庭で晩酌をしていると、
組内の親しくしている
長老的存在の方がやって来た。
「お願いがあるんだけど」
と切り出し
パンフレットを渡され、
「是非、この人を
応援して貰いたい」と言って、
後援会の記入用紙に、
私とスージィーの二人の署名を
して欲しいと頼まれたのは
今秋の、衆院選福岡5区の
立候補者を応援して欲しいとの
お願いだった。
何年か前の選挙でも同様の依頼があり、
署名をするだけならと、
後援会記入用紙に署名をしたが、
実は、今回の衆院選福岡5区は、
党本部が「現職優先」として押す
現職8期(76歳)と、
応援を依頼された県議で
新人(55歳)の
保守分裂の選挙になりそうで、
党本部は、新人候補者に
候補断念を促し、
支部側からは異論が出るほどの
きな臭い選挙になりそうな雰囲気に、
” 長老 ”の話しかける言葉には、
「どうしても新人を勝たせたい」
その強い意気込みを感じ取れた。
” 長老 ”は続けて
「この地区の候補者世話人に
なって欲しい。
2年続けた組長職の働きを見て、
アンタなら必ずできる」
と言い出した。
暫らく世間話しをして
” 長老 ”と別れたが、
その夜、
あの場で断れなかったことを
後悔した。
「応援していますから
後援会の記入用紙に、
署名します」と
晩酌で酔ってもないのに、
調子の良い、心にもないことを
口にしておきながら、
今更、断るのは心苦しいが、
断るならちゃんとした理由を、
正直に伝えるしかないと、
翌日、” 長老 ”宅を訪れて
伝えた言葉は、
「自民党に投票しない者が、
党の地区世話人にはなれませんので、
申し訳ありません!」
その時の” 長老 ”の残念そうな顔が
今でも忘れられないが、
実は、「世話人が見つかった」
と、既に後援会事務所には
報告済みだったらしい。
私の曖昧な対応が因で
” 長老 ”の期待を裏切ったことに
ただただ、申し訳なさで悔やまれる。
「応援していますから
後援会の記入用紙に、
2人、署名します」
と言っといた後で、
「自民党には投票しません」とは、
とても言えなかった。
人の心をもてあそぶような
こんなことが2度と無いようにと
心したのは、先日のことだった。
しかし、本当の気持ちは、
「世の中の全ての世間体や
しがらみから解放されたい」
たった、それだけのことだった。
「I Wanna Be Free」
私は自由になりたい
ザ・モンキーズ
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