まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.421 韓国版『のだめカンタービレ』最終回

2016-03-11 11:53:00 | 日記
おはようございます。


BSフジで放送されていた韓国版『のだめカンタービレ』は昨日が最終回、ここでは第1回が終わった後と途中で1、2回取り上げさせてもらいました。始まった時はどうなるだろうと期待したドラマでしたが、さて、自分(一人称)なりの評価はと言うと・・・。




先にドラマを視た人の評価や現地での評判などでも厳しいことは書かれていたのは前にここでも紹介したことがありました、そんな声はとりあえずとして、始まった時はそれなりに期待はしたものの回が進むにつれてやはり日本版と比べるとちょっとなあ~、と言う感じに、まあそれは仕方ないことでしょう、自分(一人称)もあれ以上は期待してないしなってほしくもなかったし。韓国ドラマとしては85点、日本版と比べると70点と言ったところでしょうか。



最初の方は日本版よりも原作を意識して作ってるかな、と言う印象、日本版ではドラマは元よりオーケストラやピアノの演奏にも力を注いでいたが、韓国版の方はそちらは軽めに置いといてドラマの流れを重視したような感じだった。いわば音楽はドラマの中での添え物にしか過ぎなかったと言うこと、日本版では千秋、のだめの成長が音楽を通して描かれたのに対して、韓国版では二人の成り行きの中に音楽があったと言うこと。恋のライバルの出現、病気、オケ同士の対立、トラブルなど韓国ドラマお得意のファクター(株主総会、記憶喪失、タイムスリップ、入れ替わりはなかったが)を織り交ぜて、原作とも日本版とも違う別物になってしまった感じだった。

例えば・・・

・千秋のラフマニノフを聴いてのだめがピアノに覚醒する→2台ピアノの演奏はなし、いつかは二人で演奏すると言う約束だけであっさり終了。

・ネイル(のだめ)を好きになる交換学生が登場、病気で演奏できなくなることで落ち込むが、その後もしつこく登場してはユジン(千秋)を挑発する。

・シュトレーゼマンが変過ぎ、日本版の竹中直人も相当変なメイクだったが音楽に対する威厳さはあったし指揮をする姿もさまになっていた。対してこちらは威厳はないしミナ(学長)を追い回すだけのただの韓国人の変なオッサン。

・R☆Sオーケストラ結成→各学校の精鋭を集めた日本版とは違い、こちらはAオケとSオケを解散してその中からオーディションをして新たに大学内でのオーケストラを結成。しかし両オケのメンバーが対立してしまい、その様子がテレビに放送されてしまう・・・ってこの辺りは完全に付け足し部分。

・のだめがコンクールでミスして福岡へ帰ってしまう→コンクール自体無し、ネイルがユジンに飛行機に乗れるように催眠術をかけた後、想いを断ち切るようにして故郷に帰ってしまう。



・のだめと千秋の再会、日本版では福岡までやって来た千秋がのだめを探しているところで、勝手に立ち直ったのだめが千秋に電話してその後大川ハグに至る→ネイルがミニミニ(さくら)と電話で話しているところをユジンが見つけてあっさり終了。




・最終回ではヨーロッパに留学→日本版ではSP前後編、映画最終楽章前後編へとつながっていったヨーロッパ編は最終回で登場、しかし舞台となるはずのフランスらしい風景はほとんど映らず、ここは何処やねんと言うような景色ばかり。

・最後はサントリーホールでベートーベンの交響曲7番で盛大に終わる→韓国版では最後学校のホールらしきこじんまりとした所でR☆Sオーケストラのメンバーがユジンの指揮で演奏、その中にはピアノを弾くネイルの姿も、ありきたりのハッピーエンドを象徴するかのような形で終了。



まあ書き出してみるとキリがないので揚げ足取りはこのくらいにしておきましょう。どうしても先に放送となった日本版と比べられるのはもう仕方のないところ、それを承知で視ていたのだからどうしてもあれが違う、これが違うと目についてしまうんですねえ。ここまではネガティブな部分ばかり書いてきましたが、良かったところもありました。R☆Sオケが結成されると日本版ではのだめはメンバーからほったかされた感じになってましたが、韓国版ではネイルがミニミニがバイトしている店でピアノの演奏のバイトをしていたこともあって、それほどほったらかされていない。その分のだめの苦悩~千秋が留学できないこと、留学したら別れることになってしまうこと、追いかけて行くためにコンクールに出ること~はほとんど淡泊に描かれてしまうことになったわけだけど。ネイルとミニミニの仲の良さっぷりは日本版にはない良いところでした。

ネイル(のだめ)役のシム・ウンギョンはまあまあ頑張っていたんではないでしょうか、さすがに上野樹里ほどの突き抜けっぽさはなかったが楽しそうにピアノを弾く辺りは様になっていたと思う。一方のユジン(千秋)役のチュウォンはダメやったなあ、玉木宏は俺様キャラの千秋真一を緩急をつけてうまく演じていたが、こちらはただ単に台本に書かれたとおりに無難にキャラを追っているだけな感じ、表情も乏しくてちょっと残念だったかなあ。
友達思い、仲間想いの強いキャラがイルラク、日本版では峰に当たるキャラだが、これはなかなか良かったと思う。演奏会が成功させるためにシウォン(清良)にソリストを譲るべく偽の怪我をでっちあげる辺り、不器用だがその思いはなかなか熱いものを感じさせてくれました。一方のスミン(真澄ちゃん)は目立たなかったなあ、キャラもはっきりしてなかったし、やっぱり真澄ちゃんはモジャモジャ頭でなければダメでしょう。ミニ(さくら)は日本版では左程目立たなかったキャラだが、こちらではネイルの友達としての役柄を確立していて良かったんじゃなかったんでしょうか、可愛らしかったし・・・。


とまあいろいろと好き勝手に書いてきましたが、それなりに面白く見させてもらいましたと言うところです、ケチの付け所も終わった後だからまあいいじゃないかと感じ。ただ日本で先行したドラマを韓国でリメイクするのはやっぱり難しいんでしょう。比べられるのは仕方ないが、韓国としてもそれなりに独自の色は出していきたいというところだろうし。今まで自分(一人称)が視た日本版リメイク物の中では『花ざかりの君たちへ』は韓国版の方が良かった、日本版はふざけすぎ、イベントあり過ぎでドラマとしてはちょっとなあ・・・と言う感じがあったので。
さて、そんなことを言っているとこないだからBS日テレで『怪しい家政婦』と言うドラマが始まりました。



チェ・ジウ主演のこのドラマは日本で松嶋菜々子主演で放映された『家政婦のミタ』の韓国リメイク版、まだ始まったばかりですが、チェ・ジウの家政婦のミタさんっぷりはなかなかいい感じです。このドラマについてはまた別の機会で取り上げてみたいと思います、ってことで今回は是にて終了としておきます。      まちみち