ぶつぶつ地蔵

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日光月光さまを追いかけて・・・ 薬師寺展 編 その2

2008-06-04 11:21:36 | ぶらり・・・旅
さてさて、個人的にフンガー状態の薬師寺展。観劇レポより、長く熱くウザイかもしれません。
ではでは続き、行きます。

■ハートのエース
この展覧会の大目玉・日光月光菩薩様に大興奮のオイラでございましたが、ここでいったんクールダウンを促すかのように、薬師寺創建の出土品たちの空間となります。
鬼瓦も面白いですね。今では鬼の顔がほとんどの鬼瓦ですが、創建当初は鬼の全身が作りこまれています。鬼瓦なんだから、なんか、表情もかわいいなんて思っちゃいけませんかね?
丸瓦に平瓦・・・瓦などのいくつかは、藤原京に創建された時のものを再利用していたってのも、このコーナーで知りました。
で、この中で4つくらい口のある壷(?)があったんですがね、唐三彩みたいな釉をかけているのん。その模様が、緑青に白いハートがプワンプワンと浮かんでいるような感じで、めっちゃ可愛かったんですよ。。。いや、それだけなんですがね^^;

■夢の跡
東塔の内側には、ぐるりとお釈迦様にまつわる物語を木の人型を元に塑像で作ってあったそうな。(塑像とは、木組をベースに土で像を作ったもの)
しかし奈良の都は湿度が高く、塑像は湿気を含みひび割れ、鎌倉期には無残な状態になっちゃったとか。このままではイカンっちゅーことで、この内側の仏様たちを造りなおしたんですね。鎌倉時代に。で、同じ様に塑像に作るとまた長持ちしないって事で、木像で造られたのが『もうひとつの薬師寺展』で紹介した天竜鬼神八武衆などの木像でございます。では『薬師寺展』には何は展示されていたのか・・・答えは、奈良時代の塑像のベースとなった木の人型でございます。塑像のベースとなる木組みですから、デッサン人形みたいなモンですが、手に動きがあるのか、足はどうなっているのか、衣はどんなのか・・・などで、ずいぶん木の形が違う。
実際、そこに作られていた塑像の一部も展示されていて、あの木のベースにこのお顔や手が着いていたのか~と、想像力をかき立てられます。このゾーン、比較的人が少ないのでぼんやりするのにいいッス^^♪

■玄奘三蔵
お軸に表装されている大荷物を抱えた三蔵様の絵もありましたが、何つっても木像(だったかな?)の三蔵様がひときわ目を惹きます。
玉眼っつーの?目に力がありますね。静かな表情でいらっしゃるのに、なんだかすんごく力強い。あのパワーは像のどこから発せられるんでしょうかね?ともかく、見ている皆様、「うーーーん・・・」と唸っている気がしました。
個人的な三蔵様のイメージは、ドラマの西遊記の夏目雅子さんなだけに、三蔵様は『たおやか』だと思っているんですが、実際問題は、あんな険しい山や砂漠を越えて行かれたお方なんだもん。「不東」を掲げて、経典を求められた方ですもの。そりゃぁ、ごっつりと力強いに決まってますね。

■慈恩大師
巻物の経典なんかもあって、下手な字で書いてるお経って存在しないな・・・なんて俗っぽいことを思っていたんですが(笑)巻物コーナーを進んでいくと、めっちゃカワユイ(←ぅぉをい!!)お方がいらっしゃいました。。。それは。。。慈恩大師様。
眉がワシャワシャーと厳つくて、くりくりオメメで、口をキュッと結んで(でも微笑しているようにも見える)こっちを見ていなさる。
木像で小さい大師様なんだけど、そのパワーはなんか温かくって激しいじょ(笑)
普通、和上様たちの坐像ってちょっと伏せたような眼差しで正面向いているじゃないッスか。慈恩大師様は、クリっとした目で、首を少し左に向けて、手を合わせるような形で組んでいるんですね。諭している姿・・って言うより、「何?」って振り向いた時を切り取ったような像。(←勝手な見解です)他に描かれている慈恩大師様の絵もみんな木像とほぼ同じ格好で、このゾーンは何だか楽しげだったのであります。
ちなみに無知なワタクシ、慈恩大師さまを存じ上げておらず、先ほどちょっぴり調べましたところ・・・三蔵様に師事した中国のお方だったんですね。

■吉祥悔過
ラストの大トリを勤めるのは、麻布に描かれた吉祥天女。
教科書なんかにも載ってた気がするなぁ。。。あまりにも有名な絵ですよね。もちろん国宝です。
さすがに展示物の最後って事と、そのもの自体が非常に小さいって事とで、吉祥天様付近は大賑わい(笑)
のんびりと後ろの方から眺めた後、近くで見る列に並ぶ。ゆっくりゆっくりと列は進み目の前に現れた小さな吉祥天様。
深い赤色の宝珠を持ち、衣のすそを少しなびかせたような・・・そしてふっくらと優しい体のライン。小さな唇には鮮やかな紅が差していて、いやはや美しいの一言に尽きます。
光明皇后様がモデルなんだって。



抜粋ではありますが、こんな感じで『薬師寺展』を堪能したオイラでございます。
基本、像の類は360℃見られるような展示方法ですから、ほんっとに今まででは見なかった角度からの姿を見ることが出来て。チョー楽しい。
結局、一周では飽き足らず、全体を4周したオイラ(日光月光様の周辺は、もう、何周したかわかりません^^;)・・・17:00に入って、閉館まで居続けたんだから、かなりの堪能率でございます(笑)
ミクシィで閉館20分前は比較的空いている情報を頂きましたが、ぜんぜん人混みは緩和しておりません。閉館10分前くらいなら日光月光様をゆっくり拝むことが出来ます。ただし、吉祥天様は最後までダダ混みですから、早い目に時間をかけて並ぶことをお勧めします。


『薬師寺展』は上野の東京博物館にて6月8日まで開催されております。
6月4日からは時間延長で夜の8時まで開いてます。(入館は7:30)
光背を外された日光様月光様聖観音菩薩様・・・次に光背を外される時は来るのか来ないのか解りませんよ。
お寺でお会いするのとは違った空気。ぜひこの機会に、お会いになることをお勧めいたします。(ただし、日中は120分待ちになっているらしい・・・)

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2 コメント

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堪能されましたね (ちゃっぴい)
2008-06-04 21:42:19
ひーさま、随分楽しみにしていらっしゃいましたものね。じっくり拝んでいらっしゃったようで、何よりでした。
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お返事 (ちゃっぴぃさんへ)
2008-06-04 21:50:00
めーっちゃ堪能しました(≧ε≦)
一人でのんびり見られたのもよかったです♪
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