ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

コメント大歓迎!BUT訳の解らない書き込みはザクザク消しますッス!

四天王寺さん 後編

2009-06-08 16:08:30 | ぶらり・・・旅
御宝印を頂いた時、ずっとどこで買おうか迷っていた無地の御朱印帳をいただきました。
値段は1000円。どこのお寺さんでも置いている御朱印帳でしたが、なんとなく「今日が買うとき!」って感じたので^^

六時堂のお薬師さんは、暗くてあまりよく見えませんでした。
次々と回向をされる方が入って行ってて、なんだか活気(?)がありましたね。
お堂の前にあるおもかる地蔵様も持ち上げてみましたが、思ったほど重くなく・・・でも、思ったほど軽くない^^;これって、望みは叶うんだろうか?って感触(笑)

六時堂の次は亀井堂へ。
亀井堂って聞くと、瓦煎餅を思い出すオイラでございますが、この亀井堂は食べ物ではございません。
金堂の中心から沸きいずる白石玉出の水を引いて来ている井戸なのです。
あ、ちなみに井って、水が沸いている事を表してるんだって。

上の亀の口から零れてくるのが白石玉出の水です。
その水を下の亀が背に溜めて井となっているのです。

水を流し込んでいる亀さんはそんなに古いものではなく、もともとの亀井堂の亀井は下の亀さん。
こちらは創建当初からあったと考えられている、1300年以上の歳を経た亀さんなのです。(研究者がほとんどいらっしゃらないらしく、真偽は不明らしいですが)
回向を済ませた経木をこの水で洗い流すと、極楽往生が叶うそうです。
込み合っているときには御容赦願いますと書かれてましたが、時間のあるときには、一枚づつ経木を霊水に散らし、その様を楽しんでくださいとのこと。

オイラの親族やご先祖のものではないけれど、回向を済まされた方の経木を柄杓で散らし霊水をかける様を楽しませていただきました。
亀井堂の御本尊様は地蔵菩薩さまです。
黄泉路をきっと照らしてくださっているのでしょうね。

亀井堂の向かい側には、霊水に浸された魂の行く先、極楽浄土の庭がございます。
すごい!ちゃんと解りやすいところに極楽がある~(笑)


満開の紫陽花を通り抜け、辿り着くのは五智光院。
その右手側に広がるお庭が極楽浄土のお庭です。

薬師の滝の落ちる先は瑠璃光の池でございます。

季節ごとに、いろんな花が咲くようです。この日は黄色い花がわさわさ~っと咲いておりました。

浄土の池の蓮は、まだ少し先が見ごろのようです。
鯉も悠々と泳いでいて、時間の進み方が違うようです。

のんびりポテポテとお庭を散策し終え、亀遊嶋辯天堂をお参りし、再び太子殿の辺りに戻ってまいりました。
太子殿には二つの門がございます。一つが太子殿の入り口である虎ノ門。もう一つは、奥殿の前にある猫の門。
猫の門は奥殿にしまわれている経典を鼠から守っているんだとか。
左甚五郎作と伝えられていた門は焼失してしまっておりますが、今のにゃんこも可愛いですぞ。

携帯で近づくのはこれが限界^^;


こうして、ぐるり一周。
ざっくりと四天王寺さんをお参りしたのであります。
1,5,10円のお賽銭が途中で切れたため、100円を入れていってたら・・・驚くほど早くお金が減って行っててビビってしまった^^;(お堂の数と仏様がハンパナク多いのだ)
次回は、大量のジャリィを連れて行くことにする(笑)

花山院外伝~クワバラクワバラ・・・桑原ってどんなトコ?~

2009-05-25 15:28:03 | ぶらり・・・旅
さて、無事お参りも済ませ御宝印を頂いた我ら。
寺事務所にある見晴らしの良い展望で休憩でも・・・と思った頃に、団体さんが到着!
よかった~。団体さんが来る前に、御宝印頂いておいてて・・・
お昼を展望のあたりで食べようかと思ってましたが、バスの心配もありますので、ひとまず下山(笑)
行きより早く下りることが出来たけれど、やはり急勾配なので足に来ますね。

バスが来るまでの20分ほどの待ち時間で、母が早起きして作ってくれたおにぎりと、三田のバス停で待っている時に買ったパンとを頬張る。
うみゃ~い^^
もけもけと食べ終えて、少ししたらばバスが来ました。


さて、次に目指すは欣勝寺さん。
ある一定の年齢以上の方なら御存知ですね。
雷さんが鳴ったときに、「クワバラクワバラ」って言うことを。
この「クワバラ」の語源が、欣勝寺さんにあるって言うんですもの。
せっかく近くまで来ているんだから、お参りしない手はありませんよね。
三田の駅から、徒歩12分なんだそうで^^

地図とか持たずに行ったんですが・・・何とか行けるもんですね。
しかも、金勝寺さんめっちゃ親切な案内板が出てるし!


昔話を聞かせましょう。
桑原の空に住んでいた、雷どんの子供の雷小僧はそそっかしい子じゃった。
とーちゃんの手伝いをしては雨を降らせすぎ、かーちゃんの手伝いをしては雷太鼓を叩きすぎたりしていた。
村人はいつ雷が落ちるのかと、毎日ヒヤヒヤしながら暮らしておった。
ある日いつものように手伝いをしていた雷小僧。大事な如雨露をうっかり落としてしまったそうな。
「まて~!」
雷小僧は急いで如雨露を追いかけようと、雲を飛ばしたとの瞬間。
つるっ☆
ぼっちゃーん!
雲から足を滑らせて、お寺の古井戸に落っこちてしもうた。
井戸から這い出そうと、雷小僧は頑張った。
古井戸なので釣瓶もなく、雷小僧は這い上がることが出来ません。
「おーい!助けてくれ~」
たまりかねて、雷小僧は助けを呼びました。
声を聞いてお寺の和尚さんがやってきた。
古井戸を覗いてみると、いつも村人を困らせている雷小僧がいるではないですか!
「よし、少しこらしめてやる」
和尚さんは古井戸にフタをして、雷小僧をこらしめました。
「和尚さんゆるしておくれよーぅ。もうここには、雷を落とさないように気をつけるから~」
それを聞いた和尚さんは、雷小僧を井戸から出してあげました。
雷小僧のとーちゃんもかーちゃんも和尚さんにお礼を言い、桑原には雷は落とさないと約束をした。
そんな訳で、桑原の土地には雷は落ちない。
「クワバラクワバラ」とゆーのは、「ここは桑原だから、雷を落とさないでね」と雷様に訴えているんですね。


この昔話に出てくるお寺が、欣勝寺さんなんですね。

これが雷小僧が落っこちた古井戸である。

雷井戸の碑が建っており、井戸の説明もちゃーんと書かれてある。

井戸をちょっくら覗いてみました。
雷小僧はおりませんでした~(笑)

このお寺も静かでだーれもおりません。
一応、お守りとかいただけるとHPにあったので、インターホンを押してみる。
したらば、寺事務所兼お家って方の建物ではなく、違うほうの建物からおじーちゃんが出てきてくれました。
拝観が出来るのかってこととお守りを頂きたい旨を伝えると、よろよろ出てきてくださいました。
拝観はしていないとの事でしたので、お守りなどを見せていただきました。
そのときに、おじーちゃんに教えて頂いた事。

この「クワバラ」とゆー言葉は、もともとはお寺で唱えるサンスクリット語の「クワンバラン」が訛ったものなんだって。
欣勝寺さんで「クワンバラン クワンバラン」とみんなが唱えるもんだから、この土地の名前が桑原になったとか。
サンスクリット語が元の言葉は他にもあって、生まれたての赤ちゃんが、先ず「おぎゃー!」と泣くのは、吃驚したからでも、お腹に戻りたいからでもなく、お母さんに「こんにちわ!」と挨拶しているんだそうだ。
「オン ギャ ア」とゆーサンスクリット語なんだって。
そー考えると、赤ちゃんが生まれたときって、もっともっと嬉しくなるよね。


花山院さんから欣勝寺さんまで。
沢山歩き、美しい景色を見、笑ってしゃべって、勉強になった一日でした。

健体康心

2009-03-24 16:28:21 | ぶらり・・・旅
さて、加藤さんの法話を聞いた後、もう一つの目的である写経に向かう。


んが。
煩悩さまを捨てきれない凡人のオイラでございます。
お昼になるとお腹が空くんですね。ぐぅと。
なので、移動途中にある「水煙」という喫茶店にて『奈良うどん』を食べました。

ずずずぃ~っと寄ってみると・・・

湯葉・ねぎ・鶏・お餅・蒲鉾・・・とちょっとづつですが5種類もトッピングが乗ってます♪
長年お薬師さんにはお伺いしてますが(年に1回程度だけど、実は相当長いこと通ってます。^^;)、このお店は初めて入りました。
あっさりしてて、美味しかったですよん☆

お腹を満たしたならば、心の静寂を求めて(なんつって)お写経道場へ。

ちょうど隣の部屋で法話をしているらしく、時期的なものか薬師悔過を唱えていらっしゃり、ちょっと得した気分でお写経いたしました。
んが。
そんな鼻歌気分も1枚目まで。(般若心経なら1枚なんだけどなぁ・・・)
2枚目の途中からは、一文字ごとに肩に重みが・・・
2枚目後半からは三行書いたら休憩しないと書けないし^^;
毎度の事ながら、3枚目に至っては苦行です。
ヒィヒィ心の中で泣きながら書き上げるのでした。
とても静寂とはほど遠い・・・(遠い目)
いつか、かっこよくスマートにお写経したい。

これは、まだ余裕綽々だった頃の文字。

ま、それでもなんとか書きあがり、お薬師様に奉納(?)していただく為に納めました。

外に出ると、道場前の薄墨桜がぱぁっと目に入る。

お写経する前にも見てるのにね。
なんだか青い空に薄墨が綺麗だった~


玄奘三蔵院も公開中ですので、もちろんお伺いいたします。
お写経をしたときに小銭を全部使っちゃったので、「三蔵様ごめんね」と手を合わせていたオイラの後ろで、とあるカップルがのたもうた。

女性「これって三蔵?」
男性「そうやで」
女性「うっそ~!!!三蔵って女やで!」
男性「・・・?男やろ」
女性「違う違う。女。」

ぽかーん。。。
それ・・・ドラマの見すぎ。
っつーか、女の細足では、到底越えれない道だったらしいぞ。
その難所は妖怪にたとえられるくらいなんだからさ。
っつーか、貴女の言ってる三蔵は深津絵里だよね?オイラは夏目雅子・・・ちゃうちゃう^^;
とにかく、このイカツイおっちゃんに見える方が、三蔵法師だから~

心の中で突っ込み倒しているオイラをよそに、男性は彼女の剣幕に押され、「女かな~?」などと言いながら平山画伯の壁画を見に行ってしまった。
あぁ、彼女が真実を知る日は来るんだろうか?(合掌)

すごーいしこりを残しつつ、不東(三蔵様のお堂には「不東」が掲げられているんです)を後にし、再度金堂へお参りするオイラ。
どんだけお薬師様好きやねん!っちゅーか、一日おっても飽きひんねんもーん。

どうでもいいけど、個人的には月光菩薩様が好き。
日光菩薩様と同じようなんだけど、月光様のほうがちょっと女性的な丸みがあるんだよね~。



で、再度金堂へ行ったらば・・・今度は松久保録事さんの法話が始まるところ。
らっきっ☆
松久保師のお話、一度ちゃんと聞きたかったんだよね~。(いつも終わりの方で参加してました。)
やっぱり掴みは「奈良で有名なお寺は?」でございました(笑)
松久保師のお話は、捕らえ方によって心は変わる、その心とは・・・というお話。
たとえば、天国と地獄があります。ここから上が天国で、ココから下は地獄。
天国はこんな素敵なところで、地獄はこんなに恐ろしいところ・・・
そんな境界線はないんです、と。
金襴豪奢な建物の中にいても、それを美しいと思わず羨ましいと妬んだ時、その人の心は地獄でしょう。また、戦争のさなかにあっても、喜びを何か見つけたならば、その人の心は天国にあるでしょう。
「手を打てば はいと答える鳥逃げる 鯉は近づく 猿沢の池」という歌がある。
ぽんぽんと打った手の音に、猿沢の池のほとりにある宿の仲居さんは「はーい」と答え、鳥は鉄砲で撃たれたのかと飛び去ります。鯉はえさがもらえるものと思いつぃっと近寄ってくる。打った手の音は、なんら変わらないのに・・・受け止める器一つで大きく変わる。それが、心というもの。

くー。なるほど!と関心しつつ、お話の続きを聞く。

薬師寺はその名の通り、健康祈願でこられる方が多い。
では、健康とはなんでしょう。
腰が痛いのが治ることも健康。風邪引きが治ることも健康。そもそも病気にならないことこそが健康。
この健康の中には置き去りにされているものがあると、松久保師はおっしゃった。
薬師寺の伽藍を見ていただくと、金堂にご本尊がいらっしゃる。しかし金堂の後ろにある講堂の方が、金堂より大きく作られている。それは、なぜか。
講堂とは、僧侶が学ぶ場所である。心を養う場所である。それだけ大切だから大きいのだと。
これを健康祈願に当てはめると、金堂は目に見え感じる痛み(病気)、講堂は目に見えない心の痛み(病気)を表していると。
健康とはもともと四字熟語で、健と康のそれぞれ後ろに文字が入っていたんだそうだ。
それがタイトルロール!
『健体康心』
健(すこ)やかな体と康(やす)らかな心でもってして、初めて健康なんですよ、と。
※健体康心は、古代中国の占いの書『易経』というのに載ってるんだって

んで、ここからがお薬師さんの本領発揮。

問:心の康らかなるを求めて、何をするのがいいか。
Ans:お写経~♪

はーい。頭とお尻がくっつきましたね(笑)
お金を寄進して欲しいのではなく、心を勧進して欲しいのだと。
だからこそ、1000年以上持つ事が実証されている手漉き和紙と墨とでお写経をして欲しいのだと。(鉛筆可、ボールペン不可)
あー。。。なんか、オイラ、お寺の回し者みたい(笑)
でもね、自分の書いた文字が1000年後「古代人の文字だ」とか言って博物館に並ぶかもしれないと思うと愉快じゃないですか。
最近は、そんな野望を秘めつつお写経しとるのでございます。


ほとんど一日中お薬師さんをうろうろしていたオイラ。
ぽかぽか陽気で気持ちよかった上に、美味しいお話をお腹一杯聞けました。
好きな場所って、ええねぇ^^

「ありがとう」は「有難う」

2009-03-24 13:25:37 | ぶらり・・・旅


22日まで西塔の内陣の特別公開をしていたので、21日に重い腰を上げて行って来ました。
お薬師さん♪

ぴかーっと晴天。
気持ちの良いお天気でした。


金堂の伽藍の向こうに飛行機が2機。
ぴゅ~っと飛行機雲を作りながら飛んでおります。
飛行機を見ると、飛行機バカ数名を思い浮かべて笑ってしまう今日この頃(笑)
金堂の上を飛び過ぎた飛行機は西塔の屋根をも越えて行きました。

蒼・白・赤・金がすんばらしく合う日でございます。


内陣の説明は、加藤大覺さんがしてくださいました。
東塔には、お釈迦様が生まれてから悟りを開くまでの4つの場面の仏像が安置されており(非公開)、西塔には悟りを開かれてから入滅し弥勒菩薩様として現れるまでのお姿が安置されております。

今回の説明で初めて知ったこと。
お寺にある塔はもともとストゥーパと同じお釈迦様のお墓に当たります。これはたいていの人は知ってますよね。
では、仏舎利(お釈迦様のお骨)はどこに祀ってあるのか。
オイラは水煙の下の方にあるお鉢状の部分(伏鉢)の中だと思ってたんですよね。
したらば、なんと!
芯柱の下の礎石に穴を開け、そこに納められているんだそうな。
すげー!全てを支えて居られるんですね。お釈迦様のお骨!!
なので、もちろん仏像も拝むわけですが、芯柱の下にも心を送るようにしてくださいねとおっしゃられてました。
※仏舎利は、相輪にある宝珠に納めているトコロもあるようです。


滅多に入れない内陣をゆるゆる見させていただき、次に加藤さんご一行様が向かうは金堂・・・ではなく、講堂。金堂では法要か何かをやってました。


講堂にて法話をありがたく頂戴する。
加藤さんのお話は、お約束の「奈良で有名なお寺は?」の質問から始まり、東大寺だ唐招提寺だ広隆寺だなどなどのご意見を頂戴したのち、「私の立場をよく考えてくださいね、もう一度聞きますよ。奈良で一番素敵でカッコイイお坊さんのいるお寺はどこでしょう?」で心を掴みます。
本題は、今では公式文書では「ありがとう」と書かなければいけなくなった言葉について。
何かをしてもらった時、「ありがとう」と言います。
漢字で書くと「有る」ことが「難い」です。
そう、全ての事象は当たり前にあるものではなく、有るという事は非常に難しいことなのだと。だから、難しいことを有らしめてくれて有難うとなるんだそうな。

オイラはもともと、「ありがとう」は漢字で「有難う」と書くのが好きである。
漢字とは、平仮名だけでは表しきれない意味をもたらしてくれる、素晴らしいものなのだ。
言葉の表面だけの音だけにならないように意味を込めて、これからも「有難う」を使っていこう!!!などと思いながら聞いたのでした。

で、法話の締めくくりは、
薬師寺には檀家がないこと。
檀家がないと言うことは、お布施がないと言うこと。
薬師寺を復興するに当たり、企業からの融資ではなく、高田管主が呼びかけられたこと。
ただお金を出すのではなく、参加した人の心が後の世に残るよう、歴史の一つとなるように始められたこと。
宗派を超えたお経、般若心経の『お写経』の進め。であります。
話し上手な薬師寺のお坊様の法話の後です。多くの方が般若心経をお持ち帰りされてました(笑)


お写経云々に関係なく、ホンマ、薬師寺お坊様は面白くお話をしてくださいます。
一聞の価値あり♪


講堂での法話の後は、三々五々、金堂をお参りしたり帰って行ったり・・・
オイラは金堂でお薬師さまにちょろっとご挨拶して、お写経へと向かったのでした。

法隆寺展

2008-07-10 18:17:40 | ぶらり・・・旅
もー続きを書くのは面倒だなぁ・・・とも思ったんですが。
仕事がちょっとひと段落ついたもんで、ちゃちゃっと書いちまおぅかと(笑)

さて、東大寺さんを後にしたオイラ。
鹿さんにあげるものを家から持っていってたので、ブラブラとあげながら次の目的地奈良国立博物館へ向かう。

今年のオイラは、数年ぶりに美術展に行っております。行きだすとけっこう行くもんですね。


法隆寺展での一番の目的は、なんつっても四天王様。
日頃よく見る勇猛果敢な四天王様ではなく、淡々とした面持ちにすっくと立たれた静な四天王様なのである。踏みつけられている邪鬼もなんか淡々としてるし。
お顔だけ見ていると見分けが付かないってのも面白い。(いや。よく見る四天王様の見分けもつかないけれどね^^;)
説明文に太鼓腹とか書かれていたのも笑える。
今まで見た変わった四天王様で一二を争いますね。(もう一つ変わってるなって思っているのは、當麻寺の四天王様。こちらはガンダーラなお顔の四天王様なのです)
展示の仕方は薬師寺展の時のように、四天王を360度から見ることができる展示方法。(ついでにお堂の中を模して柱なんかも作られている部分もあった。)
最近流行の展示方法なのかもしれないなぁ。でもこれ、日頃見ることのできない角度から見れるもんで、じっくりいろんな表情を堪能できます。

そして数年ぶりに見る玉虫厨子と天寿国繍張。聖徳太子展が大阪であった時にあーママと見に行って以来。
厨子の側面に描かれた、自分の身を飢えた虎に捧げる釈迦の図もゆっくり見ることができた。この絵、大学のときに授業で習ったので記憶にあるんだよね。
一つの画面に崖の上に立つ釈迦・飛び降りる釈迦・虎に食べられる釈迦の3つの場面を描く事で、時間の流れを表している・・・とかなんとか(笑)

法隆寺展は、出展数が少なくすぐに見終わってしまった。期待が大きかっただけに、ちょっと物足りない感があるかも。
よくよく考えると、法隆寺の宝物のほとんどは東京国立博物館の法隆寺館(名前間違ってるかも^^;)に収納されているわけだから、そんなに沢山あるはずがない(笑)
東京で見て、今回の展示を見て法隆寺の宝物満腹って感じ(爆)


同じチケットで常設展も見られるので、本館へと移動。
東大寺さんでもブラブラ歩きまくってたので、かなり足が疲れたちゃんでした。

ので、本館はざざーーーっと流す程度に見ることに。
新館と本館を地下で繋いでいるところにミュージアムショップと喫茶がある。
喫茶店の中華料理が美味しそうだったけれど、今回は激貧なのも手伝ってスルー致しました。次回チャンスがあれば食べるなり(決意)。

本館は展示の仕方もオーソドックス。
いろいろある中で、個人的によかったなぁって思ったのが、お地蔵様ゾーン。すんごくお耽美なお地蔵様がいたんだけれど。絶対オイラの好きなお顔なんだけど・・・その隣にいらっしゃった彩色がかなり剥落したお地蔵様のがお気に入りだった。ピンと来るのと好みの顔とは違うってコトですね。
本館はこれでもか!ってくらいの出展数なので全部見るのも一苦労^^;途中の椅子で寝ているおじちゃんもチラホラ(笑)
人もそんなに多くないので、ゆるゆると見られるのもいい♪
そんなこんなで、博物館を後に。


この日の予定はこれにて終了!
早い時間だったので行こうと思えば寄ることが出来た興福寺。
いつもなら大好きな阿修羅に会いに行くところなんだけど。。。今回は前を通るのみでやめておいた。
なぜなら・・・疲れてたのでね(笑)集中してみることができないから~。
代わりに、興福寺前の発掘終了箇所に新しくできていた基礎部分(?)の上から写真を撮ってみた。

何年前かな~?興福寺の遺跡は、母と一緒に特別公開に申し込んで見に来たコトがあったんだけど、その遺跡の一部がすでに調査終了したって事だよね。半分以上はまだ調査中だったけれど。
こうやって調査が終われば元の形に近い状態に復元にして・・・奈良公園が整備されていくんだなぁってちょっと時間の流れを感じてしまった。

西日になりつつある奈良公園を、ぽっちらぽっちら近鉄奈良駅へと向かう。
途中で南円堂をパシャリ。


後は平宗の柿の葉寿司を買って、青丹よしのわらび餅を買って帰ろう!って思っていたのに、まさかのわらび餅売り切れ!!
がーん。
仕方がないので駅地下でたまうさを購入して帰ったのでした。

俊乗坊重源上人

2008-07-07 15:48:21 | ぶらり・・・旅
7月5日晴れ。
奈良の都は、真っ青な空と、ギラッギラの太陽。
光と影の濃淡がはっきりしているとトコロと、土ぼこりに淡くかすんで見えるトコロとがある。
しばらく日陰をトボトボと歩いていると、汗がドッカとでてくるくらい暑い。
そんな暑い天気でも、お年よりも若者も、もちろん鹿さんも元気に闊歩してるんだから、オイラも負けてられないッスね。


大仏殿を右手に曲がり、二月堂方面へと進む。
階段を上ったところに、除夜の鐘で有名な鐘楼がある。
その向かいにあるそんなに大きくないお堂。
それが俊乗堂である。
 
重源さんの命日であるこの日は、東大寺さんにある俊乗堂の開扉日なので法要の後、無料拝観することが出来る。

薬師寺の花会式の時に、山田副住職さまのお話の中に出てきた重源さん。
ようやく会いに行くことが出来ました。

イワユル即身仏に近い描写の重源さんの像。
ヒュ~ヒュ~と浅い呼吸が聞こえてきそうで、かなり生々しいッス。
でもね、不思議と怖くなかった(笑)
普段は入ることの出来ない結界の中にも足を踏み入れることが出来るので、間近で拝むことが出来る。
ごめんやっしゃとお顔を覗かせていただくと、皮膚が乾燥したように浮いて見える。漆がそう見えるのかなぁ・・・

お堂を管理されているお坊様が、お堂の中の説明をしてくださる。
重源さんは、東大寺再建のために奔走したお方。
沢山沢山お金が必要なので、あの手この手のユニークな方法でかき集めたお方。
また、安宅関所で有名な勧進帳を考案されたお方なんだって。
薄墨の衣をまとったお姿は、再建のために多くのお金や物資を集めたけれど、自分のためには何も残さなかったことを表している。
重源さんの資料は非常に細やかに残っているとのコトだが、これは重源さん自身が書き残したものらしい。重源さんは後世に名を残したかったんだそうな(笑)名を残したい人は自書伝を書くといいとのコト。

俊乗堂には重源上人様以外にも奉られているのが、愛染明王さまと阿弥陀如来さま。
こちらの愛染様の蓮座は壷の上に乗っていて、恋愛成就以外にもお金が溜まるご利益があるんだとか。しっかりお参りさせて頂きましたわ(笑)
そして阿弥陀様。実は800年を経て時効だろうと言うことで開帳されている阿弥陀様。
何が時効かと言いますと、この阿弥陀様、非常によく出来ていらっしゃって、あまりの出来に、夜な夜な東大寺内を徘徊されたそうなのです。毎夜の衣擦れの音に恐れ入った僧侶が、「お願いだから歩き回らんでくれ」と足止めをしたのである。
どうやって?
こうやって・・・
足の甲に釘を打ち付けて歩き回らないようにしたんですね。それが証拠に、この阿弥陀様の足の甲には釘を打った後があります。釘打ちの阿弥陀と呼ばれている。
僧侶が仏様を傷つけるとは何事か!って事で秘仏になっていたんだけれど、800年の切りのよいときに時効だろうと開帳したのだとか。

せっかく来たのだから、御朱印を頂こうとおもいお願いしておく。
書いていただいている間に四月堂・三月堂・二月堂を見に行く。
  
今まで行ってなかったけれど、ええねぇ♪もっと山の奥のほうまで行ってみたかったなぁ。

うろうろ歩きたかったけれど、次に法隆寺展へ行く予定だったので断念。

後半の法隆寺展はまた後ほどアップいたします。

日光月光さまを追いかけて・・・ 東京国立博物館 編

2008-06-05 09:12:06 | ぶらり・・・旅
最終日の6月1日は、5月31日から合流した京ちゃまと一緒に坂井成紀さんのコンサートを聞いてから、ダッシュで新幹線で帰る予定である。
コンサートは18:30からなので、それまでの間時間つぶしをしなくてはいけない。ちなみに京ちゃまは四季のウィキッド観劇。
オイラは再度『もうひとつの薬師寺展』へ行き、30日に聞いた加藤執事師の法話をもう一度初めから聞き、そうしてもう一度宝物を目に焼き付けた。
何度観ても飽きない~。。。といっても、いつまでも見ているわけにもいかないので、30日には我慢して頂いて来なかったお念珠をGET♪

実は、オイラの誕生石は12月なのでトルコ石とラピスラズリ。
どちらの石も、キラキラと光を石の中で屈折することのないトゥルンとした石である。正直、あんまり誕生石としては歓迎していなかった^^;(石としては嫌いじゃないですよ)
んが!
ラピスラズリって、瑠璃石って言うんですよ。
で、お薬師様のことは瑠璃光と言うんですよ。
運命を感じたね。
ラピスちゃんの株、急上昇(笑)
で、5月の初めに薬師寺さんで星月菩提珠まもりを頂いていたんですが、更にラピスのお念珠も頂いたって訳でございます。どちらも1000円でおつりの来るお手ごろ価格^^♪
最終目標は、菩提珠で出来た5000円のお念珠を頂くこと。(般若心経のお写経10巻納めた暁に頂こうと思っている☆)


こうして五反田を後にしたオイラは、上野へ直行。
コンサートの会場からすんなり新幹線に乗れるかのシミュレーションもしなきゃですから(笑)
コンサートの場所も確認し、残った時間で東京国立博物館に入った。
薬師寺展は見たけれど、常設展は見ていないですからね~。
入場料600円。
2時ごろに入ったんだけど・・・広いのな。笑っちゃうくらい広いのですよ。
先ずは旧因州池田屋敷表門を見る。門の金具に葵が掘り込まれてて、なんだかきれいだったなぁ。。。
次に法隆寺宝物館へ。近代的な建物だけど、なんだかいい感じ。展示室に入ると、部屋一面に観音様が!小さいながらも、360℃見ることの出来るケースに入っていらっしゃる。ぐるぐる回りながら見てたら、クラクラしてしまった・・・。観音様に酔っちゃったよ(笑)その他面白かったのは、おトイレ掃除の服。うやうやしく展示されてるけれど、これって掃除服(しかもトイレ用!)なんだなぁって思うとなんか楽しい。
次に本館へ移動。これが・・・でかすぎ。どこからどう見ればいいか悩んだのって、ルーブル美術館と大英博物館以来ッス。とりあえず、まん前の展示室に入ってみた(笑)
日本ギャラリーの企画展で、仏教の道というの。ガンダーラの仏様から日本に至るまでを展示していた。
その後、2階に上がってぐるりと見ていったんだけど、とにかく展示数が多い多い^^;しかもね、常設展は特記されている物以外は写真OK!
こんなにイッパイあるんだったら、一日かけなきゃ見れない~~~
平成館の埴輪も見たかったので、本館は途中から駆け足状態(笑)平成館ではおサルの埴輪を見つけました。大収穫*^^*
東洋館には足を踏み入れることなくタイムアップ・・・
ミュージアムショップも見たかったんだけどなぁ・・・無理でした。
今度は時間を持って、国立博物館に挑みたいと思います。



成さんのコンサートは次回レポで!

日光月光さまを追いかけて・・・ 薬師寺展 編 その2

2008-06-04 11:21:36 | ぶらり・・・旅
さてさて、個人的にフンガー状態の薬師寺展。観劇レポより、長く熱くウザイかもしれません。
ではでは続き、行きます。

■ハートのエース
この展覧会の大目玉・日光月光菩薩様に大興奮のオイラでございましたが、ここでいったんクールダウンを促すかのように、薬師寺創建の出土品たちの空間となります。
鬼瓦も面白いですね。今では鬼の顔がほとんどの鬼瓦ですが、創建当初は鬼の全身が作りこまれています。鬼瓦なんだから、なんか、表情もかわいいなんて思っちゃいけませんかね?
丸瓦に平瓦・・・瓦などのいくつかは、藤原京に創建された時のものを再利用していたってのも、このコーナーで知りました。
で、この中で4つくらい口のある壷(?)があったんですがね、唐三彩みたいな釉をかけているのん。その模様が、緑青に白いハートがプワンプワンと浮かんでいるような感じで、めっちゃ可愛かったんですよ。。。いや、それだけなんですがね^^;

■夢の跡
東塔の内側には、ぐるりとお釈迦様にまつわる物語を木の人型を元に塑像で作ってあったそうな。(塑像とは、木組をベースに土で像を作ったもの)
しかし奈良の都は湿度が高く、塑像は湿気を含みひび割れ、鎌倉期には無残な状態になっちゃったとか。このままではイカンっちゅーことで、この内側の仏様たちを造りなおしたんですね。鎌倉時代に。で、同じ様に塑像に作るとまた長持ちしないって事で、木像で造られたのが『もうひとつの薬師寺展』で紹介した天竜鬼神八武衆などの木像でございます。では『薬師寺展』には何は展示されていたのか・・・答えは、奈良時代の塑像のベースとなった木の人型でございます。塑像のベースとなる木組みですから、デッサン人形みたいなモンですが、手に動きがあるのか、足はどうなっているのか、衣はどんなのか・・・などで、ずいぶん木の形が違う。
実際、そこに作られていた塑像の一部も展示されていて、あの木のベースにこのお顔や手が着いていたのか~と、想像力をかき立てられます。このゾーン、比較的人が少ないのでぼんやりするのにいいッス^^♪

■玄奘三蔵
お軸に表装されている大荷物を抱えた三蔵様の絵もありましたが、何つっても木像(だったかな?)の三蔵様がひときわ目を惹きます。
玉眼っつーの?目に力がありますね。静かな表情でいらっしゃるのに、なんだかすんごく力強い。あのパワーは像のどこから発せられるんでしょうかね?ともかく、見ている皆様、「うーーーん・・・」と唸っている気がしました。
個人的な三蔵様のイメージは、ドラマの西遊記の夏目雅子さんなだけに、三蔵様は『たおやか』だと思っているんですが、実際問題は、あんな険しい山や砂漠を越えて行かれたお方なんだもん。「不東」を掲げて、経典を求められた方ですもの。そりゃぁ、ごっつりと力強いに決まってますね。

■慈恩大師
巻物の経典なんかもあって、下手な字で書いてるお経って存在しないな・・・なんて俗っぽいことを思っていたんですが(笑)巻物コーナーを進んでいくと、めっちゃカワユイ(←ぅぉをい!!)お方がいらっしゃいました。。。それは。。。慈恩大師様。
眉がワシャワシャーと厳つくて、くりくりオメメで、口をキュッと結んで(でも微笑しているようにも見える)こっちを見ていなさる。
木像で小さい大師様なんだけど、そのパワーはなんか温かくって激しいじょ(笑)
普通、和上様たちの坐像ってちょっと伏せたような眼差しで正面向いているじゃないッスか。慈恩大師様は、クリっとした目で、首を少し左に向けて、手を合わせるような形で組んでいるんですね。諭している姿・・って言うより、「何?」って振り向いた時を切り取ったような像。(←勝手な見解です)他に描かれている慈恩大師様の絵もみんな木像とほぼ同じ格好で、このゾーンは何だか楽しげだったのであります。
ちなみに無知なワタクシ、慈恩大師さまを存じ上げておらず、先ほどちょっぴり調べましたところ・・・三蔵様に師事した中国のお方だったんですね。

■吉祥悔過
ラストの大トリを勤めるのは、麻布に描かれた吉祥天女。
教科書なんかにも載ってた気がするなぁ。。。あまりにも有名な絵ですよね。もちろん国宝です。
さすがに展示物の最後って事と、そのもの自体が非常に小さいって事とで、吉祥天様付近は大賑わい(笑)
のんびりと後ろの方から眺めた後、近くで見る列に並ぶ。ゆっくりゆっくりと列は進み目の前に現れた小さな吉祥天様。
深い赤色の宝珠を持ち、衣のすそを少しなびかせたような・・・そしてふっくらと優しい体のライン。小さな唇には鮮やかな紅が差していて、いやはや美しいの一言に尽きます。
光明皇后様がモデルなんだって。



抜粋ではありますが、こんな感じで『薬師寺展』を堪能したオイラでございます。
基本、像の類は360℃見られるような展示方法ですから、ほんっとに今まででは見なかった角度からの姿を見ることが出来て。チョー楽しい。
結局、一周では飽き足らず、全体を4周したオイラ(日光月光様の周辺は、もう、何周したかわかりません^^;)・・・17:00に入って、閉館まで居続けたんだから、かなりの堪能率でございます(笑)
ミクシィで閉館20分前は比較的空いている情報を頂きましたが、ぜんぜん人混みは緩和しておりません。閉館10分前くらいなら日光月光様をゆっくり拝むことが出来ます。ただし、吉祥天様は最後までダダ混みですから、早い目に時間をかけて並ぶことをお勧めします。


『薬師寺展』は上野の東京博物館にて6月8日まで開催されております。
6月4日からは時間延長で夜の8時まで開いてます。(入館は7:30)
光背を外された日光様月光様聖観音菩薩様・・・次に光背を外される時は来るのか来ないのか解りませんよ。
お寺でお会いするのとは違った空気。ぜひこの機会に、お会いになることをお勧めいたします。(ただし、日中は120分待ちになっているらしい・・・)

日光月光さまを追いかけて・・・ 薬師寺展 編 その1

2008-06-03 16:05:28 | ぶらり・・・旅
■国宝 薬師寺展■

15:40ごろに五反田を後にし、16:00過ぎに上野に下り立ったオイラ。
彰義隊のお墓とせごどんの銅像参りはしたことがあるけれど、国立博物館へは行った事がない。
人ごみにまみれつつ、案内板を探しながら博物館へ。
方向音痴なオイラでありますが、ま、思っていたよりすんなり着きました♪

前情報で、入場制限されていて1時間以上待ちはザラだと知っておりましたが、まぁ、入場制限も2時か3時くらいには緩和されるだろうと思っていたオイラ。ちなみに金曜は8時まで延長開館でございます。4時も回ったことだし、大分緩和されているかな~?と思っていたら・・・聞いてよ、奥さん!
なんと、まだ50分待ち状態でした。
ミクシィ情報で、閉館20分前くらいにはゆっくりと日光様月光様聖観音様を拝むことが出来ますよ。との情報も持っておりましたので、4時から1時間かかって建物の中に入ったとして、閉館の8時までには十分時間あるし。のんびり行こうか・・・と腹をくくったオイラなのでありました。
実際、50分といいながらも60分は待ったと思う。雨がパラパラ降り出した17:00過ぎにようやく建物に入ることが出来ました。
こんなに並んだのって、大阪にフェルメールが来たとき以来だっちゅーの。炎天下でなかったのが救いだね。(寒かったけど。)
いざ、館内へ。

外もすごい人だけれど、中もすごい人。
係りの人が、「何度でもお回りいただけますので、混雑しているところは2度目に見ていただく事が出来ます。空いている展示物からご覧下さい」と言っていた。
なのでオイラは、とりあえず空いているところから・・・って、どこも混んでるし!
仕方がないのでとりあえず、ざざーっと流すように見て行くとにした。

■休ヶ岡八幡宮
狛犬の姿が今の見慣れたものと違い、スリムでカワユイ(笑)
平安調の神々の姿も、ひどく剥落することもなく意外と綺麗に残っている。(もちろん、読めない部分もあるんだけどね)
女神様と女神の姿の神功皇后さまの間に鎮座される僧形の八幡様もなんだか神秘的。

■水煙の複製品と聖観世音菩薩様
相輪にある覆鉢と露盤の蓋(?)は、塔の上にあるときには感じられない大きさにびっくり。ってか、露盤の蓋凹んでたし(笑)重そう・・・アレが塔の上に乗っかってるのかと思うと、優雅に見える塔の強靭さに脱帽です。
レプリカではあるものの、実物大の水煙に踊る飛天たちもじっくり見られます。鋳型を使って作ったのかな~?四方に張り出す水煙の飛天のお顔が、全部面に向いているので、後姿は存在してませんでした。
国宝・聖観世音菩薩様のまっつぐに立つお姿を360℃からじっくり拝ませていただける・・・素晴らしいですねぇ。
髪のひと房まで細かく作りこまれていて、後ろ側の腰の飾りなんかも雅でございました。
すっと伸びた手に繋がるような裾の広がり。正面から拝むことを意識して作られているそうな。でも、後姿に手抜きナシ。光背を外されているので、後姿を見られるのはホント贅沢だね。
横顔の額には、ぷっくりと大きな水晶で作られた白亳。次の間へいくスロープ途中から見ると、お顔の高さ近くから拝むことが出来るので、コレも嬉しい体験でした。

■日月
先ず初めに拝める場所は、足元ではなく胸くらいの高さでしょうか。展望台になっている場所から日光月光両菩薩さまを拝むことが出来ます。
斜め下に向けられた視線は、あくまで足元の私たちのことを見てくださっている・・・と感じられます。展望台からだと高い位置からお顔を見ることが出来ますが、両菩薩様と視線を合わすことは出来ませんからね。
いよいよ日光さま月光さまのお背中を拝ませていただきます!んが。やっぱり最初は正面から拝ませていただいて^^♪
光背をとられたお姿は、なんだか身軽そうで(笑)お薬師様がいらっしゃらない分、ちょっぴり羽を伸ばしているのでしょうかね(笑)
沢山の方が様々な角度から拝んでいます。人込みにまぎれながら、薬師寺さんで見るより大きく感じられるのは、足元近くに寄ることが出来てるからかな~?それとも柱とかがないからかしらん?と思いつつ拝む。
拝みつつ、にじり・・・にじり・・・と移動し、先ずは日光様の背後へ!
ふっくらとした丸みのある力強い背中。真ん中にすぅっと入る背筋。そして右足にかけられた重心。少し捻る様にあがった腰。腰からゆったり下がる衣のドレープ。
美しい・・・
ニジリニジリとさらに移動を続け、日光様月光様の間に到着。
ここは本来、お薬師様がいらっしゃる位置。お薬師さんの気分で(←ぅをい!)左に日光様を右に月光様を見上げる。交互に眺めつつ横顔を拝見♪
挟まれて見上げる日光月光さま、壮観やぁ~*^O^*
フンガフンガと興奮しつつ、月光様の背後に忍び寄るオイラ。日光様の背中と比べると・・・ほぼ一緒。ほぼ一緒なのに、なんだか雰囲気が柔らかい。左足にかけられた重心。捻る様に上がった腰。心持ほっそり感じるのは、腰にかかる衣のドレープが細かいからかもしれない。
肩からかけられている数珠珠みたいなの(名前を知りません^^;)の作りが、日光様と月光様でちょっと違うのは作り手の違いかな?月光様の珠のほうが丸い感じなんだよね。
もーねー。どんだけ見てても飽きない。ぐるぐると4週くらい回り、ようやく次の部屋へ移動したのでした。



長くなってきたので、次回に続く^^;

日光月光さまを追いかけて・・・ もうひとつの薬師寺展 編

2008-06-02 12:43:33 | ぶらり・・・旅
5月30日~6月1日にかけてのお江戸遠征。
何回かに分けてお送りいたします~♪


■もうひとつの薬師寺展■

五反田にある薬師寺東京別院。
寄贈された個人宅を別院としているので、いわゆるお寺のごとく大きな屋根に敷地・・・ではない。住宅街の中にそっと別院は建っている。
東京国立博物館で開催されている『国宝・薬師寺展』にあわせる形で開催されている宝物展なので、この『もう一つの薬師寺展』はこじんまりとしたものである。
出展数も30点にも満たない。しかし、内容は別格である。

遠征初日。先ず向かったのがこの『もうひとつの薬師寺展』
ミクシィにてある方から、五反田→上野と見るのが良いですよ、とアドヴァイスを頂いていたので素直にそれに従う。

別院で宝物を見る前に、先ずはお写経。
本来のお写経場は宝物展の会場となっているため、別のお部屋でのお写経であったのだが、集中力に欠けるオイラと致しましては、間仕切りの向こう側でお客さんとお話をされているお坊様の声が気になって気になって・・・^^;仕方ないんですけれどね。

ま、それなりに1時間半ほどで般若心経を書き終え、お写経場の外の書道の発表展示をずぃ~っと見た後、宝物展へと移動。
ちょうど加藤朝胤執事様のお話が始まったところだったので、いそいそとお話を聞く。
加藤執事師のお話の内容は、薬師寺とはどんなお寺か。薬師寺のお坊さんは何をしているのか。宝物に関して。仏様の教えとは。お写経との向き合い方・・・などなど。
お話の中でグッとオイラを捉えたのは、このお話。

ここに水がありました。
蛇はこの水を飲み、毒を作りました。牛はこの水を飲み、乳を作りました。
さて、最初にあった水は何だったのでしょう?
最初にあった水は、毒でも乳でも、良くも悪くもありません。
捕らえ方ひとつで、毒にも乳にもなるんです。
お釈迦様の教えは、そういっているのです。


深いですよね。人にとって毒でも蛇にとっては身を守る楯であり、矛でもある。
「そのもの」に絶対の形はありえない。
見る方向、捉える状況、いろんなもので「そのもの」は良くも悪くもなる。
さらに、一歩進んでこうおっしゃいました。

五反田の駅でね、来た電車に乗ろうと思ったんです。
そしたらね、満員で入れない。
(ちょっとづつ奥に詰めてくれたらいいのに)と思いながら、やっとの思いで電車に乗ったんですね。
そしたらどうでしょう。
後ろにも沢山乗るのを待っている人がいるのに、(もう満員やから、次の電車にのったらいいのに)と思ったんです。
人間って勝手ですね。扉一枚隔てただけで、思っていたことと正反対のことを思ってしまうんですね。


ご自分の体験として語っておられましたが、聞いてるオイラは、これはオイラのことを言われている・・・と、心がキュッと恥ずかしくなりましたさ。
お水の話と同じで、見方ひとつ。
30分ほどの短いお話でしたが、自分の心を見直す時間でございました。

お話終了後、宝物を見させて頂く訳ですが・・・人が集っている場所に来ると早くも「どいてくれたらいいのに」心がムクムク・・・しそうになったけれど、何とかこの日は押しとどめることが出来ましたよ(笑)お話を聞いていて良かった~♪

展示物の中で一番のお目当ては、大津皇子様の木像。
 
さすがに大津は一人隔離されてガラスケースに入っておりましたが(笑)、他の仏像や絵などはマンマ展示されているので、間近でじっくり仏様の姿を拝むことが出来ます。(巻物は陳列ケースに入ってたな^^;)
作成年代の違う3体の十一面観音さまが出迎えてくれるんだけど、お姿の特徴表情の違いなどを見比べることが出来たりなんかして拝む以外にも楽しみがイッパイ♪

驚きなのは東塔の内側に描かれている木像(天竜鬼神八部衆の一部)・・だとか、天井板に描かれている法相華だとかが、マジ触れる距離にプッと展示されていること。(でも触っちゃダメですよ)
さらに倍率ドン!写真OK。
 
1300年前の天井画を至近距離で見られるってー!大興奮ですがな。剥落も激しいけれど、それでも残っている顔料の美しいこと♪
さすがにフラッシュは自主規制致しましたがね^^;
写真OKなんて思ってもいなかったので、もちろんカメラはホテルに預けた荷物の中・・・この日は携帯でチョロッと写した訳ですが、もう一度6月1日の昼間にお参りに来たので、そのとき思う存分写させていただきました☆

大興奮でぶしゅるるる~って鼻息のまま、薬師寺東京別院を後にしたのでした。


『もうひとつの薬師寺展』は五反田・薬師寺東京別院にて6月8日まで開催されております。
お時間のある方は、是非、1300年前の色に触れに行ってみてください。