでゴロゴロしているわけにもいかず、開帳の品々をカバンに戻し、大津に「また来るね」と言いながら雄岳頂上→雌岳頂上を目指し移動。

今回初めて知ったんですが、土日の9時だったか10時~14時までの間、馬の背で記念スタンプがいただけるんですね。
次回は14時までに馬の背に来られるように頑張ろう。

一旦少し下ってからの雌岳の頂上。。。これもしんどかった。。。
雄岳の頂上より雌岳方が開けているので、のんびりくつろいでいる家族連れとか、ワンコ連れが居てました。

しばしの休憩の後、下山です。
今回は岩屋へ方面に下りつつも、時間の都合上、岩屋はスルーして當麻の里を目指しました。
下りは上りよりずっと楽です。でも少し膝が笑ってきてて、踏ん張りが効かなくなってきてます。転倒注意で下りました。
掛け声は「大津」から「中将餅♪中将餅♪」に変わっております(笑)

當麻寺に着いたのが16:30でした。
中之坊の折口信夫展を見たかったけれど、時間を気にしながら見るのは嫌だなぁと思い、今まで足を踏み入れたことのなかった護念院へ行くことに。
受付はなく、本堂の前の箱に拝観料300円を入れて入ります。おつりは出ないのでご注意を。
お花の時期じゃないので華やかさはないけれど、人気のないお庭はひっそりとしていい感じでした。
塔を間近に見られるのも大発見。しかもお庭は塔と平行に少し登ることができるので、水煙が少し近くから見ることができるんですよね。ホッコリしてしまいました~♪
お庭を堪能したあとは、御朱印をいただくために玄関へ。
出てきてくださったお姉さんが、めっちゃ美人さんでラッキー(*≧∀≦*)♪
しかも、いろいろお話を聞かせてくださって。
護念院さんは中将姫が出家された後に住まわれたところなんですって。
護念院さんへ来てよかった~(*´д`*)
っつか、来年のお練り、絶対行く~~~!って心に誓ったのでありました。

當麻神社でも秋祭り。
山門の前にお神輿が出て、家の前には提灯が出てて、子供たちが走り回ってました。

オイラは中将餅を求めて駅へと向かう。
途中、ヤマトの柿の葉寿司をGET。久々に鯖と鮭のセットにしてみました。
んで、当麻寺駅に到着したらば。。。中将餅既に売り切れ!!!Σ(゜д゜lll)
これを楽しみに下山してただけに残念ではありましたが、じゃ、当麻寺によらず買いに行けばよかったと思ったかと言えば、そうではなく。
気持ちホクホク、帰路についたのでありました。


そして翌日。。。
今まで二上山に登って筋肉痛なんて出たことなかったのに。。。ガッツリ筋肉痛になっているオイラがいたのでありました。











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天武忌 その3

2013-10-11 10:15:12 | 奈良
18時からの法要を前に、燈籠へ火を灯します。
大谷徹奘師の読経の後、大講堂から灯明がもたらされます。
遠くの燈籠からともしてくださ~いと言われるものの、少し風があるのでなかなか遠くには行けません^^;
風と格闘しつつ・・・なるだけ遠くを目指して灯しました。
1本だけでなく、結局10本近く火を灯させていただきましたよ(笑)
最後の方は、ちょっと職人技って感じで消さないように歩くのがうまくなってました(爆)

お堂に入って法要が始まります。
朝10時半にお寺に入ってから、一番のクライマックスです・・・んが。献香の時とか、ちょっと寝ちゃいました^^;
座った席から、献香しているのは見えないし、一日歩き回って疲れちゃったんだもん(・∀・)
般若心経以外は覚えていなので、唯識三十頌は見ながら唱える。(因に、お昼にの薬師経も見ながら唱えた)
典さんは静かに手を合わせてお経に聞き入る。
お堂に響く読経って好きなんだよね。
音楽でもない、歌でもない、でも抑揚のある不思議な音。一個一個の言葉の意味を知らないから、その言葉には意味がなく(本当はあるんだけどね^^;)、でも何かを感じる。。。あのうゎんと響く音の洪水がすきだぁ。。。などと思うのであります。

最後にドイツの永久プロフェッサーの称号を持つバリトン歌手、小松秀典さんの歌の奉納がありました。
短い歌ばかりではありましたが、6~7曲は歌ったでしょうか。ちょっと多くって「え?まだ歌うの?」って笑っちゃった。
ドイツ語の歌はどれも知らない歌ばかりでした。
伴奏も生で、ホントに贅沢な締めくくり。
なんとなく、仏様も微笑んでいるような気がしました。

朝から晩までお薬師さんにどっぷり浸って、お薬師チャージをしたオイラはご満悦。
オイラに付き合ってくれた典さんも、久しぶりに会えて嬉しかったって言ってくれました。


晩御飯を食べていなかったので、帰りに西大寺の駅ナカで、えびすカレーを食べて帰りました。
個人的に大満足の一日でした。











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天武忌 その2

2013-10-10 12:11:48 | 奈良
ランチを済ませると、次は水煙降臨展へ。
オイラは2度目ですが、1度目はゆっくり見られなかったので。
ここでアメブロ仲間のmasaさんと遭遇。来られてるとは思わなかったので、嬉しい出会いでした。
典さんに前回定運師が教えてくださった内容を説明していると、いつの間にか知らないおばさまが大きく頷きながら聞いてます。
更に質問まで!オイラのわかる範囲で答えていたら・・・「ここでガイドしたらいいのに!お墨付きしちゃう!」と太鼓判を押されちゃいました^^;
オイラの拙い説明を喜んでいただけたのは良かったのですが、典さんは放置状態でした。スマヌm(_ _)m

気づくと法螺貝の音が・・・14時半から始まる大護摩へ大急ぎで移動。
大護摩も初めて見るとのことで、典さんワクワク♪オイラもワクワク♪
護摩壇に火をつけるまでの一連の作法もドキドキしますよね。
今年は矢が2本屋根の上に上がっちゃって!去年みたく、矢に群がる人は見られませんでした(笑)
始まる前は少し風があったんですが、護摩壇に火が点ると火柱が風に散ることなく天を焦がします。
もうもうと渦巻く煙も圧巻ですね。

護摩壇の火はまだまだ燃えておりましたが、玄奘三蔵展へと移動。
入ってすぐに深沙大将がお出迎えです。
深沙大将と八戒の説明(西遊記の玄奘の弟子にはみんな悟がつくって話)をしながらゆっくり三蔵様を堪能スル。
人も少なく、のんびりデス♪
マチャアキ版の西遊記にも花が咲ました。
お師匠様の乗ってた馬(本当は龍)の名前は何だったのか・・・結局出てこなかったので、気になる。。。

東院堂へまだお参りしていなかったので、三蔵展の後に東院堂へ。
モデルが有間皇子とも大津とも言われる聖観世音菩薩にお参りし、ゆっくりお花を鑑賞。
真相御流とは、薬師寺に伝わる流派なんだそうです。
オイラの嵯峨御流とは違ったお花の留め方で、いろいろ勉強になります。(っつっても、オイラは長らくお花なんぞは生けてないんですがね^^;たまーに、ばーちゃんの為に生けるくらい。)
なんでしょ、生ける空間の違いでしょうか。
嵯峨のお花は、床の間に行けるのが基本です。なので、生ける大きさも自ずと決まってくるんですよね。瓶花だと花器の1.5倍くらいまでの大きさにとどめます。
真相御流のお花はお堂に生けているからかもしれませんが、花器の2倍以上の枝を惜しげもなくどーんと使っていたりして。。。迫力ありました。
面白いですね。
真相御流の方とお花談義をしている間、典さんは一人で四天王をじっくり観察してました。またもや、放置。。。

最後に玄奘三蔵伽藍の壁画をお参りしました。
典さんと以前見に来たのは、出来てすぐの時。ガラス張りじゃなかったんだよね。懐かしいねって話しながら壁画を堪能。
何度見ても。。。お扉開扉の時が一番好きだにゃ^^;
回廊には盆栽が展示されてますが、正直、盆栽は全然解りません。好きな人の説明なんか聞いたら面白いんでしょうけどね~。

18時からの天武忌の法要までの間、、、オイラが早めに行くことを決めて典さんを誘っていれば、お弁当の申し込みをちゃんと出来てたんですが、、、。行くのをギリに決めたので、申し込みをする時間がありませんでした。残念。することもないし、そんなにお腹はすいてなかったので、のんびり境内で時間を待つことに。
典さん、久々に空を見上げた~って感動してました。地球は丸いねなんつって。
オイラは・・・よく見る薬師寺の空だァって感じ。


いよいよ天武忌が始まります。



つづく









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天武忌 その1

2013-10-09 16:26:16 | 奈良
大学の時の友達・典さんを数年ぶりに誘って、薬師寺の天武忌に行ってきました。
11時からの薬師縁日の法要に間に合うように、10時半に薬師寺着になるように出発。
薬師寺に着くと食堂跡の調査をしているからか、與楽門から入るのではなく臨時受付から境内へと入るのですが、既に導師の方がシャリシャリ音を立てながらお堂へ向かっているではありませんか!
こりゃイカン!!っつって、二人足早に受付を済ませ、ショートカットコースで金堂へと行ったのでした。
ま、まだ11時なっていなかったので、ちゃんと間に合って、それなりのポジションで導師様と十二神将+日光月光様をお迎えすることができました。

典さんはこういった法要は初めて参加したらしいので、けっこう楽しんでくれているようです。
薬師寺はお薬師さんを祀っておりますが、眷属である十二神将はお祀りしておりません。なので、天武忌での十二神将の練供養行列は年に一度、金堂にお薬師様とその眷属が集う日でもあるんですね。
法要中、典さんはお経さんは覚えていないので、手を合わせて読経に耳を澄ませてました。
導師様が散華を散らすと、わらわら~っといつもの如く取りに行く方がいらして。でも、典さんのとなりの方が拾われた散華を「どうぞ」って典さんに分けてくださったんですよね。なんか、ええなぁ~って思ってホッコリしちゃいました。
大般若経の転読では、真ん前にいらしたお坊様の転読が。。。。なんかお経さんの終わりの方からパラパラ~っとめくってらっしゃったんですが。。。どっちからめくってもいいのかしら?と思いつつ眺めちゃいました。
金堂での法要が済むと、大講堂で奉納が続いてあります。大講堂には小倉遊亀画伯が描かれた天武・持統・大津の御絵像が祀られてます。
十二神将の詳しい説明もあります。今年は、岐阜県の恵奈というところからお米を奉納があったと書かれた木簡が見つかったことから、地元の高校の協力を得て稲を植え穂苅をし、お米の奉納がなされるという、なんとも素敵な奉納を見ることもできました。米俵が運ばれる感じがものっそ良かったです。

山田管主のお話の途中で、野点をいただきに移動。
吉野葛を使ったお干菓子はいつもの如く、ホロホロとした口溶けで美味しいでした。和三盆ほどすぐに消えてしまわないのが葛の特徴な気がします。
管主のお話を遠くに聴きながら、美味しいお茶を頂きました。

時間はちょうど12時を指してます。
お昼ご飯をいただきにアムリットへ。
むかーしむかしに、典さんと萬長(こんな字だったかな?)で食事をしたことがありますが、場所は同じでも料理の内容が違います^^
なんとなく懐かしい気持ち半分、新しい気持ち半分って感じでした。
この日のランチは、チキンとミートソースパスタだったのですが、二人共グリルチキンをチョイス。とっても美味しかったです♪
あと、デザートもついてると嬉しかったな。


そんなこんなで長くなってきたので、つづく。









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薬師寺 観月会

2013-10-01 11:15:00 | 奈良
水煙降臨展では、展示物以外でもお目当てのモノがございました。

最近見つけた消しゴムはんこで仏像を彫られている愛子さんというお方の作品。

愛子さんのハンコと、水煙降臨の御朱印です。


笛吹童子のハンコと水煙のハンコの2種類。

二つ揃ってリリースされたんですね~♪
降臨展でGETできるってことで楽しみにしていたのであります^^
無事にGETできて嬉しい限り。

愛子さんのブログはこちら → ■仏像はんこと難病と・・・

さて、早足の降臨展拝観を済ませ(のんびり見る派なオイラは見きれなかった^^;ので、降臨展に再チャレンジ致します。)、お茶券とお弁当券を消化するべく玄奘三蔵伽藍に戻る。

お茶席は、伽藍の前の芝生ゾーン。
お弁当席は、慈恩殿もしくはまほろば会館。

母の鶴の一声で、お茶から頂くことに。
しばらく並んでお席に案内して頂きました。

お月見団子。
美味しいんですよね~(´∀`*)


前ではお点前をご披露しておられます。
お点前のご披露とは別に、幕の中でドンドンお茶を立てて下さっていて、次々と持って出てこられます。
オイラは幼稚園以来ちゃんとお茶を習っていないので、お作法はからっきしなんだけど、毎回美味しくいただいております。

お茶を頂いたあとは、お弁当です。
これも毎度の楽しみ。(花より団子、月より団子ってか。)


お。お弁当屋さんが変わっておりますね。って、去年は行ってないので今年から変わったのかどうかは解らないんですが^^;


パカッと開けるとこんな感じ♪
いろいろ入っていて楽しいですね~(´∀`*)


栗ご飯が入っていました。
でも個人的には、巻寿し風のご飯の方がオイラの好みにゃ♪



お弁当を食べ終え、外へ出ると既にお月様が。。。


観月会の会場に入り着席すると、どんどん暮れゆく空に浮かぶお月様が、甍越しにピョコっと覗いておりました。


暮れゆくにつれ、昇るお月様。


時間が満までの間、ゆるゆると昇るお月様を見るのも一興。


ようやく甍から離れぽっかり浮き出した頃に法要が始まりました。


山田管主の表百があり、法要が営まれます。


お堂から溢れる光と蝋燭の炎に浮かぶお坊様。


気づくとお月様がこんなに高く。
法要が聴きやすい位置まで急いで昇ったようです(笑)


法要が終わると、二胡の演奏の奉納がありました。
オイラがスケッチをしてたのは、この二胡の演奏の時。
二胡の音を聴きながら月明かりでスケッチしていると、無性にお酒が飲みたくなりました。
気分は平安貴族って感じ(爆)


ゆるゆると時間が過ぎ、奉納が終了。

法要・奉納後、玄奘三蔵にお参りする人がいたのでくっついて行ったんだけど、お寺の方たちが法要の道具の撤去をされておりました。
ライトアップされているので、どうしてもお参りしたい人が出て来ると思うんです。
うーん。出来れば壇上でなくて良いので、三蔵様にお参りできるスペースを作っていただきたかったなぁ。。。
最後にクルッと壁画殿をお参りして終了。
今年は壁画殿のお扉が閉まるのも早かった気がする。
個人的に、壁画殿の山脈が一番綺麗に見えるのが中から見るのではなく、外からお扉開扉越しに見るの状態だと思っているオイラなので、とっても残念でした。




お家に帰ると、ちゃんとお月見の飾りがありました。
お弁当を頂いたオイラですが、母の炊いた小芋をあてに月見酒を楽しんだオイラ。










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↑ 二胡の演奏は初めて聞きました。鶴の巣籠はよくわからなかったけれど、鹿の鳴声はなるほど~って思える音だったな。花見て一杯、月見て一杯。そんなオイラにポチっとな☆
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水煙降臨と仮退院

2013-09-28 14:18:12 | 奈良
薬師寺さんでは、国宝・東塔修復事業に際し、常ならば見ることのできないモノや、新たな発見など、いろんな物事を見る機会として「○○展」を催しておられます。
9月16日から11月30日まで開催される「水煙降臨展」もこの一環です。
通常、塔のてっぺんちょに据えられている水煙を間近に見ることのできる機会です。

管主の御法話の後、観月会までの間に村上定運師のご説明を受けながら拝観させていただきました。



夕暮れのお寺は、建物の際が立って趣があります。

なななな、なんと!
この展示、写真OKなんです!!!
しかもネット流出OK。っつか、宣伝しまくれと定運師(笑)

なので、以下、写真ブログデス。


幾度かの修復があったにせよ、1300年間、風雨に晒されていた水煙には、着色をされたかのように隅々まで緑青が浮いております。

昔、ハガキの切手部分のモデルとなった笛吹童子はこの記事のTOP写真で御座います。

定運師、力強く「たくさんの水煙がありますが、一番美しい水煙が薬師寺の水煙です!」とおっしゃいました。オイラも深く頷いた次第。


散華を手にされた天女様が塔に降下されている図案です。
ひとつの面に3人の天人が描かれております。
裏側は後ろ姿ではなく、同じくお顔がある状態です。なので、鋳型は2種類あったんでしょうね。
全部で24人の天人がいらっしゃる水煙なのであります。


水煙は火焔を模して作られておりますが、木造に火は厳禁です。なので火を水に置き換え水煙となっているんだそうです。
水であることの名残は、てっぺんの宝珠に現れております。
蓮の花弁に乗っている宝珠は、龍が手に持つもの。龍は水神である。そう言った意味だそうです。
余談ですが、宝珠を持つ龍の指は何本だか知ってます?
答えは是非、水煙降臨展へ行き、定運師をとっ捕まえてご確認くださいませ(笑)


1300年間風雨に晒されていた証は、緑青だけではありません。
水煙の歪みがわかりますか?
本来まっすぐに鋳抜かれた水煙ですが、長い年月の間には強風の日も何日もあったでしょう。
そんな歴史を感じる歪みです。


ちなみに一番ビックリしたことは。。。水煙って塔の先っちょに固定されていないんだそうです!
先っちょにね、被せてあるだけなんだって!!!
なので、ものっそご風の強い日には風見鶏宜しく、ぎぎぎ・・と回るんだそうな。
どひゃー!って思いますよね。
オイラはホゾか何かで固定してると思ってました。


さて、水煙降臨展は水煙だけの展示ではございません。

通常、塔の扉は閉ざされております。
お釈迦様のお墓ですから、パカパカ開けておくことはありません。特別な行事の時のみ開扉するんですね。
では、塔の中には何がいるかと思うしますと、、、東塔には四天王様がおられるんです。
しかしこの四天王様、非常に痛みが激しかったらしく、東塔の修理が決まって即入院だったそうなんです。

しかし、今回の水煙降臨に合わせて、仮退院となったとのこと。
この機を逃さずに、日頃拝めない塔の中の四天王様もガッツリ拝ませていただきましょう!

 
多聞天

 
持国天


増長天

 
広目天

お顔がですね、なんだかものっそ穏やかな感じがしました。
確かに目を剥いて怒髪してたりするんですが、、、なんつーのでしょう。四天王さん特有のモリモリの肉感をあまり感じませんでした。
特に気になった点が、鼻。
何がって言われるとわからないんですが、鼻の形がね、すっごく目に付いたんです。
写真を並べてみて気づいたんですが、火炎の色の剥落度が違いますね。
西の広目ちゃんが一番剥落が激しい気がします。伽藍配置的に、風や光がよく入ったからでしょうか?面白いですね。










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↑ さてさて宝珠を持つ龍の指ですが、もともとは4本で、日本にくる途中で3本となり、日本での最小本数は2本なんだとか。短縮言葉と同じように、はやりで省略されているんでしょうか?2本だと持ちにくそうって思うあなたはポチっとな☆
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名月に思う 山田管主のお話

2013-09-27 14:21:03 | 奈良
ここ数年、中秋はお薬師さんにて観月会に参加させていただいております。
一緒に行く母に3時からの受付を頼み、オイラは半休をいただいて急いで西の京へ駆けつける。萩の花が咲く西の京にちょうど3時頃に到着でした。

御法話の会場に入る前に名月に縁のある話をまとめたレジュメをいただくのですが、何故かレジュメの最後の部分からお話される山田管主。いつも通り管主の楽しいご法話に、笑い満載デス。

「人はなぜ月を見るのか。」
電気のまだなかった時代、夜の闇を照らすのは月明かりだけであった。それは当時の人たちにとっては、非常にありがたいものであったはずだと。
月明かりには特別な想いがあるのだと。

奈良時代、日本は中国から高度な文化や技術を学ぶ為に、遣唐使を派遣します。
国家事業だったので、入唐船に乗船出来ることは誉れ高いことだったことでしょう。
しかしそれは、今日の船旅のような簡単なものではなく、常に難破と隣り合わせの命懸けの旅でした。

遣唐使といえば、真っ先に思い浮かべるのが阿倍仲麻呂であろう。
そして彼の詠んだ月の歌もあまりにも有名である。
また仲麻呂と並んで有名なのが、日本に戒壇を授けるために密航した鑑真和上。

753年、鑑真和上と仲麻呂は同じ船団で日本を目指します。
中国でも優秀な成果を収めた仲麻呂は、大使の藤原清川の乗る第一船へ。
第一船は一番頑丈に作られている船です。キャリア出身者や大切なお宝乗せる船だったのですね。
入唐僧である業行(ぎょうこう)は、二十余年の間、彼の地で写経を続け、それを日本へ持ち帰ります。その数7000巻と言われています。本人はノンキャリだったため第一船には乗れないのですが、彼の書き溜めた写経は非常に貴重で大切な経典です。この7000巻は第一船に乗せられました。

かたや密航を企ての鑑真は、こっそり隠れての乗船のため、副大使大伴古麻呂達が乗る第三・四船に乗船。
ご存知のように、これが二人の運命を分けるのであります。

第一船は難破。
業行の書き溜めた尊い経典も海の藻屑と消え、仲麻呂は一命を取り留めはしたものの唐へと戻ることを余儀なくされます。
この難破騒動の時に李白が詠んだ歌は「オペラ遣唐使」の時に紹介しましたね。
結果、仲麻呂は御蓋山(三笠山)に昇る月を想いながらも、唐の地で没します。

さて、一方。
九死に一生を得て日本に渡った鑑真さん。
この度重なる密航が元で、失明されたことは周知の事実。
なぜそんな思いをしてまで日本に行こうと思ってくださったのか。
2010年の観月会の記事にも少し触れていますが、長屋王が国政をしていたとき、ご自分の読まれた歌を刺繍したお袈裟を千着、お土産として入唐僧に持たせます。
これぞと思う僧に会った時に寄進して欲しいと想いです。
若い頃の鑑真がこのお袈裟を頂いていたんですね。

長屋王の歌
「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」
人は山川で境をことにするが、風も月も同じ天を巡る。
仏弟子よ寄り、共に縁を結ぼう。

鑑真和上はこの歌の「風月同天」を実行され、遥か彼方の諸仏子と縁を結ぶため、地を異にせず渡ってこられた訳です。


お月様の結ぶ縁。
国を超えて、時間を超えて、今にも繋がるお話ですよね。

この辺りから管主のお話が脱線し始めます。
いや、法話的には面白いし、目からウロコが多かったんですが、お月様からは脱線(笑)

高田和上の逸話。
・アームストロング船長の月面着陸は、拝む対象としてのお月様に足跡を付けるなんてもっての外だ!
・ソ連からのお土産がトイレットペーパー(しかも激硬)。こんな硬い紙で毎日拭いてる人たちに、柔らかい紙を使う日本人が勝てるわけがない云々。ホテルでは、ずっとペーパーを揉んでいたそうな。。。
などなど、いろんなお話を聞かせていただきました。


個人的に興味があったのは、乙巳の変のお話。

645年 飛鳥板蓋宮にて当時の大臣、蘇我入鹿が中大兄皇子と中臣鎌足の企みによって誅殺される乙巳の変が勃発。後の大化の改新へと繋がる事変である。
息子入鹿の死を知った蘇我蝦夷は、自分の死期を悟り甘樫の丘の邸宅に火を放ち自害。蘇我宗家が滅亡する。

これは誰もが知っている歴史。
でもこの時に失われたものは、蘇我宗家だけではなかったこと。

問:国の中心で権力を振るった蘇我家の屋敷に何があったのか。
答:蘇我家が保管していたであろう日本の国の成り立ちを記した書物。

そうです。有力豪族が自家の歴史を記した書物は、国の成り立ちをも共に記しています。そのすべてが灰になってしまったんですね。

だから必要となった。
何が?
国史が。

そして約70年後に「日本書紀」の編纂される。

この乙巳の変以降、大化の改新を経て中臣家は藤原性を賜り、蘇我をもしのぐ権勢を振るいます。これは今日まで途切れることがありません。

そうして歌うんです。
「この世をば 我が世とぞ思う 望月の 欠けたることの なしと思えば」と。


あら。着地点がちゃんとお月様だった!(笑)


そのほか、大谷師の無言の「時間ですよ、管主。ご法話終わってください」の眼力プレッシャーを受けつつも、昨今の聖徳太子への冒とくとかいろいろな憤まんを交えてお話をしてくださいました。


いやはや。
毎度、笑いたくさん、でもその内容は自分のあり方を考えさせられる・・・そんなご法話でした。


ご法話の後の観月会までの間の話は、長くなったので次回に。








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中秋の名月

2013-09-20 20:11:31 | 奈良

(画像をクリックすると大きくなります。)

9月19日は中秋の名月でございました。

薬師寺の玄奘三蔵伽藍の甍越しに昇るお月様は、そりゃぁもう、美しくって。

この日の奉納は胡弓だったのですが。
その昔、音楽は「ガッツリ聴く」のではなく「ながら聴く」ってものだったんじゃないかと思った次第。
なんでかって?
胡弓の演奏を聴きながら、ここにお酒があればどれほど良いか・・・と思ったから。

あれですよ、あれ。

夢枕獏さんの陰陽師。
季節ごとの庭を愛でながらの晴明さんと博雅のセリフ。
「呑むか。」「呑もう。」
そんな感じのお月様と胡弓の音だったのです。


あー呑みてぃ!
と思いつつ、月明かりで伽藍をスケッチしてみました。
「月明かりでスケッチ」ってところが風流じゃろ(笑)






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